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成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

カルダスとアクロス

2008-08-30 21:33:26 | ●Weblog
 春先だったか、5割の値上げ直前に買ったカルダスのXLR→RCA変換プラグ。ソニーSCD-1のバランス出力が、ある種イミテーションXLRと言わざるを得ないことから、大きな期待をしないままベルデンの8412で無造作につないで来たけれど、一応、RCAとXLRの出力レベル差を勘案しながらでもきちんとチェックしておくべきと、両方をオヤイデACROSS750で揃えて聴いてみた。最初のびっくりは体験通り噂通り、ACROSSのエージングいらずの奮闘振りで、これはお見事。その次にカルダス。ワンクッション置いたにもかかわらず、ピアノの輝きがほんのわずか(ほんのわずかです)失せるだけで、肉感や量感もたっぷりで音景もまったくヨジれなし。RCAでモニター的分析風音調を、XLRで芸能的エンタメ調を聴く、こんなふたつのルートを1台のCDPで楽しめるようになった感じだ。アンプは出水電器のT-100で、プリ・ダイレクトではなくセレクター経由の接続。SPはPMCのOB1i。体内アルコール度数は今年最低。聴き比べの友は『ウィ・ゲット・リクエスト』(SACD)冒頭〈クワイエット・ナイト〉ド頭の「シャラーン」。RCAで聴く時は「んシャラーン」と行く「ん」がですね、カルダスを通すとなくなるのは、ここから先がACROSSのエージング勝負なのかも。とかやった後に、東京JAZZ2008の「ハンク・ジョーンズ&ロン・カーター with N響」とフレドリカ・スタール嬢を聴きに有楽町へ。両方、素晴らしかったが、ゲリラ豪雨よそろそろ飽きがきてもいいんじゃないのと。夜、地元駅に着いてこれを食らうと、呑みしか善後策がないものね。

『これがSHM-CDだ』のJAZZ篇

2008-08-27 23:06:47 | ●Weblog
 異常気象を象徴する、8月下旬にしては異例の雨続き。気温が低いのは大助かりだったが、毎日およそ70パーセントを超す湿度がオーディオを攻めてそうなので、音楽を聴く時以外はエアコンを除湿モードで動かしている。というのも、SHM-CDがどしどし出てきて追っかけるのが大変ながら、ひとつひとつ聴くたび新発見が訪れるから。その最たる例が、24bitでリイシューされた「Keepnews Collection」20タイトル。ハイビット・リマスタリングだけでも十分な感じがあったのに、それがSHM-CD盤で出てきた。しかも、それらをコツコツ聴いているところに、話題の『これがSHM-CDだ!』のジャズ版が届いた。名曲名演13曲を、通常CDとSHM-CDのツインズで収めた2枚組。ディスクの取っ替え引っ替えも面倒だから、手が空いたらハード・ディスク出しにして比べてみようと思う。そんな折に傾聴した新録新譜は、ジョー・サンプル&ランディ・クロフォードの『ノー・リグレッツ』。前作より歌が中央に密集してランディらしさに磨きがかかったのがいい。前作の録音は名匠アル・シュミットで、今度はスティーリー・ダンなどで知られるエリオット・シェイナー。リピューマ&シュミット・コンビが、いつも最高速を出すとは限らないことがこれでよく分かった。