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成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

マニュアルとオートマ

2007-06-25 00:19:58 | ●Weblog

(7月13日、写真追加。ネガ・カラーのプリントには82年とある。左ハンドル、センター・メーターのウッド・パネル付き、4速マニュアル、クーラーなしのMini1000。10年乗ったことが未だに信じられない。ナルディのステアリングだけ取っておけばよかった)

 ちょっと前の雨が降ったり止んだりの日、BMWミニ・クーパーSのマニュアル・シフトに乗ってる同級生が意味もなく来訪、隣に載せてもらって近所を回遊した。運転する? ときた時、わくわくしたが、もう10年以上クラッチを踏んだことがないので万が一を思い助手席に。そしたらまあ、運転の忙しいことったら一体これは何なんだ、という感じ。ウィンカー出して、シフトダウンして、あれっ、雨だってワイパー動かして、赤信号で煙草に火を付けてと、これってオートマ車の倍以上の運動量だ。一度、高速にでも上がってしまえば話は別だろうが、街中を走るのに、そこまでバタバタしたくない、と心底思った。「オートマなんて邪道」みたいなことを言う人と会った話は前に触れたが、そういう人って、最新のティプトロ系やDSGなどマニュアルとオートマ一挙両得型の快楽をおそらく知らないんじゃないかな。あるいは、車との付き合いに、どこか自虐的な古いマナーを固持してるのかも。ただ、クーパーS乗りとは別の、腰痛持ちの同級生によると、医師から車に乗るならマニュアルにしなさいと言われているとのこと。両足の力配分に違いがあっても、左右両方を使うことで、わずかながらも癒し効果が期待できるからだそうだ。これには脳ともリンクしてそうで納得がいったが、しかし、オートマならどんな坂道でも、柔軟性さえあれば痒いところを左足でかけるし、助手席の誰かにちょっかいを出すのも可能だ。でも、10年乗ったエアコンなしの79年製カナダ仕様ミニ1000(クーパー改)や、学生時代、陸送のバイトでハンドルの末切りに四苦八苦したGT仕様の国産名車は懐かしくも愛くるしい。覚えている限り、車庫入れで大泣きしたのは、フェアレディ432とスカGのケンメリ。あれは、停車するとハンドルがロックされるのかと思ったくらい。さすが走りの車だ。趣味性と娯楽性を合わせ持ち、地球環境に優しい車を求めるなら、「自家用車を持たない」という選択肢しかないと思うここ数日だったりして。それと、貸し出し中のDACも恋しくなってきた。

K2HDとSACD

2007-06-24 12:59:57 | ●Weblog
 ビクターエンタテインメントのベツレヘムK2HDシリーズ、『バードランドの子守唄+2/クリス・コナー』も『レフト・アローン/マル&ジャッキー』も明らかにコロムビアの既出紙ジャケ盤と音が違う。クリスは1曲目ですぐ口がやや大きくなったことが分かるが、嫌な感じがまったくないのは、たぶん解像度が上がったからでは、と。今度のマスタリングの売りは、「100kHzにまで至る情報エネルギーを“等価変換”して収めたため、20kHzどまりどころじゃない広大な音域を体感するのが可能」みたいなことで、これにはちんぷんかんぷんだが、今年になって無理して入れたムラタのスーパー・ツィーターが強い味方。が、より気持ち良く聴けるようになっても、「さあ、ココを聴こう」というほど僕にはK2HDの効能がまだ判然としないまま。それに対して「昭和ジャズLegend」のたとえば『ペイザージュ/渡辺貞夫』、スタジオの“気配”が付いてきたのは、さすがSACDだと断言して良さそうだ。ただ、どちらもやっかいなのは、共にカッティング・レベルがかなり上がっているから、ヴォリューム調整に神経質にならざるを得ないところ。12時間表示で1時間以上差が出ると、どうしても大きい声の方が明快に思えてしまうもの。使ってる機器が古いからかなあ、ということで、CDPはクロックをDEXAのD-Clock/DENTECに換装したソニーXA7ES改、SACDはノーマルのSCD-1、あとは言うに及ぶほどのものではありません、と補記したうえでもう一度“等価変換”の虎の穴に決死
の覚悟で。

    

リマスタリング

2007-06-22 01:18:37 | ●Weblog
 ワーナー・ミュージック・ジャパンの「Fusion Masterpiece 1500」が15タイトル、ソニー・ミュージックの「昭和ジャズLegend」が5タイトル、ビクターエンタテインメントの「ベツレヘムK2HDマスタリング・シリーズ」10タイトルが揃って、どこから手をつけていいやらと思う間もなく、まず、ジョージ・ベンソンの『ブリージン』と、ビリー・コブハムの『スペクトラム』を在来CDと聴き比べた。『ブリージン』のタイトル・ソングは、ストリングスが前と上に浮き出てきたうえ、前後の寸法がはるか深奥に。その分、ギターと歌の居場所がビジネス・クラスからファースト・クラスへとアップグレード。『スペクトラム』は何を置いても「レッド・バロン」。インデックスが曲ごとに付いたため、一発選曲で今度は実に便利。これに限らず、シンバル類のスピード感、ベースとバスドラの沈み込みなどがおしなべて僕の好きな方向に俄然良くなっていて、ついついヴォリューム・アップ。共に、シャツなら実にいい感じに糊がきいた、ロイヤル・オックスみたいな質感が付いてきた。ローエンド・オーディオに、わずかながらも気を配り始めて良かったと痛感し、SPスパイクのインシュレターを取っ替え引っ替えしてたらすっかり深更に。SP両チャン16個のインシュレターすべてをオーディオテクニカのAT6294にしたところ、制振し過ぎになるはずが太く締まった低音が出てきてアレって感じ。週末はこのままで、「昭和」と「ベツレヘム」をかけてみようと思う。

ヴィニール盤

2007-06-15 00:54:46 | ●Weblog
 KEFのLS3/5Aを「ある時払いの催促なし」で譲ってくれた学友が、ヴィニール盤しか聴かなくなった、という話にインスパイアされ、何枚かローエンド・オーディオの枕元に持ってきたところ、やはり、この音、別格だった、というのが、ボズ・スキャッグスの『ミドル・マン』。1980年、コンパクト・ディスクの市場導入を視野に入れHi-Fi指向を強く打ち出したためか、LP1枚の頒価がなんと3000円。その代わり、写真のように、外ジャケ、内ジャケ、内袋、セロ袋と厳重パッキングの、脱がすにひと苦労の重ね着状態。ソニー・スタッフの気概が映える。で、音はというと、ドラムスのスネア、このマッタリ感、ネットリ感、スピード追求に燃えたデジタル環境では、こういう中低速にトルクの集まったような走りはできないな、と。プレーヤーはトーレンス、カートリッジはSHURE V-15typeⅤ系と、SUMIKOのPearlを常用。ドライブ・ベルトは換えたばかり、ってな程度では高いところから笑われそうだが、笑わば笑えで行くことにしたので。CDで聴いた中では、オランダの才媛ティネカ・ポスマの『ジャーニー・ザット・マターズ』(55 Records/7月25日発売)が、内容、音質共に秀逸。05年暮れの初来日時に「テナーも始めました」と言ってたのが、もう吹いてるとは驚き。女性アルトの中でいちばん楽器を鳴らしているのはこの娘かも知れない。




カタログ

2007-06-10 13:22:21 | ●Weblog
 締め切りラッシュと決まり悪さが手伝って、「忘れかけていたこと」に触れるのを忘れていた。何がって一眼レフ・カメラの交換レンズに絞りリングが付いてることをだ。いや、分かってはいる、カメラを構えてレンズに触れば、ボディ側にフォーカス・リングとは感触の違うデコボコがあるから。しかし、もう何年もAFカメラしか使ってないから、ファインダーの中で絞りを上げ下げするのに慣れ切ってしまったらしい。絞りリングを手で回す、というきっかけがまるで沸いてこなかった(デジタル専用にはもはや絞りリングもない)。そういうカメラを、モードラ付きで取材用に使っている毎日新聞社のヴェテラン編集氏は偉いと思ったのが、先月末、赤坂でのとある納会。するとそこで、オートマの車に乗るなんて言語道断風のコンセプトの持ち主と居合わせ、「AFカメラとATカー」に共通する功罪に思いが及んだりして。そのことはまた別の機会を探したいが、家に帰って酔い覚ましにシャワーを浴びたら、編集氏と同じセットがウチにもあるのを思い出し、探したら出てきた。ほぼ初代のNikon FM、モードラ付き、さらに、なぜかデータ・バックも。これをAE化した「FE」という機種のカタログは、(渡辺)サダオさんがモデルだった。それも出てきたついでにファイルをあさると、ロータリー・エンジンを押し出すマツダのカタログも発見。FEのカタログは1979年、マツダは1967年とあった。

  




ニッキ・ヤノフスキー

2007-06-08 22:26:35 | ●Weblog
 1994年生まれの13歳の天才少女がいよいよレコーディング・デビュー。アルバムは、『ウィ・ラヴ・エラ』(ユニバーサルミュージック UCCV-1097)、歌うは「エアメール・スペシャル」。わずか1曲だが、これにはびっくり、どっきり、聴いたはじめはエラの早回しかと思った。http://www.youtube.com/results?search_query=Nikki%20Yanofsky&search=Searchに録音風景を含む映像が色々。さらに「エアメール・スペシャル」には空耳ネタもあり。