本日からブログ再開です。今回は私の米寿のお祝いを、長男一家がやってくれるという
のでお休みをいただきました。長男の住むところと近いので、もと大映の北原義郎さん
のお宅にも寄らせていただき、楽しく嬉しい旅となりました。
この話は後日アップさせていただくつもりですが、まずは映画の感想からご覧ください。
「悪人」「怒り」など数々の著作が映画化されてきた吉田修一の短編集「犯罪小説集」
を、64 ロクヨン」の瀬々敬久監督が映画化した作品で、犯罪をめぐる喪失と再生を描き
出すという内容です。
ある夏の日、青い田んぼに囲まれたY字路で少女誘拐事件が発生。事件は解決されないま
ま、直前まで被害者と一緒にいた親友・紡は心に深い傷を負うことになります。それか
ら12年後、かつてと同じY字路で再び少女が行方不明になり、町営住宅で暮らす孤独な
男・豪士が犯人として疑われるのです。追い詰められた豪士は街へと逃れ、そこである
行動に。さらに1年後、Y字路に続く限界集落で愛犬と暮らす養蜂家の善次郎は、村おこ
し事業を巡る話のこじれから村八分にされてしまうのです。追い込まれた善次郎は、あ
る事件を起こし・・・。
出演は綾野剛、杉咲花、佐藤浩市ら豪華キャストが組まれています。
娯楽作品とは言えませんが、悲劇でも上手く纏めると感動につながり、結果、面白い作
品になります。題材としては甚だ興味を起こさせる内容なのですが、脚本のまとめ方、
演出の強引さ、編集の不味さが重なって冴えません。製作側は凝ったつもりでしょうが、
結果的に独り善がりの自己満足作品になってしまっています。