果鋭 作:黒川博行
安定のヤクザもの小説でありました
いや、ヤクザじゃなくて、元暴対デカのお話なんだが、
やっていることは、元デカだからやりたい放題に悪い奴に食い込んでいくというところで
デカのそれよりよほどひどいというのが、とても楽しい
相変わらずほんわかでもない、漫才みたいなやりとりで、
見事なバディっぷりを見せる二人が、わずかな時間で、どんどん調査を深めて、
ずいずいヤクザというか、クズというか、色々な奴らを追い込んでいくのが
スピーディーだけど、物凄いスピードと思わせない、
独特の間合いで、でも、気づいたら追い込んでいるといったことが繰り返されて
非常に面白いのでありました
とはいえ、対ヤクザといったところが、じわじわと二人を危険なところへいざなうところもあって、
正直終わりの方は、そのままうまくいってくれと、祈るような気持ちで読むようになって、
まぁ、実際の話、うまいこと話しはめぐっていくし、二人とも「足るを知る」とかいうので、
欲をかいたりはしていないんだが、正義感ではない、ただ、あばくというそれに取りつかれているのでもない、
何とも説明されていない衝動ともいえるようなもの、義務感とも違う、
でも行動して、危険な方へとどんどんと近づいていくのが
相当にスリル満点で、最終的にどうなってしまうんだと
まぁ、妙なはらはらというか、嫌な予感だけを突きつけられるみたいで大変だった
でも、それも含めて、凄い面白かったのでありました
パチンコに関わる様々な悪行と、そこに連なるお金の流れ、
そしてヤクザというもののありようが、絶妙に物語に落とし込まれていて
それをそちら側の手法で追い詰めていくというのが面白い
ダークヒーローとかでもない、その泥臭い活躍が、非常によい物語だった
でも、よい未来が見えないのが怖いシリーズだな
安定のヤクザもの小説でありました
いや、ヤクザじゃなくて、元暴対デカのお話なんだが、
やっていることは、元デカだからやりたい放題に悪い奴に食い込んでいくというところで
デカのそれよりよほどひどいというのが、とても楽しい
相変わらずほんわかでもない、漫才みたいなやりとりで、
見事なバディっぷりを見せる二人が、わずかな時間で、どんどん調査を深めて、
ずいずいヤクザというか、クズというか、色々な奴らを追い込んでいくのが
スピーディーだけど、物凄いスピードと思わせない、
独特の間合いで、でも、気づいたら追い込んでいるといったことが繰り返されて
非常に面白いのでありました
とはいえ、対ヤクザといったところが、じわじわと二人を危険なところへいざなうところもあって、
正直終わりの方は、そのままうまくいってくれと、祈るような気持ちで読むようになって、
まぁ、実際の話、うまいこと話しはめぐっていくし、二人とも「足るを知る」とかいうので、
欲をかいたりはしていないんだが、正義感ではない、ただ、あばくというそれに取りつかれているのでもない、
何とも説明されていない衝動ともいえるようなもの、義務感とも違う、
でも行動して、危険な方へとどんどんと近づいていくのが
相当にスリル満点で、最終的にどうなってしまうんだと
まぁ、妙なはらはらというか、嫌な予感だけを突きつけられるみたいで大変だった
でも、それも含めて、凄い面白かったのでありました
パチンコに関わる様々な悪行と、そこに連なるお金の流れ、
そしてヤクザというもののありようが、絶妙に物語に落とし込まれていて
それをそちら側の手法で追い詰めていくというのが面白い
ダークヒーローとかでもない、その泥臭い活躍が、非常によい物語だった
でも、よい未来が見えないのが怖いシリーズだな