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成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

略号の洪水

2013-01-28 12:31:23 | ●Audio&Visual

 近くの書店で「録り下ろし音源」という表紙コピーが目に入ったので、『Net Audio』誌の春号をジャケ買い。向井滋春クインテットのピット・イン・ライヴをPCMとDSD(DSDIFF)で収録したDVD盤が付録で、昨日はもうこればっかりになった。同じ曲を44.1kHz/16bit→96/24→192/24と上げて聴いていくと、ベースがどんどん太く濃く引き締まり、そこだけでも通常CDに戻れなくなる。さらにDSDIFFのきめ細かで滑らかな空気感に触れると、これまた還るべきところはアナログ盤しかなさそうだと。いや、別に還らなくてもいいけれど、この辺りのことはそろそろオーディオ畑の方々に任せっきりではまずかろうと。それに、年を食うほど、あるいは、爆音ライヴと頻繁に付き合うほど聴覚がヘタってくるので、早く始めるにこしたことはない。DSDのネイティブ再生に、アナログと同じような聴き疲れしない感じがあるのは、ヘタりがまだそんなに進んでないからだろうと勝手に決め込んでいる。が、WASAPI、ASIO、DoP、FLAC、AIFFやら、略号の洪水におぼれそう。


バックアップが済んでひと安心

2013-01-24 16:24:59 | ●Audio&Visual

              

 ちょっと前に、残り674MBになった2TBのHDDを、4TBのHDDにバックアップ完了。いちばん容量のある798GBのフォルダー・コピーには約3時間45分。テラ級の莫大さに改めて恐れ入った。それにしてもコピー速度なんかを見ていると、大いと毎秒100MBが出ていたりして、そこはたぶんUSB3の効能もあるにせよ、重ね重ね凄いもんだなあと。リッピングした音楽ファイルをコピーすると、データに何らかの悪影響が及ぶのは承知のうえで、精神衛生上、背に腹は代えられない、というわけ。もっとも、円安でストレージをはじめとするPCパーツが値上がりし始めたとの風説に突かれたせいもあるかな。これからは4TBをマスター倉庫にして、2TBには再生専従でいってもらうことにした。とかいうことなどを、ロベン・フォードのサックスを聴きながら。やめにして良かったね。2月にブルース・カヴァー・アルバムが出る。


L.L.Beanのガム・ブーツ

2013-01-21 22:16:20 | ●Weblog

 そろそろしまい込もうとしたら、天気予報に雪マーク。低気圧が列島南岸に向かってないのでこの前ほどにはなりそうもないが、念のためコイツを待機させておくことにした。ドル建てで買ったのはいつだったか、ネット通販がない時代のFAX注文だった。物持ちがいいと言うより、これの耐久力に参った。


首都高がブツ切れ

2013-01-15 13:53:56 | ●Weblog

 そろそろ抜けられるかと期待したら、朝より通行止め区間が増えている。電車網より後始末が大変そうだ。近場のふたつの高速入り口が共倒れではどうしようもないので、さっきから今年初のアナログ。100% Pure LPの『ポートレート・イン・ジャズ』。今年の目標のひとつは、これというアナログをAD変換すること。果たせるかどうか。


クロード・ノブスさん追悼

2013-01-12 17:25:31 | ●Weblog

 以下、2004年12月に毎日新聞に寄せた拙稿。お会いしたのは12月14日、新宿パークハイアット・ホテルにて。注意深く軌道修正しないと、応えが独り歩きして止まらなくなる素晴らしい方でした。

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 スイスのモントルー。読書家ならルソーやヘミングウェイ、クラシック系の音楽好きならチャイコフスキーやストラビンスキーを思い浮かべるのが常らしいが、ジャズ・ファンの中にはここで38回を数えるジャズ・フェスティバルに、歴代の高名文士や楽士の上をいく魅力を見つける人もいる。クロード・ノブス(68歳)は、その開拓に38年間も心を焦がしてきた仕掛け人だ。
 「1967年の1回目の費用は80万円くらい。それがここ数回は1100万ユーロだから14億円超。赤字も止まらないけどね(笑)」
 この街で、パン職人の父と看護婦の母の間に生まれた。子供の頃から音楽好きで、父親の膨大なSP盤コレクションを聴いては採点までした。すると、満点の三つ星をつけた盤の大半がジャズだった。料理好きが高じて最初の仕事はシェフ。次に観光局に勤めて初めてニューヨークに渡った。これがすべての始まりだった。
 「60年代中盤だったかな。アトランティック・レコードの看板を見てすぐ、私はもう受付に詰め寄ってた。ジャズだけでなく、レイ・チャールズやアレサ・フランクリンが大好きだったからね。そしたら創業者のひとりのネスヒ・アーティガンが会ってくれたんだ」
 強引にたぐり寄せた絆を震わせ、67年に第1回目をスタート。はじめの2年はわずか3日間だったのが、68年のビル・エバンス・トリオのライブ・アルバムがグラミー賞を獲得し、さらに、アレサ・フランクリンを初めて欧州の聴衆の前に立たせた結果、72年になると期間が13日間と一気に伸びた。昨年は16日間もの長丁場だ。
 「ずっと監修役をやってきたけど、毎回、夢でしかない企画を出してくると鬼っ子扱いなんだ。でも、公算のあるなしを尺度にしてはダメだよ。夢想家と呼ばれたっていい。心から聴いてみたい音楽とメニューを、聴衆とシェアできる場にしたい」。
 という一方、夢を記録に残すことにかけては、人一倍の熱意と労力を注いできた。映像資料が3500時間分あるそうだ。「これからやるたび、大体150時間ずつ増えていくね」。04年暮れに日本に来たのは、これらの資産を地球大で共有する方法を探るためだった。ホテルの部屋には、着いてすぐ買ったという日本製のハイ・ディフィニションDVD機が置いてあった。
 「だって、チャーリー・パーカーが動いている映像が2、3分しか残ってないなんておかしいだろう」
 ヘミングウェイが『武器よさらば』を書いた頃にこの調子でいたら、ピュリッツァー賞ものだったかも知れない。『TIME』誌の欧州版(04年10月号)が、29人の「ヨーロピアン・ヒーローズ」のひとりに、この男を選んだ。


近所の駅チカに図書館ができた

2013-01-04 22:33:09 | ●Weblog

 歩いて10分の駅チカにオープンした公益施設で、今日、図書館もオープン。行ってみると案の定、福袋の売り出しかという大盛況。インターネット・データベース5席も満席で、皆さんノートPCやタブレットとにらめっこ。職員もてんやわんやだから、申し込み方法とか問い合わせできなかったが、電源付きのWiFi環境が無料なのはなんだか心強い。もっとも、武蔵浦和駅の改札を出て1、2分は、そこが図書館であるなしに関係なく訪れる人も増えるだろうから、ハードルは高くなる一方かも。10席は欲しかった。借りたい本を置いてIDカードを差し込むだけで済む、無人自動貸し出しシステムには驚いた。

〈修正/1月8日〉お昼の後、もう一度図書館のあれこれをチェックすると、この前5席だけかと思った反対側に、PC設置の5席が堂々とあった。人混みの隙間から見えたのは「持ち込み席」で、そこだけ要申込書提出。設置席は空いてさえいればフリーパスでいいそうだ。制限時間の有る無しを聞き忘れた。