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成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

アウトルックとカーメン・マクレエ

2010-12-30 23:13:17 | ●Weblog
 Microsoft Outlookの予定表を使い始めたのは、2003年9月6日から。それがある時から、勝手に保存フォルダというのができて、スケジュール・データが分載され、その間の検索ができなくなった。今日、そこのところを修復しようと調べを進めると、なんのことはない、ツールのオプションで「次の間隔で古いアイテムの整理を行なう」がオンになっていて、こいつが指定通りにデータを移動させていただけ。保存フォルダのファイルをマージして重複データを削除することで、そこそこあっけなく問題は解決したが、デフォールト設定が万全と言えないのをまたまた痛感。一方、改めてファイルをバックアップすると、「***.pst」ファイルの容量が31.0MB。7年分がこの程度なら、テラ級のディスクがあれば一生OKだってこれには一喜一憂。
 その後、アナログ最内周で歪みと音飛びが起きる大問題解消のため、何たる根拠もなしにSME3009S2の追加メイン・ウェイトを抜き取り、アーム高やラテラル・バランスなどを冷や汗もので調整したところ、こっちもあっけなく解決。とはいえ、やはりアナログとの付き合いは大変で、ひな壇のヨタ公どもを愛でてる場合じゃなくなったが、『ザ・グレイト・アメリカン・ソングブック/カーメン・マクレエ』のLP国内盤を回すと、一気呵成にD面までひとっ飛び。何事もなく行けば来年、これがSHM仕様SA-CDでワーナーミュージック・ジャパンから発売になる。

ガレージ・メイド

2010-12-29 23:36:10 | ●Audio&Visual
 昨日で年内分の締め切りをすべて抜いたので、今日は、ネット・オークションで落としたカートリッジ・キーパーに、手持ちのヨタ公たちを差し込んでみた。おっとくれぐれもこれは物自慢でなく、このキーパーの超ハイCPのこと。オーディオ・マニアのガレージ・メイドで、どこぞのブランド・シールでもついたら万超になりそうなところ、500円玉10個で落札。台座は桐材で吸湿性に富み、なおかつシェル軸を優しくホールドする。これなら商品化なさったらいかがでしょう、というほどのハイ・クォリティ。暇な時間をこういう方向に費やしてみようか、とか思案し始めたりした。

ジャズを変えた男が出てこない

2010-12-28 17:19:23 | ●Weblog
 CDとLPのほとんどはアルファベット順(邦人は50音順)に並んでいるが、書籍の方は大ざっぱなジャンル分けなため、時として捜し物にたどり着けないことがある。評伝『オーネット・コールマン/ジャズを変えた男』(ファラオ企画刊)は、買った書店まで覚えている。にもかかわらず、八方を探し回っても出てこない。「困った時はAmazon」に行くと、98年に頒価1800円で出たのが、な、な、なんと中古で9800円。そりゃあないぜというので図書館をあたると、埼玉県立図書館にあった。買って一度通読したきりだったせいか、ぐいぐいと一気に再通読。面白かったことこの上ない。いつもなら、傍線を引いたりページを折ったりゆらゆら読むところ、読書の正しいあり方とはこういうことなんだろうと思ったりもした。そしてもうひとつの収穫は、生年月日に諸説あるのを思い出したこと。レナード・フェザーによると、1930年3月19日(SJ社の人名辞典も同様)、AMGが1930年3月9日、オーネットの実姉が言うには1931年3月9日生まれだと。これでは収穫があったより、課題が増えたとすべきか。やはり、何につけてもひと筋縄に行かないんだ、この人は。とかやってる間に回しているのは、ラベルに深溝のある『モントルーのビル・エヴァンス』の米オリジナルLP。こればかりはSHM仕様SA-CDになっても、ベースの低域がたっぷりと来てくれないのは、はじめからなかったということにするしか手がなさそうだ。

オーグラインのリード線

2010-12-25 22:07:02 | ●Weblog
 11月22日付けで上げた写真のリード線は借り物で、確かあの2、3日後にお返しして、するとほかのでは何とも納得いかなくなって、勢い身銭を切って手に入れた。武藤製作所のオーグライン・ブランド。リード線の抜き差しは、2、3日酒を抜いても手に震えが来る。が、好機到来とヘッド・シェルをオルトフォンからフェーズテックに換えると、音景も音型も音像も、ガッツリ濃くて繊細な世界になった。写真のディスクは『フロム・ジス・モーメント・オン/ダイアナ・クラール』の200g仕様LPで、なおかつ、Clarity Vinylといって乳白色の盤。普通の黒盤に含まれるブラック・カーボン成分がまったくないため、炭素質の磁化による電気的歪曲が起こらずに済むそうだ。そう言われてもなあ、というのはあるにはあるが、このタイトルを聴こうとする時は、ついついこっちに手が伸びる。そうした次に、高音質配信より、やっぱりアナログかなあ、と近くの図書館を往復しながら思案した。

冬本格化する中のPCオーディオ本格化

2010-12-17 23:42:38 | ●Weblog
 東京・八重洲にあるオンキヨーエンターテインメントテクノロジー(株)の本格的な試聴室で、ワードレコードがパッケージと配信でリリースした『トゥ・レイト・ナウ/ハービー・S・トリオ』をPCオーディオで聴いてきた。なぜだか未発表のまま来た1988年録音のマスター・テープは、RAWな2チャンネルのアナログ。それを、24bit/96kHzでデジタル・リマスター。聴かせてもらったPC出しのファイルは、その製品盤をリッピングしたもの。通常CDと比べたいきさつは、いずれ『Jazz Life』誌で何かやることになるかも知れないので、「違いは歴然」と言うだけで、またまたお茶濁しにご容赦を。ただ、オンキヨーe-ビジネス事業部プロデューサー氏によると、来る2011年はこうした類の配信やパッケージが活気づく元年になろう、とのこと。僕にも同感の気配が結構あって、これには嬉しくなってきたが、ネックは量子化とサンプリングの数値が上がれば済む話ではないこと。車なら、高出力と乗り心地が必ずしも比例しないのと同じだろう。ご一緒した『Jazz Life』誌発行人・編集人の内藤遊人さん、処女出版が売れまくって笑い泣きしているという田中伊佐資さんはいかばかりだったことか。しかし、これに手を出すと、ますます外に出なくなりそうで、目下の「現在気温2.1度」にも勘弁と。炎暑に負けじと冬が張り切らずに行って欲しい。

冬本番のラリー・カールトン

2010-12-17 21:36:36 | ●Weblog
 片道2、3分の郵便局を往復しただけで耳がヒリヒリしてきたので、ネットの「全国各地の現在の気温」を見ると、「16時現在」がなんと5.4度で、前の日の同時刻より6度以上低い。いつもの設定温度で部屋が暖まらないはずだ。出たり入ったりの外の仕事を一日前乗りで済ませておいて良かった。というので、キング・インターナショナルから届いたローリー・ホイーラーの『トワイライト』を聴く。これがだいぶ前に出ていたのを不覚にも知らなかった(国内配給はこれが初)。何が不覚ってラリー・カールトンがマジになってジャズ・スタンダードをジャズ道でプレイ、これまでカーメン・マクレエやアル・ジャロウをサポートしてきても、すべてフュージョン路線に沿ってのこと。それがここでは、ガッツリとストレート・ジャズ。僕の知る限りでは、こんなの初めて。だが、曲単位なら、『サザン・コンフォート/クルセイダーズ』の〈ウィスパリング・パインズ〉がある。もしもこれが記憶から遠のいていたなら、ガッツリとお聴きあれだ。1音たりともベンド=チョーキングしなくて、それでもMr.335はありなんだというやつ。アップするのを忘れた昨日の話でした。

今年も残りあとわずか

2010-12-13 01:01:32 | ●Weblog
 暮れの総決算、総ざらえ。ジャズラのベスト2010の次に、音質探検隊ベスト10の選出に四苦八苦。3月からステラヴォックスのDACをかましたものだから、それ以前のをぐるぐる回すと、日が落ちても所定のタイトルを聴き終えなかった。それに、アルファベット順の棚に収めたディスクをあたると、その周辺にあるものに目がちらついて止めどない。洋服ダンスの引き出しをひっくり返して、底敷きの古新聞を読み始めてしまう時と似ている。カート・ローゼンウィンケルに行くと、ローゼンバーグ・トリオが、ボビー・マクファーリンに行くとジョン・マクラフリンがすぐ近くで目をギラギラさせている感じだ。田口さんにルーム・チューンをしてもらって音型もだいぶ変わったので、ほかのいくつかも改めてチェックしないといけない。となると、今日もこれにかかり切りになりそうだ。てなことで、思いつきでスピーカー・ユニットのネジを増し締めすると、ネットワーク・パネルのが多いので20度くらい回った。結局なんだか嬉しい一日の終わりとなった。絵柄が何も思いつかなかったので、写真はだいぶ前に撮ったサボテンの花。

ジャック・ルーシェとビル・エヴァンス

2010-12-11 11:51:15 | ●Weblog
 3日(土)のオーチャード・ホールでスタンリー・クラーク・トリオを聴き、楽屋で上原ひろみさんに会ったことなどは、スタンリーのインタヴューと共にCDジャーナル誌今月売り新年号に拙稿を寄せたので、ここであれこれやるのをやめにした。というのも、その次に「プレイ・バッハ」で知られるジャック・ルーシェを丸の内のCotton Clubで聴いたうえで、同クラブのドレスルームで初インタヴュー。ショウも説法もどちら共たまらなく楽しかったせいもある。今年はいろいろあってあまり動かなかったが、来年は改めようと日記に書き込んだ。帰り際、ジャズ・ライフ編集主幹のAさんが、同窓会まで少し間があるというので、ビル地下で唯一「ホッピー」の提灯を下げている店に寄った。ゴチになって言うのもなんだが、ここはイイ。丸の内に浮かぶ豪華客船みたいなビル地下で、破格な酒の肴と紫煙が一緒になっては、お尻が椅子に張り付いて離れなくなる。家に戻ると、12月15日発売のSHM仕様SA-CDが6タイトル届いていた。遅いから轟音にできなかったが、『モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』のうしろが異様に静かで、一体これはなんだと。昨日まで、『ウェイ・アウト・ウェスト/ソニー・ロリンズ』の解説に悪戦苦闘した次に、今日はこれからジャズ・ライフの年間ベスト10を選出。半日仕事になりそうだ。

上原ひろみさんに会ってとりとめもなく

2010-12-02 21:45:01 | ●Weblog
 千葉市近郊である親族の法事のため、半年ぶりかにガソリン満タン、約50リットル。前回入れた10リットルがほとんどすっからかんなところだけに、人ひとり分ほど重くなったのがありあり分かった。出だしが重苦しい感じは、10年もつき合ってきたからこそだろう。ワーゲン・ゴルフⅣGTIをROMチューン、無事故無違反で走行1万9000キロ弱。今や処分しようにも、中古ショップに初期Jフュージョンの曖昧なやつを下取りしてもらうのと同じ憂き目に会うのは必至。そこでさて、車を使う同世代のご諸賢、目下の愛車の生写真をお持ちだろうか。僕はさっぱり、このデジカメ時代にあって1枚もない。若い頃は、いかなるボロ車でもカシャカシャ撮ったもの。エンジンが電子制御になるまでは、ボロを乗りこなすのが自慢だったってなことで、日が落ちないうちにカートリッジのリード線を再調整。すると、ハムノイズの出た銀線が、結線の不備だったことが分かって万々歳。その翌は、スタンリー・クラークにインタヴュー後、ブルーノート東京の裏口で一服してたら、上原ひろみさんにバッタリ。「タバコは百害あって一利なしよ」とお袋みたいなことを言われたが、そこはごもっともきわまりない。「可愛い風格」みたいなこともありなんだと、なんか嬉しくなってきたりして。ブルーノート東京公演が全日満タンだったので、明日3日(金)のオーチャードホールで再会することに。写真はブルーノート東京のHPから借用。