
昨日、佐久間正英さんがご逝去されていたとの報が届きました。
先日、放送された特別番組も、録画して、年末に拝見したばかりでした。
残念です。本当に悲しいです。そして同時に、正直、怖い、という思いがしています。
僕たちが聴いて育った音楽を、憧れだった音楽を創った人が、
こうして、現実に、僕たちの住むこの世から、居なくなってしまう。
順番なのだから仕方が無い事なのかもしれませんが、どうにも逐一現実として受け止められず、戸惑ってしまう自分の方が大きいです。
大滝詠一さん、日本一のセッションドラマーだった青山純さん、やしきたかじんさん(代表曲「やっぱ好きやねん」でキーボードを演奏されているのは、難波弘之さんです)、ムーンライダースのかしぶち哲郎さん、少し前になりますが佐藤博さんも突然(仕事をすると言ってスタジオに入り、そこで倒れられたとのことです)、この世を去られました。
AURAというバンドのギタリストだったPIEさん(龍巻のピー)は、僕と一つしか年が違いませんでした。PIEさん自身とは面識がなかったのですが、AURAのドラマーの子れっずとは、SHADYDOLLS時代に、ベースの津田の紹介で何度か一緒に飲んだことがあり、最近のバンドの再結成の様子なども、懐かしく思いながら、とても楽しみにしていた矢先のことでした。
ここ数か月で、本当に沢山の音楽界の先輩たちが、天に召されていかれました。
ここで、もうストップにしてほしい、と思ったりもしますが、それは叶わないことなんですよね。
人の死という現実を、こうして身近な現実として感じる年齢になってきたということでしょうか。
佐久間さんのHPの、最後の日記の文章が、心に沁みます。
余談になりますが、・・・佐久間さんとは、ほんの数度ですが、お会いしたことがございました。
かつてTHE★SCANTYというレディース・バンドがありました。
このバンドの結成された2001年の10月から、彼女たちの所属レコード会社に大学時代の友人がいた関係で、実は僕がリハーサルの現場監督(というほどではないのですが……)のようなことを頼まれていたことがあったのです。
ドラマーのトーブを除くメンバーにはバンド経験がほとんど無かったために、毎週1~2度の定期的なリハーサルに、毎回僕が顔を出して、あーだこーだ、と、バンドでの曲の練習の仕方、アレンジの進め方を考えたり、その後のライブや、翌年に発表になる予定の1stアルバムの為の曲作りなども、一緒に手伝ったりもしておりました。
そして、彼女たちのアルバムのプロデューサーというのが佐久間さんで、当時、何度かリハーサルスタジオにお越しになられたことがあったのです。一見、厳しそうな感じの方で、僕も毎回緊張したのですが(大プロデューサーですからね)、でも、お話をすると物腰の柔らかい、とても優しい方でした。
さらに余談ですが、思いだしついでに・・・。
翌年2002年の3月に発売になったアルバム「For Cherry Girls」収録の「Promise List」「ウサミツ」「I Love U(LOVEの表記はハートマーク)」は、スタジオで一緒に作ったもので、実は僕も「ここはこんなコード進行はどう?」 などと、ちょっとだけ作曲作業に参加しているんです(作曲のクレジット上は名前ありませんが、契約上は“共同作曲者”になっているんです。アルバムでは一応、Special Thanksという形では名前があったように思います。いろいろと・・・大人の事情というものです)。また、収録はかないませんでしたが、ライブでは、僕が作った曲も演奏していたんですよ。懐かしいです。
あ、YouTubeにありました。
この「I Love U」という曲はアニメのテーマソングになったのですが、この曲のサビのコード進行全部とメロディ(の半分くらい)は僕が作ったものなんですよ。
こうして、佐久間さんの残された作品に、本当に僅かではありますが、少しでも関われていたことを、誇りに思います。
どうか、安らかにお休みになられてください。
そしてまた、お会いできますことを。
では。