ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




昨日、緑ちゃん倶楽部の会員様へ配信する用の、事前のテスト曲を弾くのに使ったのは、こちらのものでした。

「Ivory(アイボリー)ll」という、アメリカのメーカーの作っている、いわゆる、ソフトウェアなのです。

おそらく、パッとお聴きになると、グランドピアノの音のように思われたかと思います。

勿論、僕もそのつもりで弾きましたし、確かに、このクオリティで鳴ってくれるのなら、・・・十分にその気になります。

ちょっと試しに使ってみたのですが、なかなかに良いものだと、思えました。

・・・勿論、本物とは別ものだとして、ですよ。本物は、本物ですから。こちらは、バーチャル

 

え?

ソフトウェア?パソコンの?

ピアノが?グランドが?

ほんまかいな

 

そう思われる方も多いかと思います。

 

でも、今はそういう時代なんですねえ

 

ドラムやベースは比較的再現が可能でして、いまや、プロのレコーディング現場でも、人間が生でドラムを叩かない、ベースを弾かない・・・こんな事が、普通にあるんです。

特にドラムは音が短いので、サンプリング(録音)し易いんですね。

なので、真っ先に音源(機械)化されたのはドラムでした。ドラムマシンって、随分昔からありますよね。似せた音をシンセで作るのも、比較的容易なんですよね。

そして、ベースも、シンセベースなどといって、もう何十年も前から(80年代からですが)、生でない、機械のベースが普通に使われています。

そして、次々にパーカッションやストリングスや、木管、金管・・・色々なものが出てくるわけですが、

 

どうしても難しかったのが、「声(ボーカル)」を筆頭に、「ギター」と、「ピアノ」。

 

ギターは、音色そのものというよりも、表現が多彩すぎて、なかなかニュアンスが似ないんですよね。ソフトだと、なんかいきいきとしないんです。ばれちゃうんですよ。

なので、まだ、ソフトウェアで、「これだ!」というギター音源というのは無いように思います。勿論、特化したものはあるんですよ。「メタルならこれがいける」、とか、「アコギならこれがいい」とか。

でも、難しい

 

そしてピアノに関しては、各社、研究しまくっているわけですよ。

なんと言っても、需要はあるわけです。

「ピアノが弾きたい。本物のグランドが弾きたい。できれば、スタインウェイがいい、時々、ベーゼンドルファーの音でも弾きたい。ヤマハもあったらいいねえ」

こんな要望を満たすなんて、本物であれば、例え置くスペースがあったとしても、ピアノだけで五千万とか、六千万とか、そういう世界ですよね。

しかも、スタインウェイとかベーゼンは、メンテナンスにだって、相応のお金がかかります。部屋の湿度管理だって大事ですから、エアコンも止められないでしょう。

 

・・・まあ、無理ですよね、普通は

ということで、この要望にソフトで応えちゃおう、という競争が始まり、その覇者となったのが、このIvoryだったわけです。

映画音楽とかでも使われても、誰も本物と信じて疑わない。

僕も以前から持っていました。(とは言え、結局、緑ちゃんとかでも、僕はMP9500で録りましたけどね。)

でも、世界で認められた、そういうクオリティのこのIvoryが、今年に入って「Ivoryll」にバージョンアップしたというので、アップグレードしてみたのですよ。

なんと、そのデータ量、77GB。DVD-ROM 11枚組。パソコンにインストールするだけで、3時間くらいかかりました(笑)。

 

そして、その音が、昨日の、あれです。

スタインウェイの音に、内臓のホールリバーブをかけ(これがまた、良く出来てましたね)、

あとは、僕のほうで、EQと、ちょいちょいと、簡単なミキシング(というか、音作り)作業をしただけです。

弾くのと合わせて、トータルで30分程度でしたでしょうか。

 

勿論、鍵盤との相性もあります。

シンセの鍵盤でも同じ音は鳴るのでしょうが、それじゃ気分は出ませんよね

なので、やはり木製鍵盤のMP9500とか、CP80Mで弾きたいわけです。

(勿論、今後、MP9500やCP80Mでも録ったりしてみようと思っています。違いを、お楽しみにー。そのうち、皆さんが「これCPだね」とか「これは・・・Ivoryのベーゼンっぽいな」とか、分るようになられたりして。)

 

 

そりゃあ勿論、本物のスタインウェイとベーゼンドルファーが弾きたいですけどもね。

それはいつかの、人生の、先々のお楽しみにね(笑)。

 

 

あ、ベーゼンは、来月弾けるんでした!

6月23日に、本物を!木目の、特製モデルのベーゼンを。

なんか、緊張するなあ(笑)。

これで、ピンクフロイド弾くの(笑)。

 

あ、じゃあ、今日も。

6月23日の課外授業

「緑ちゃん倶楽部 第一回 課外授業 川村ケン プログレを語る その1 ピンクフロイド 安全地帯・六土開正さんを迎えて リスニング&トーク&ミニライブ・セッション」

にご参加希望の方は、下記まで「受講希望」とメールをお送り下さいませ!

 

緑ちゃん倶楽部へのご入会、課外授業のお申し込み、各種お問い合わせは

緑ちゃん倶楽部(24時間受付)

info@midorichanclub.com

まで、どうぞー!

 

 

そして、最後に声ですね。

もう、こればっかりは、人間じゃなきゃどうしようもないだろう、・・・と(今でも当然)思っているのですが、

しかし、ボーカロイドというものが出てきましたね。もう随分前ですけれど、これは、ヒットしちゃいましたね。

「ボカロ」「初音ミク」こんな言葉をお聞きになられた事がある方も多いかと思います。

“ボーカロイド 初音ミク”

http://www.crypton.co.jp/cv01

これ、ソフトウェアなんですよ。

歌わせたい音符と、歌詞を入力すると(打ち込むと)、その通りに歌ってくれるわけですね。ビブラートとかも指定できちゃう。

 

もう、今ではそこらのバンドやアーティストを軽くしのぐ人気なんですよ。

しかも、このバーチャルボーカリストが、生のバンドを従えて、ライブまでやっちゃうんですから。

“MIKUNOPOLISダイジェスト映像”

http://www.youtube.com/watch?v=WzYssX-CcSY

もう、なんだか、えらいことになっております(笑)。

実際、がくせーさんにもこれを使って楽曲を作っている子が大勢います。

音楽大学でも、これを講義の一環として教える、なんてことも試している先生もいらっしゃるとか。

僕は、・・・手は出してはいませんし、そのつもりは今のところありませんのですけれども。

でも、好きであろうと無かろうと、耳にする機会は、否応無しに増えてきているのも、事実ですね。

 

そのうち、バーチャルドラマー、バーチャルベーシスト、バーチャルギタリスト(そういう名前のソフトはありました。コンセプトは違いますが。)、

そしてバーチャルキーボーディスト、バーチャルピアニスト、バーチャルオルガニスト、バーチャルシンセシスト(鍵盤関係だけ多いな(笑))なんてのが出てきて、バンド組んじゃったりして。

 

まあでも、

 

トータルでは、生にはかなうまいてー

 

たとえば、

 

作曲は、人間にしか、できないのですから。

 

・・・た、たぶん(笑)。

 

でもね、自分が泣けないと、そういう曲は書けないのだとしたら、やっぱり、ここは人間の聖域なんだと思いますよ。

 

 

・・・た、たぶんね(たぶんかよ)。

 

ではー。



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