映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「湯を沸かすほどの熱い愛」

2016年11月09日 | 日記
   

    自主映画「チチを撮りに」でひろしま映像展グランプリなど七つ賞を獲り話題になった
    中野量太監督の商業映画デビュー作です。
    持ち前の明るさと強さで娘を育てている主人公の双葉は、突然の余命宣告を受けてし
    まいますが、そんな残酷な現実を受け入れ、4つの「絶対にやっておくべきこと」を実行
    して行きます。
    そんな全てを包みこむ優しさと強さを持つ双葉役を宮沢りえ、娘役を杉咲花が演じるほ
    か、夫役のオダギリジョー、松坂桃李、篠原ゆき子、駿河太郎らが脇を固めています。

    宮沢りえの「紙の月」以来となる映画主演作ですが、この作品の見どころの一つは彼女
    と杉咲花の強烈な演技です。オダギリジョーも中々いいです。

    本来は悲劇なのですが、逆に笑いを誘う場面なども多く、中野監督は商業作品の初監
    督とは思えない力量を見せてくれます。キメの細かい演出のもと、俳優の使い方が上
    手いとも言えます。
    辛口を添えますと、前半は特に上手いと思いますが、後半は無駄な挿話やシーンが一
    寸ばかり気になりましたし、いくら綺麗でも主人公の死に顔は不要と思いましたが、皆さ
    んはどう思われるでしょうか。
    新人が本を書いてこれだけの作品を撮る、これに強い競争心を燃やす若手監督の出現
    を心待ちします。





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