もとdaregaitsdoco.com

成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

K2HDとSACD

2007-06-24 12:59:57 | ●Weblog
 ビクターエンタテインメントのベツレヘムK2HDシリーズ、『バードランドの子守唄+2/クリス・コナー』も『レフト・アローン/マル&ジャッキー』も明らかにコロムビアの既出紙ジャケ盤と音が違う。クリスは1曲目ですぐ口がやや大きくなったことが分かるが、嫌な感じがまったくないのは、たぶん解像度が上がったからでは、と。今度のマスタリングの売りは、「100kHzにまで至る情報エネルギーを“等価変換”して収めたため、20kHzどまりどころじゃない広大な音域を体感するのが可能」みたいなことで、これにはちんぷんかんぷんだが、今年になって無理して入れたムラタのスーパー・ツィーターが強い味方。が、より気持ち良く聴けるようになっても、「さあ、ココを聴こう」というほど僕にはK2HDの効能がまだ判然としないまま。それに対して「昭和ジャズLegend」のたとえば『ペイザージュ/渡辺貞夫』、スタジオの“気配”が付いてきたのは、さすがSACDだと断言して良さそうだ。ただ、どちらもやっかいなのは、共にカッティング・レベルがかなり上がっているから、ヴォリューム調整に神経質にならざるを得ないところ。12時間表示で1時間以上差が出ると、どうしても大きい声の方が明快に思えてしまうもの。使ってる機器が古いからかなあ、ということで、CDPはクロックをDEXAのD-Clock/DENTECに換装したソニーXA7ES改、SACDはノーマルのSCD-1、あとは言うに及ぶほどのものではありません、と補記したうえでもう一度“等価変換”の虎の穴に決死
の覚悟で。