9月の連休の日曜日だったかに企画展の「シルクロード展」に行った際に寄ったら、体験には1時間以上待ちとのことで断念。土曜日の朝一番に行ったら自分以外誰もいなくておかげで「みんな手探り」を満喫できた。
杉浦隆夫は「体験型の作品でユニークな活動を続ける愛知県豊橋市在住の美術家」だ。1995年に初めて発泡スチロールの粒を使い、それに鑑賞者自身が埋まるという作品を制作。10年ぶりの今回の作品は、美術館の一室をまるまる発泡スチロールで埋め尽くし、中に兵庫県立美術館所蔵のブロンズの彫刻5点を並べ、観客は発泡スチロールに埋まりながら、かつ普段触れることのできない美術作品を直接触れるというもの。
体ごと発泡スチロールに埋まるというのも愉快なら、上部が少し出ただけの彫刻を手を潜らせて触ってみるのも面白い。そう、本作には二つの魅力がある。人間は発泡スチロールを使い、普段梱包する側に回るが、ここでは人間が梱包(というのかどうか)される側に回り、外からの衝撃を和らいでもらう立場になるという逆転の発想。そして触れてこそその醍醐味がわかるのに普段触れることのできない彫刻に触れるということ。発泡スチロールは断熱材になるくらいだからさしずめ「スチロール温泉」はほんわりと暑く、一方ブロンズのひんやり感が心地よい。そして、今回のブロンズ作品は制作者の手、みたいなものが感じられるもので、その意味でも遠くから見てるだけの作品ではなくて実際触れて初めてわかる、実感できる彫刻のカタチに納得できるのだ。
屋外彫刻ではもちろん触ることはできるが、館内展示の作品はまず触ることができない。メインテナンスなどの点をクリアできれば、美術館も作品に触れられるようにしてほしいと思う。そして、「発泡スチロール温泉」も年中あれば。
軽い発泡スチロールといっても、抵抗はある。プールほどではないが、動くには少し体力もいるのでできるだけ身軽な出で立ちがオススメ。(11月3日まで)
杉浦隆夫は「体験型の作品でユニークな活動を続ける愛知県豊橋市在住の美術家」だ。1995年に初めて発泡スチロールの粒を使い、それに鑑賞者自身が埋まるという作品を制作。10年ぶりの今回の作品は、美術館の一室をまるまる発泡スチロールで埋め尽くし、中に兵庫県立美術館所蔵のブロンズの彫刻5点を並べ、観客は発泡スチロールに埋まりながら、かつ普段触れることのできない美術作品を直接触れるというもの。
体ごと発泡スチロールに埋まるというのも愉快なら、上部が少し出ただけの彫刻を手を潜らせて触ってみるのも面白い。そう、本作には二つの魅力がある。人間は発泡スチロールを使い、普段梱包する側に回るが、ここでは人間が梱包(というのかどうか)される側に回り、外からの衝撃を和らいでもらう立場になるという逆転の発想。そして触れてこそその醍醐味がわかるのに普段触れることのできない彫刻に触れるということ。発泡スチロールは断熱材になるくらいだからさしずめ「スチロール温泉」はほんわりと暑く、一方ブロンズのひんやり感が心地よい。そして、今回のブロンズ作品は制作者の手、みたいなものが感じられるもので、その意味でも遠くから見てるだけの作品ではなくて実際触れて初めてわかる、実感できる彫刻のカタチに納得できるのだ。
屋外彫刻ではもちろん触ることはできるが、館内展示の作品はまず触ることができない。メインテナンスなどの点をクリアできれば、美術館も作品に触れられるようにしてほしいと思う。そして、「発泡スチロール温泉」も年中あれば。
軽い発泡スチロールといっても、抵抗はある。プールほどではないが、動くには少し体力もいるのでできるだけ身軽な出で立ちがオススメ。(11月3日まで)