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成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

空中浮遊ボードに目覚める

2016-08-28 15:08:59 | ●Audio&Visual

 

 磁気浮遊オーディオ・ボードRELAXAの新型530が限定生産で発売になった。前代のRELAXA4同様、アナログ=レコード・プレーヤーを載せると圧倒的制振効果が得られると大評判。7、8年前、僕も同じ狙いで前代RELAXA4を買って、トーレンスのTD320MkⅢを載せてみたが、低域のエッジが緩んだりして、大評判の恩恵に浴せなかった。理由は、そもそもフローティング・サスペンションでゆらゆらする320の構造とフィットしなかったかららしい。以来、RELAXA4はDAコンバーター専用にして5年ほどになるが、現行アナログ・プレーヤーはリジッドのTD124ではないか、なぜ試さなかったんだろうと目覚めた昨日、やってみた。結果は「おおーっ!!」と大声が出たほどの精細度、密度、強度、温度の急上昇、ついでにやった電気的な手入れがアーム・ケーブルの出力側の確認だけだったのにこの激変には、涙が出そうになった。そこでいずれ、ほかの方法でアンプも浮かせてみることにした。

●RELAXA4とTD320MkⅢの音は、一聴してすぐダメだと分かった。

 ●5、6年から手を入れないままだったTD124のセッティング。作り付け書棚のカウンター上に、クリプトンのボードを敷き、フォステックスのタングステン・シートで水平調整。そこに124を載せ、さらに水平調整。特段の不満はなかったが。写真の針先がなんだか埃っぽいな。

●前と同じ所にRELAXA4を直置きした上に、TD124を直置きし水平調整。ここまで来るのに大汗したものの、ただこれだけで音が激変。ボードベースからの浮きは10ミリ弱に見える。


還るところは結局アナログ?

2016-08-18 15:46:03 | ●Audio&Visual

レコード収納にエアコンが付いてないものだから、必要な盤は必要に迫られて引っ張り出してきても、暑くて戻しに行く気力がわかないので、仕事部屋の机に積み上がっていく一方。これでここ約1週間分かな。アナログの平積みが盤の健康上ダメなのは承知の上でも、そうか、渋谷・道玄坂の"聖店"「JBS」(Jazz,Blues & Soulの頭文字で、ここのオーディオにはCDやSACDなどのデジタル・プレーヤーがない)でもっと凄い美景を見慣れてきたせいなのか、なんだかいい雰囲気じゃないかいと。CDプラケースの山に、こういう可愛げはないものね。そんな中、2年ぶりかに「100% Pure LP」のビル・エヴァンスをJICO針のV-15typeⅣで聴いたのをはずみに、さっきまでオーディオの接点掃除に励んだ。インターコネクト系や電ケをくまなく済ませて効能を確認後、最後に室内の分電盤からEE/F-S2.6で直結したコンセントをしつこくもてなすと、さすが電流の最上流こそ命の源だ、音楽の生気が上向きに活気づくのは毎度ながら感動的。そこで思うところは、車好きなら最低月に一度は洗車するだろう、大汗かいて帰還したら風呂かシャワーに入りたくなるだろう、超個人的にはラードたっぷりの炒飯を完食すると、歯磨きしたくてどうしようもなくなる、など、こうした自然発生的欲求をオーディオにもアダプトできれば、ウチ程度の一般平民レベルでも、音楽と音を楽しく礼賛できる門構えの基礎ができることになる、と思うわけだ。今、A面だけ聴きおえたのは『モーフ・ザ・キャット/ドナルド・フェイゲン』の180g Vinyle2枚組。いつぞやの繰り返しになるが、これのエレベ重低音の唸りは、96kHz/24bitのハイレゾも太刀打ちできない。その次に、Speakers Cornerが180gでリイシューした『キャント・バイ・ア・スリル/スティーリー・ダン』。ややハイがきつい分、国内盤より華やかなところを楽しんだところで、さてこれでかれこれ1時間余は、球式のフォノイコが準備運動終了。客人待ちの小一時間をMFSLの『スケッチ・オブ・スペイン/マイルス』で行くことにした。以上、昨日のことでした。


物欲をそそる極私的名機

2016-08-14 14:35:36 | ●Weblog

  

創刊間もない『JAZZ LIFE』誌の編集にいた80年代はじめのNikon一眼は、F2からF3になる時代だったけれど、FボディにF36を付けたこの純機械式モードラ機を愛用し続けた。それをやむなく手放して幾年月、さっきふらっとネットを見ていくと、これのミントっぽいのがいくつか出てきて、もはや物欲を殺す高年力が効いているはずなのに、残高照会をしてしまった。どしゃぶりの雨の中でも止まらなかったという武勇伝も懐かしい。写真はこちらから借用。


内村が鉄棒から落下する前に書いておいたこと

2016-08-07 06:05:04 | ●Weblog

たとえば今回のリオ五輪。いかに金メダル有力候補が揃った種目でも、一切期待を寄せない、というよりむしろダメ元で応援する。誰彼にそう言った時の大方の返りは、「それじゃあわくわくしないだろう」。じゃあ言わしてもらえば、サッカーの日本対ナイジェリア戦、アナウンサーが「残り5分あれば2点返すのも難しくない」って、そりゃあ数々の事例があったにせよ、頭から通しで観戦してきたサッカー・ファンなら、九分九厘無理なことが分かるわけで、応援の腰を折ったって構わないから、もう少しありのままを伝えるのが実況中継の正義というものだろう。また、お子さんとの日常まで組み込んだNHKの内村航平特番も、ロンドン大会のようにまたも鉄棒から落ちたらどうするんだと、体操競技の落とし穴を知る人ほど、そういう番組企画は彼らが金メダルを胸に帰国してからにしてくれと。体操に限ればそれよりむしろ、中国チームの対日本戦略の逞しさを伝えた方が(多少やってくれたけれど)、金メダルを重みを加圧するだろう。とか、かねてからこういったイニシエイション的なシナリオが嫌で仕方なかったのが、ダメ元派に甘んじることになったきっかけだ。ただ、ダメ元の胸中にも、結構なわくわく感が実はある。万が一というやつだ。ダメ元とはそういうものだと思う。


LPの1曲目が最内周から始まる

2016-08-03 13:51:09 | ●Audio&Visual

低速回転する普通のアナログ・プレーヤーにレコードを乗せ針を落とすまでは普通でも、これは針を再内周に落とすと、アームが内周から外周に向かって送られ再生が進む。つまり、A①、B①が最内周から始まる。驚愕の初耳だったが、クラシック・ファンの間では衆知のことらしい。今後、アナログ・リリースしかしないジャズやロック/ポップで、AB面最後が全強奏のハイライトになるシークエンスを譲れなくなった場合、こういう手があり得るのかも。ではあるが、レコードをかける側としてはコレ、相当気持ち悪い光景だよなあ、と。A面が普通に外周スタートでも、B面は内周から、とかやられても、日夜対応できる自信がわかないし。とはいえ、何か1枚、こういうのをウチでかけてみたいもの。http://www.hifijapan.co.jp/tacet_lp_tec.htm