さてアナログは何を聴こうかと倉庫に入ると、足下に並んだ中から真っ黄色が目に入った。『TO CHI KA／渡辺香津美』。すると中から、平成３年まで18年(歳)頑張った愛犬リキのモノクロ・プリントが出現。テニスボール硬球が大好きワン。レンズは300mmの４半で、ピンはもちろんマニュアル。なぜ『TO CHI KA』にこれを入れたかというと、当時のカヅミさん宅のトチカちゃんもウチのリキも共にアイヌ犬。インタヴューした時、それで盛り上がったことがあったから。このロケ地は裏手すぐの小学校庭で、この頃はワンワンやろうが鉄棒にぶらさがろうがおとがめなしのいい時代だった。
PCオーディオがいいなと思ったのは、記録メディアがSSDのノートPCだと、モーターレスでもあること。この効能はデカい。一方、今日くらい冷え込むと、アナログ・プレーヤーのスピンドル・オイルが気になってくる。車のオイルと一緒で、長いこと回してないとダメ化が進んでいく。というので、今日は若干注油したうえで、半日近く45rpmで回しっぱなし。そしたらなんか音が力強くなった。今週はアナログ・ウィークになりそうだ。
今日、義理の母の命日に、千葉・平和公園墓地へ。さいたま市南区からの往復走行距離184.5km。帰りの湾岸市川あたりで、12歳半の車がやっと累計２万kmを突破って、単純計算すると１年間に走行1,671kmは、１ヵ月に140km程度しか走ってこなかったことになる。典型的な置物車だ。が、その帰路、京葉道路、湾岸線、中央環状線、外環線をノンストップで適度にかっ飛び、ウチまでの所要時間がちょうど１時間。これだからやめられないのと、久しぶりにETC効果をがっつり体験できた。そこで、墓参の記録と色々記念にとメーターまわりとかをパチリ。肝心なところが見にくいダメ写だが、考えてみれば今のこの車の写真を撮ったのはこれが初めてで、速度計が260kmまであったのかあ、などと。天気の良い日に全身写真も残しておかないといけない。
今日はJ River Media Center(JRMC)というAV全般用ソフトのオーディオ面がいいというので、朝からこれの設定に万全を期して、AudioGate、foobar2000、KMPlayer、WMPと聴き比べてみた。ソースはUSBにリッピングした、ボブ・ジェームスのガラスCDで、それをSSDにコピーしたもの。結果は噂通り、JRMCはピアノに厚みが出て逞しくなった感じで、なおかつ刺々しくない。これは確かにいい。それに、foobarみたいなプラグインなしで、いきなり192kHz/24bitもDSDIFFもDSFもサクっと再生するとはびっくり。今朝からお試し期間がこの先30日。必須となったら50ドル弱。ただし、foobarにお引き取り頂くわけにはいかない。相変わらずPCオーディオの敷居は下がったり上がったりで大変だが、こんなに面白くてやっかいなおもちゃもない。
夜はそうしょっちゅう出歩かないのに、ブルーノート東京を予約した今夜に限って、大雨とタイミングがドンピシャ。時として台風並みのヴォリュームに、行きは日取りを恨んだが、帰りは一転、いい音楽を聴かせてもらうと気分爽快、大雨を跳ね返すパワーをもらってホクホク。オランダのビッグ・バンド界の主砲ジャズ・オーケストラ・オブ・ザ・コンセルトヘボウ。2008年10月の初来日公演以来、４年ぶり２度目になるが、そこに折しも滞日中のリー・リトナーがゲスト参加。マタイン・ヴァン・イターソンとの掛け合いも含め、なかなかに楽しいセッションで、オクターヴ奏法を除けばジャズ系のフレイズがほとんどないにも係わらず、ジャズっぽくやれるリトナーの性根を見直せたのも良かった。あと、17時スタートのショウで一杯入れるのは少し気が引けたものの、終えてから行きつけで呑んで帰ってこうしてblogれるのは、田舎住まいにとってありがたい話。まだ21時台かというので勢い目下のBGMは、さっきまで大熱演だったヤン・ヴァン・ダウケレン(tp)の『スクリブリン』(55 Records)。超巧いけれど、巧さを押しつけてこないところがいい。そこはダッチ・ジャズのキーワードでもある。
業界の先輩とやりとりするうち、ジョン・マクラフリンに「HDCDが出た!!」との朗報。「出た」とはつまり、WMPの左下にロゴが表示されたの意。『ザ・ロスト・トライデント・セッションズ／マハヴィシュヌ・オーケストラ』(SME SRCS-2132/1999年発売)で無印。またも既にファイルになっているのに、流れ作業でリッピングしたせいでそうとは気づかなかった。これで全96タイトル。LINN盤を何か手に入れれば100タイトル超になるが、そのために買うのもなんだかなあ、といったところ。当面は「出た!!」待ちで行くほかないか。
『ナウ・ヒア・ジス／ジョン・マクラフリン』の３曲目の譜割りを、分かったつもりになったので「分かった」みたいなことをこれから出る雑誌に書いてしまったが、今日聴き直すと少し不安になってきた。音楽産業トップのアマ・ドラマーは、７つで数えて細工すればできる、と言うけれど、耳悪おやじにはこう聴けた。１拍３連で４つやって、５つ目の３連の３つめが次の頭になる。皆の体内時計がその通りカウントしているかは別にして、もしそうなら、初代マハヴィシュヌ・オーケストラでやった7.5拍子のはるか上を行く。HPのトップ頁で最新作のジャケをクリック→MORE INFOに、それの映像版あり。大間違いならこの項、すぐ削除しますので、笑ってないでコメント下さい。手袋ベースのエティエンヌ・ムバペのことも。
『サンケン・コンドズ』とリトナーの『リズム・セッションズ』が、HDTracksのNew Arrivalのメニューに上がってきてちょっと経つのに、未だDL不可。そのうえ、Amazonで予約した『サンケン・コンドズ』の２枚組LPが、なぜだか12月14日以降にお届け延期。Acoustic Soundからならすぐ手に入るので、キャンセルしてそっちに乗り換えようかと思案しながら、『モダン・クール／パトリシア・バーバー』の24K Gold HDCDをファイル再生。たまにふと聴きたくなるアルバムの半分くらいはファイル化できたかも。すると面白いことに、時々はHDDに入っているから、だから聴きに行く、という逆向きの順序もありになった。ついでに、ひとつヴァージョンの上がった、foobar2000とdBpowerampのアップデートも無事終了。リッピングしたHDCDは、今からクリス・ボッティの『スローウィング・ダウン・ザ・ワールド』をクリックすると、たぶんすべて聴き終えたことになる。24bit効果に、再三再四、感謝。代わり映えのしない平凡な日々にも。
HDTracksからニュース・メール着。ジャズは次の11タイトルすべてが、192kHz/24bitと96kHz/24bitのふた通りから選べる。『リアル・マッコイ／マッコイ・タイナー』『フリー・フォー・オール／アート・ブレイキー&ジャズメ』『サムシン・エルス／キャノンボール』『ミッドナイト・ブルー／ケニー・バレル』『サイドワインダー／リー・モーガン』『ユニティ／ラリー・ヤング』『スピーク・ノー・イヴィル／ウェイン・ショーター』『アウト・トゥ・ランチ／エリック・ドルフィー』『ソング・フォー・マイ・ファーザー／ホレス・シルヴァー』『処女航海／ハービー・ハンコック』『ブルー・トレイン／ジョン・コルトレーン』。今年４月に新たにリマスターしたというから、DVDオーディオで出たものとはまた違った調子を期待できそうだ。とはいえ、収納がキツキツになってきたので、ここのところハイレゾのDLは遠慮気味。HDTracksもe-onkyoみたいにトータルのファイル・サイズを教えてくれるといいんだけれど。暮れの声が忍び寄るのと重なってか、なんだか少々気ぜわしい感じがある。
ワーナーミュージック・ジャパン、ビクターエンタテインメントに次いで、ユニバーサル・ミュージックがe-onkyoに仲間入り。ジャズはひとまず『ワルツ・フォー・デビィ／ビル・エヴァンス』だけだが、この先250タイトルを予定するすべてが192kHz/24bitのハイレゾで、WAVとFlacのどちらかを選択可というのがいい。HDTracksから落とせる『ワルツ...』は、今のところFlacだけだ。それにしても、38分18秒が2,602MBはデカイ。ウチの最大の課題は、それらの収納だ。
