今度生まれたら 作:内館牧子
70を迎えた女性の煩悶を描いた小説でした
基本独白なのに面白い、作者も主人公の70歳なのに、
言葉選びが若々しいというか、
心情吐露の部分に、物凄く理解しやすさというか
共感しやすい人間味があふれてて、さくさく読んでしまった
今度生まれたら、この男と結婚しない
そんな物騒なことを思う主人公が、
その半生を思い返し、今に至ったことを後悔したり、
さりとて、今から取り戻すというのは無理があろうと
厭世観というか、一種冷静な判断をして、
なんとも、色々こじらせているのが面白いところ
これは年寄りだからどうしたというだけではない
普遍的な悩みというか、人間の思考じゃないかなと
随所に感じられるところもあって、凄くよかった
なんだかんだ、理由をつけてしまい、やらないという選択をとるんだが、
その理由が、結構ちゃんとしている、
一見、感情的ではない理路整然とした結論なのが面白い
実際は、その対極にある情熱というか、
感情的な何か、耳に優しいきれいごとみたいな話が、
本当だったりするというのが肝なんだけども、
そのやたら、きれいごとというのを押し付けてくるというのに
反感を覚えるというのは、とてもわかりやすいというか、
この本を読んでいて思ったのは、
結局言う人によるのではないか、
真実は一緒なのに、言う人によって異なる受け取られ方をしている
もしくは、説得力がない人間がいうことによって
真実の価値が毀損されてんじゃないかと
そんなことを思わされたのでありました
胡散臭さと、本当のところというのは、
区別が難しい話だよなと思いつつも、
なんとなし、信じるのは危なそうな、一見いい話、
この本にあった、やろうと思ったときが一番若いだの、やれば出来るだの、
老人にもやりがいをだのといった話が、
実際その通りであるにも関わらず、穿った見方をされてしまうというのは
なかなか、人間心理も含めて、伝えることの難しさだなと
主題とそれてしまうんだが感じたのでありました
物語は、意外なというか、結局なんかいい感じで終わる
なんだかんだ、あれこれ文句をいってたけど
やっぱり、いい感じだったじゃないかと
諦めや許容ともまた違う、不思議な諦観をもって終わるのが
よろしいなと思わされたのでありました
ずっと、よいと思われていた姉の生涯についても
あれこれ考えさせられるというか、
結局人間というのは、隣の芝が青く見えるという
ただそれだけに右往左往してんじゃないか
そういう話だったようにも思えるんだが
面白く読み終えた小説でありました
70を迎えた女性の煩悶を描いた小説でした
基本独白なのに面白い、作者も主人公の70歳なのに、
言葉選びが若々しいというか、
心情吐露の部分に、物凄く理解しやすさというか
共感しやすい人間味があふれてて、さくさく読んでしまった
今度生まれたら、この男と結婚しない
そんな物騒なことを思う主人公が、
その半生を思い返し、今に至ったことを後悔したり、
さりとて、今から取り戻すというのは無理があろうと
厭世観というか、一種冷静な判断をして、
なんとも、色々こじらせているのが面白いところ
これは年寄りだからどうしたというだけではない
普遍的な悩みというか、人間の思考じゃないかなと
随所に感じられるところもあって、凄くよかった
なんだかんだ、理由をつけてしまい、やらないという選択をとるんだが、
その理由が、結構ちゃんとしている、
一見、感情的ではない理路整然とした結論なのが面白い
実際は、その対極にある情熱というか、
感情的な何か、耳に優しいきれいごとみたいな話が、
本当だったりするというのが肝なんだけども、
そのやたら、きれいごとというのを押し付けてくるというのに
反感を覚えるというのは、とてもわかりやすいというか、
この本を読んでいて思ったのは、
結局言う人によるのではないか、
真実は一緒なのに、言う人によって異なる受け取られ方をしている
もしくは、説得力がない人間がいうことによって
真実の価値が毀損されてんじゃないかと
そんなことを思わされたのでありました
胡散臭さと、本当のところというのは、
区別が難しい話だよなと思いつつも、
なんとなし、信じるのは危なそうな、一見いい話、
この本にあった、やろうと思ったときが一番若いだの、やれば出来るだの、
老人にもやりがいをだのといった話が、
実際その通りであるにも関わらず、穿った見方をされてしまうというのは
なかなか、人間心理も含めて、伝えることの難しさだなと
主題とそれてしまうんだが感じたのでありました
物語は、意外なというか、結局なんかいい感じで終わる
なんだかんだ、あれこれ文句をいってたけど
やっぱり、いい感じだったじゃないかと
諦めや許容ともまた違う、不思議な諦観をもって終わるのが
よろしいなと思わされたのでありました
ずっと、よいと思われていた姉の生涯についても
あれこれ考えさせられるというか、
結局人間というのは、隣の芝が青く見えるという
ただそれだけに右往左往してんじゃないか
そういう話だったようにも思えるんだが
面白く読み終えた小説でありました
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