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成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

△DOWN BEAT

2009-01-30 23:43:16 | ●Weblog
 『DOWN BEAT』誌が時々面白い。最新2月号の特集は「75 Great Guitarists」。表紙を受けて、ウェス・モンゴメリーへの1961年7月20日のインタヴューを再録。特集の方はちょっと『Jazz Life』っぽく、75人の写真を追っていくだけでも楽しかった。そうそう、巻末のブラインドフォールド・テストも、前号1月号ではレイ・チャールズを聴いたカサンドラ・ウィルソンが「あら、これ誰かしら?」と。今月号のジェフ・バラードは、アントニオ・サンチェスをかけられ「ちょっと待ってよ」の感じ。パーカッション奏者の目隠しテストのお誘いでもきたら、大方が逃げるんじゃないかな。で、ウェスの表紙で真っ先に目が行ったのが、分かりもしないYシャツのカフスボタン。凄いなコレ、まさかガラスじゃないだろう。L-5より高そうだってことは、おそらく晩年に近い頃のポートレートのはず。目線をもらっていたらこの写真、さらに凄いことになっただろうな。

■首都高

2009-01-29 18:24:57 | ●Weblog
 田舎住まいの重要な足になるJRが、ここのところ人身事故や故障続きでボロボロな一方、ガソリン価が落ち着いたにもかかわらず、ネットで読む首都高の様相は今年に入ってもガラガラ。ということと、もう二度と車のバッテリー上がりの憂き目に遭いたくない諦念がセットになって、今日の夕刻、「外環浦和」(15:40)から上がって「高島平」(16:30)へと抜けるピンクのルートを初めて試走してみた。ETCゲートは時速20キロ以下にしないとダメと言っているけれど、誰ひとりそこまで落としてないのには改めてアレっ? その危ない効果も手伝って、延べ50、60キロになるルートをノンストップで踏破。サイドブレーキを引き一服する間もないこの手応えは、バッテリー・チャージをプラス側に振らせる以上に、空前絶後のときめきとざわめき付き。ウォームビズを啓発しながら、これでは省エネと逆向きになるのを知りつつ、月に一度くらいはご容赦を、という感じに。ただ、「我先に」のジャンクションのマナーだけは相変わらずの醜態(旧態)依然。ゆっくりマイペースで歩いている人を煽るもんじゃありませんと抜かせた振りして、そこからをゲームにする私もまた、醜態の景色を力強く彩る者でありました。

○トライワイヤリング

2009-01-27 15:40:06 | ●Weblog
 ひと仕事済ませてからと言い聞かせても、こうなるともうダメ。前々項のSPケーブル(LINN K-600)が朝一で届いた。片ch7.5メートルあるうえ、低中高3帯域用が独立した6芯で、さらにぶ厚いシースに覆われているため、総重量13キロ。端末処理を自前でやろうなどと突っ張らないで良かった。アンプ側をシングルにまとめるにも、小道具の揃ってないウチでは1日かけても無理だったろう。ただ、幅が約50 ミリ、厚味は10ミリ強ある割にシースが柔軟なため、壁際を這わすのにそう苦労せずに済んだことをご参考までに。肝心の音の方についてはまだあれこれ言える段階ではないが、はじめは薄味だった低域が、解像度と量感を同時に上げながら刻々と豊かになってくるのが分かる。逆起電力が抑えられたご褒美であって欲しい。前任のオヤイデACROSS2000が音楽をガシガシ押し出すのに比べると、こっちは滑らかさやしなやかさを優先している感じがある。慣らし運転には最低1ヵ月。果たしていかなる顛末が待ちかまえているやら。

☆A Great Day in Harlem

2009-01-25 16:34:12 | ●Weblog
 『グレイト・デイ・イン・ハーレム』のDVDを観て思い出したので、雑誌の整理ついでに深い意味もなく……。サムネイルは、米『LIFE』誌96年2月号の特集見開きページ。ソニー・ロリンズが日本ツアー中で仲間入りできなかったというから、撮影は95年10月前後か。もうひとり存命中だったアーニー・ウィルキンス(■=故)は、コペンハーゲンの病床をぬけられなかったとのこと。つまり、この時点のサヴァイヴァーは全12名。歩道に座るのは、タフ・ジョーダンの息子さんで、オリジナル最前列のどれかのガキと符合するかは不明。左から、ハンク・ジョーンズ、エディ・ロック、ホレス・シルヴァー、ベニー・ゴルソン、アート・ファーマー(■)、チャビー・ジャクソン(■)、ジョニー・グリフィン(■)、マリアン・マクパートランド、ミルト・ヒントン(■)、ジェリー・マリガン(■)。それが今や、6人のサヴァイヴァーを残すのみ。ヒップ・ホップ誌『XXL』(98年のコレクターズ版)の表紙も、同じアパート前での撮影。僕も94年だったか、アート・ファーマー位置で記念撮影したのがあるけど、それはまたの機会にって言うか、それはまあいいか。「Harlem.org」の画像はブロックごとにクリッカブルになっているのが便利。


 

☆柄にもないことを

2009-01-23 23:38:56 | ●Weblog
 花についてはとことん無知だが、それなりに勉強して鉢に託したチューリップが、4、5日前に芽を吹いた。木靴入り球根の詰め合わせは、写真家・土居クンのオランダ帰りのお土産。去年の7月、ユーロがいちばん突っ張ってた時の取材帰り、小間物ひとつも大変だったろうに、しかし、そういう気持ちこそ嬉しいもの。それがさらにモノマガ調の物品でなく、生き物であることも。突き出た芽の背丈は約20ミリ。ここしばらくの気温の上下が成長を押してくれたらしい。何色が咲くかは、たぶん4月の声待ちだが、無理を承知でカインド・オブ・ブルーを祈念。


★銀座でネギる

2009-01-21 21:20:50 | ●Weblog
 クラシックをほとんど聴かない門外漢(私)も、エソテリックがリマスター発売したファリャの『三角帽子』(ESSD-90016)には掛け値なしでブッ飛んだ。背中を押してくれたのは、毎日新聞を代表する「音豪」のK巨匠。「音場の大きさと鮮明さと、音楽の生命感に息を呑んで息を詰まらせた(笑)」と。確かに仰るとおり。ウチのオーディオでは、本来なら自動起動すべきアプリが、生まれて初めて動き出す感じになった。これでは、場違いな所願を承知のうえで、こういう風にジャズももてなしてもらえないものかと。そこで勢い発作的に銀座のハイエンド・オーディオ店へと梶を切り、SPケーブルを値切り始めた途端、な、なんと『STEREO』誌編集部のNさんがばったり現れ、えっ? だが、だんだん、この世界の危うい連鎖の構図が透けてくる感じに、今年は短い足ももっと回転数を上げねば、と。SPケーブルの方は、端末処理までお願いしたにもかかわらず、1週間で完成予定。早起きオヤジがなお早起きになる1週間が再び始まった。

●サラウンドとLP

2009-01-18 22:46:48 | ●Weblog
 『ナイトフライ・トリロジー/ドナルド・フェイゲン』の5.1chサラウンド・オーディオ面を今日、初体験。1年以上も手を出さなかったのは、音楽DVD作品の5.1chでいい思いをした記憶がまったくなかったから、というより、前後左右のサラウンド・ミックスが滅茶苦茶なのが多く、そんなだったら印象を悪くするだけと敬遠してきたためだ。が、B級オーディオの方が若干の落ち着きをみせたので、AVシステムのSPケーブルを取っ替えついでに回してみたところ、あ痛たたっ、参った、さすが音の通人、低域不足の『ナイトフライ』のベースやバスドラに、ガッツリと重心を載せてきた。しかも、フロントとリアの配分も絶妙なさじ加減で、DFサウンドのヴュー・ポイントが倍増した感じ。そこで、『モーフ・ザ・キャット』の通常日本盤、DTS Surround5.1、180gLPの三つの聴き比べ。結果、LPは壁飾りの役どころがお似合いかなあと。カートリッジはSHURE V-15type5(VXMR)。しかしコレ、それなりのまな板と包丁(針)に任せたら、大化けしそうな気配がなきにしもあらずなのが、怪しくも後ろ髪引かれるところ。写真は『トリロジー』のセットアップ・メニューを画面キャプチャー。

前回

2009-01-16 23:10:58 | ●Weblog
 今までの歯科医通院歴を振り返ると、前回、つまり、昨日以前の最後は、『Jazz Life』誌の筆頭編集員(?)で大活躍(?)していた時だから、大体1979年か80年頃で、なっ、なんと30年前。なので、このほどはよくも詰め物が落ちるくらいの軽傷で済んだものと楽観したら、昨日の初診結果は「歯周病が始まってますのでじっくり治しましょう」。ひとまず、先生に聞くだけ聞いてみた。「夕べ呑みすぎたことと関係ありませんか」と。前の晩、アヴァンギャルドが置いてある茅場町のジャズ喫茶で大先輩のAさんと落ち合い、それからそのスピーカーのことなどを酒の肴に、近くの赤提灯で熱燗をガシガシ呑んだ(もちろん音をさんざ聴かせてもらったうえで)。するとさて、先生って歯科先生の方、苦笑、いや、甘いこと言うんじゃありません的なレスポンス。その代わり、今何とかしておけば、一生ご自身の成歯のままいけますよとの勇気百倍が出るご至言。まだ「アラカン=around還暦」にはもう数年あるつもりでも、そろそろ「遠くにありて想うもの」では済まされない感じが強くしてきた。
 そこで「前回」ついでに、前項チック&マクラフリンの「前回」を巻き戻してみた。すると、81年7月、モントルー・ジャズ祭に於けるデュオという強力な記録が出てきた。そのうちの〈ビューティフル・ラヴ〉1曲が、『チック・コリアの音楽~ミュージック・フォーエヴァー&ビヨンド』に、7曲のセット・リスト全曲がマクラフリンの17枚組BOXに収録。その後のふたりは、91年7月のパリで、マイルス・デイヴィスと一緒にやることになるが、あの舞台はいい意味でのお祭り。その次に連名のある03年の『ユニヴァーサル・シンコペイションズ/ミロスラフ・ヴィトウス』は、「あれはオーヴァーダブだったのでジョンと会ってないんだ、あははっ」(チック)と07年に確認。ナタリー・コールの一件同様やっかいな話にはなるが、FPB(Five Peace Band)に至る直近の火種は、どうやらそこにあったのかも、とは、備忘録代わりでした。

短編と長編

2009-01-11 23:28:19 | ●Weblog

 何かのついでにと思ったまま1年忘れていた『モーフ・ザ・キャット/ドナルド・フェイゲン』の、180gアナログ2枚組を昨日やっと手に入れた。Side1からSide3まで各面2曲、Side4だけ3曲。面を裏返すのと盤を載せ替えるのにちょっと忙しいが、かえって音楽を聴く上で集中力が上がる気がした。どうやら、面を返している時、その面の出来事を反芻できるかららしい。読書なら、ひと息つきながら短編に付き合う感じか。という最中に、チック・コリア&ジョン・マクラフリン“ファイヴ・ピース・バンド”のライヴCD2枚組が届いた。言うまでもなく、こっちは長編2巻セットで、ひと息つこうものなら後の祭り。長編エッセイもまたそれなりの集中力を喚起され、素晴らしいものあり、という感じか。ただ、サイケ調のこの表紙。フラワー・ムーヴメント期の再発盤ではないことを早めにインプットしておいて下さい。以下、メンバーと曲目。

●Disk 1 1.Raju (McLaughlin) Buma/Stemra 2.The Disguise (Corea) Crystal Silence Music/BMI 3.New Blues Old Bruise (McLaughlin) Buma/Stemra 4.Hymn to Andromeda(Corea) Crystal Silence Music/BMI
●Disk 2 1.Dr.Jackle(McLean) Prestige Music Co/BMI 2.Senor C.S.(McLaughlin) Buma/Stemra 3.In A Silent Way/It's About That Time (Zawinul) Zawinul Music/BMI (Davis) East St Louis Music Inc-Jazz Horn Music Corp/BMI 4.Someday My Prince Will Come (Churchill & Morey) Bourne Co/ASCAP
・“ Dr. Jackle” arranged by Chick Corea

Chick Corea piano & keyboards
John McLaughlin guitar
Kenny Garrett saxophone
Christian McBride acoustic & electric basses
Vinnie Colaiuta drums
Herbie Hancock guest artist, piano


PMGの省エネ系

2009-01-07 01:07:15 | ●Weblog
 地元の先輩たちに圧倒的人気の完全予約制歯科医に、昨日、初めて打診。すると、10日後まで一杯一杯とのことでガクっときたが、近所にボコボコできた新参歯医者に飛び込むのも恐いし、幸い、詰め物が落ちて噛み合わせが良くなったらしく痛みもないので、それまでじっと耐えることにして、ブルーノート東京のパット・メセニー・グループ(PMG)を聴きに。パットのほかは、ライル・メイズ、スティーヴ・ロドビー、アントニオ・サンチェス。4人の省エネ編成でやる日本公演は、初代PMGによる80年4月以来のこと。それが良かったこと、面白かったこと。ライルのノートPCからもうひとりのキーボード奏者が現れるとはいえ、基本的には4人すっぴんの意思と音のガチンコ協演。面白いことに、一番ちょくちょく間違えるのがパット。だが、そのたびに間違えって何だろうと思っているうち、音楽は次へ次へと止めどない。これぞ超精度で研ぎ澄まされたガレージ・バンドのリハーサル、ファンの機嫌を損ねないところで燃えてみせるエキジビション・マッチ。こんなことをやれるギターのグラミー・ウィナーを、僕はほかに知らない。音の方もガレージっぽいミックスで、ギターと生ピアノが超オン(on)速なのに対して、ドラムスがナマナマ、ベースはややモグモグ。このベースがもうひと唸りブ~んと来てくれれば文句なしだったかな。それにしてもパットにはこれが日本で初めての年越し。何か訳や思惑があったにしても、そう易々とできることではない。ついでに言うのもおこがましいが、僕が海外で越年したのはインドの一度だけ。次にやるなら、ニュー・ヘブリデス(バヌアツ)かフィジーにしたいもの。

謹賀新年

2009-01-01 22:44:08 | ●検索データの修正
 来日ミュージシャン検索サイト用のデータ入力をいい加減にしてきたツケが、去年の暮れに一気に襲ってきた。胃の調子がすぐれないのは止むを得ないが、晦日蕎麦の三口目くらいで奥歯の詰め物が落っこちてほうほうの体。でも、元旦の夕方、一応は終えた。とはいえ、これに「終わり」がないのは言わずもがな。一度CD-Rに焼いてから、見落としがあれこれいっぱい出てきて引き際が見えやしない。おそらく、4日から始まる週内にアップデートできるはずですが、そんなこんなのデータなのをご容赦下さい、ということで、ギリギリ滑り込みの謹賀新年。