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成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

針がないことには

2009-08-25 00:27:54 | ●Weblog
 カメラを三脚に据えるのがやっかいなので、夕陽が差し込むのを待って撮ったら、こんなボコボコなの、という顔つきになったSHURE V-15 Type4に日本精密宝石工業の換え針SASを付けたフロント・グリル。だが、音は質実剛健&クール、10年も針なしでころがしておいて申し訳ないことをした。その間、我がローエンド・アナログの常用カートリッジは、SHURE V-15 Type5 XMRと、SUMIKOのPEARL。前者の音調を機械系、後者を情緒系とするなら、その中間を行く感じに、コレは面白いものをいただけたと。夕陽が来る前からかけていたのは、ラリー・カールトンの『アローン/バット・ネヴァー・アローン』と『ディスカヴァリー』。なんかいいなと思ったら、両方バーニー・グランドマンのマスタリングだった。

BNの45回転LP

2009-08-23 01:16:18 | ●Weblog
やっぱりアナログ盤世代の友人諸兄を巻き込むには、30cm径の円盤を鼻先に突きつけるしかないようだ。ちょっと前、『バラード/コルトレーン』のクリスタルCDにほとんど反応しなかった連中が、『サムシン・エルス/キャノンボール』のLPを各種集めたと言った途端、中には仕事を休んでやってくる輩までいてえらいことになった。大方の狙いは、45rpm盤。だからまず、針を落とす前にさあどうだと回して見せると、皆、一応に「ビール出せ」とか言い始めるが、うるさ型のマブダチひとりに痛いところを突かれた。「これじゃあCDかけた方がラクだろ」と。つまり、AcousTech Masteringの45rpm2枚組が、佳き日の音景をほとんど連れてきてくれず、これではまるでLPの恰好をしたCDだと。だがしかし一方でだ、大枚はたいた貧乏人にとって、これに勝る讃辞もほかにない。以来、「オーバーハング」とか「インサイドフォース」とか、忘れつつあった用語が夕陽に浮かび上がるようになった。写真のシャタスピは、20分の1から30分の1の間だったかと。

Blue NoteのXRCD

2009-08-15 00:03:06 | ●Weblog
SACD(数少ないけれど)、新素材CD、RVGリマスター、各種アナログなどの次に、Blue Note作品がとうとうXRCD24で出てくる。もう勘弁、助けて、とため息が出る一方、きちんとXRCDにしてくれていれば放っておくわけにいかないし、「hard-bound book style packaging」って、例のあの、踏んでも平気なような入れ物付きとなると、なんかひとつやふたつ、三つや四つ、行くしかなくなるのかも。そこでさて、目下、1タイトルでメディアの種類がいちばん多いのは何だろう、というので思い出したのが、「デジタル・コンパクト・カセット」で、今、さっと取り出せたのは、『キッド・グローブス/ラリー・カールトン』『リターン・オブ・ザ・ブレッカー・ブラザーズ』(このふたつが未開封)、『ウェス・バウンド/リー・リトナー』(開封)の3タイトル。一度も聴いた試しがないし、今や、どこへ行けば再生してもらえるのやら。まき物の未開封というのはネックになるだろうな。でも、いかなる音が出てくるのだろうと。メカはDATみたいな回転式でなく、固定ヘッドだったわけで、これはこれで今さらながら凄い。この三つは93年7月21日発売。SACDはもちろんまだ存在しなかった。