クラシックをほとんど聴かない門外漢(私)も、エソテリックがリマスター発売したファリャの『三角帽子』(ESSD-90016)には掛け値なしでブッ飛んだ。背中を押してくれたのは、毎日新聞を代表する「音豪」のK巨匠。「音場の大きさと鮮明さと、音楽の生命感に息を呑んで息を詰まらせた(笑)」と。確かに仰るとおり。ウチのオーディオでは、本来なら自動起動すべきアプリが、生まれて初めて動き出す感じになった。これでは、場違いな所願を承知のうえで、こういう風にジャズももてなしてもらえないものかと。そこで勢い発作的に銀座のハイエンド・オーディオ店へと梶を切り、SPケーブルを値切り始めた途端、な、なんと『STEREO』誌編集部のNさんがばったり現れ、えっ? だが、だんだん、この世界の危うい連鎖の構図が透けてくる感じに、今年は短い足ももっと回転数を上げねば、と。SPケーブルの方は、端末処理までお願いしたにもかかわらず、1週間で完成予定。早起きオヤジがなお早起きになる1週間が再び始まった。