落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

「皇室典範改定」実は宮内庁発だった

2006年01月22日 | 政治・外交
 小泉首相の構造改革の一環だとばかり思っていたが、実は1997年(平成9年)から政府部内で検討が始まっていたという。詳細は日本政策研究センターオフィシャルWEB週刊ニュース 06/01/20をご覧いただきたい。

上記ニュースからの要点

■皇室典範改正法案は、形の上では「皇室典範に関する有識者会議」の答申に則ったものとして進められてはいるけれども、実際は有識者会議が設けられる前に、既に内閣の方針は確立され、ある政府関係者は「有識者会議のメンバーは料理を食べる人であっても、作った人ではない」とコメントしているからだ。このことについての詳細は、昨年11月下旬に毎日新聞が明らかにしているが、それらによれば、政府内部での検討がはじまったのは1997年(平成9年)からとされ、決して小泉内閣によりこの問題が提起されたものではない。

■毎日の記事によれば、この政府部内の研究会のメンバーには、前内閣官房副長官の古川貞二郎氏、元最高裁判事の園部逸夫氏らの名前が挙げられている。

■一官僚に過ぎない古川氏や園部氏が、皇位継承という重大事について、独断で突っ走ることなど出来ようはずもない。当然、背後に何者かが存在したと考えられる。読売新聞(12月24日付)は、この研究会を「政府部内」という曖昧な言葉ではなく、「宮内庁」で行われていたという政府関係者の証言を載せている。

■われわれが問題としなければならないのは、この宮内庁の姿勢である。憲法の規定や国民の支持という問題はあるにせよ、宮内庁が先ず心すべきは、皇室の伝統をいかに守り、またこの皇室の伝統を体現される皇室ならびに皇族の方々をいかに補佐するか、ということであろう。にもかかわらず、皇室典範改定の議論では、憲法や国民世論への配慮のみが説かれ、皇室の伝統に重大な関心が払われた形跡は全くと言っていいほどない。つまり、宮内庁は憲法と国民世論のみを根拠に皇室典範改定の基本線を設定し、その線に沿って有識者会議に結論を出さしめた。

■細田前内閣官房長官は周囲の議員に、「皇室典範改正はお上の御意志による」と語っているとのことである。これは、宮内庁の暴挙をさらに「天皇陛下の御意志」という言葉を以て隠蔽しようとするもので、断じて許されるものではない。そもそも天皇陛下がそのようなことについて、御意見を言われるようなことはあろうはずもないからだ。それだけではない。もしそれが事実とすれば、寛仁親王殿下が月刊誌などで女性・女系天皇を容認する議論を批判されたことについて、「皇族は政治的な発言を慎むべきだ」とする宮内庁長官の言葉と矛盾することになるからだ。

■今回の皇室典範改正の動きは宮内庁幹部に発している。彼らのこのような暗躍を許すべきではない。

国会議員に反対の声を届け、自民党・内閣部会で法案の国会上程を阻止しなければ「皇室百二十五代の伝統」が途切れてしまう。



 皇位は男系で百二十五代にわたって引き継がれ、この原則ゆえに皇室の伝統や正統性が敬われ、天皇が国民の象徴となってきた。そして世界に誇る日本の伝統でもある。今、それが消されようとしている。

小泉首相「皇室典範改正案を提出する」と明言

2006年01月21日 | 政治・外交
 自民党内で皇室典範改定に慎重論が見受けられたが、今回の通常国会首相の施政方針演説で「皇室典範改正案を提出する」と明言した。

施政方針演説「皇室典範」に議論尽くせ 2006/01/21 産経新聞・主張より
・・・問題は、昨年十一月に「皇室典範に関する有識者会議」がまとめた報告書に沿って、皇室典範改正案を提出すると明言したことだ。この報告書は「女性・女系天皇容認」「長子優先の皇位継承」などを柱にしている。<

 皇位は男系で百二十五代にわたって引き継がれている。この原則ゆえに皇室の伝統や正統性が敬われ、天皇が国民統合の象徴となってきた。

 皇室のあり方を変えかねない皇室典範改正の動きに対し、自民党の久間章生総務会長は「これから(認識を)深めていく必要がある」と語るなど、与野党から慎重な対応を求める意見が相次いでいる。男系維持を断念する前に国民的な論議が必要という判断が広がっているのではないか。性急な結論は大きな禍根を残すと言いたい。


 首相は国会に提出後は採決に党議拘束をかけるという。ほとんどの国会議員にとって皇室問題よりは自分の政治生命を重んじるだろう。郵政改革でそれが証明されている。ただ、内閣支持率を多少気にする小泉内閣にとって国民世論が皇室典範改正反対の声が多ければ事態は変わるかも知れない。しかし残念ながら愛子内親王殿下の可愛さのみにとらわれているのか、底の浅い男女同権意識にとらわれているのか女系容認が7~8割となっている。
 そもそも、米占領時憲法で皇室典範がただの法律として埋め込まれてしまい、一首相による提言で改正可能となってしまっていた。

 女系天皇が認められ民間人の父を持つ皇族?が何代権威を保てるだろうか。日本の2600年の歴史伝統が消えていくのは明々白々だろう。今が歴史の転換点かも知れない。十分に論議を尽くしてもらいたい。

 参考ご意見 寛仁親王:「一度切れた歴史はつなげない」女性天皇に異議

さすが朝青龍

2006年01月21日 | 日常・身辺
 栃東が勝ち、優勝圏外になった朝青龍だが、琴欧州を意地で退けた。右腕を痛めていたが琴欧州をとったりで左へひだりへ回り込み、しまいには琴欧州の足が大きく開きそろってしまい前に落ちた。ハンデがあっても頭脳的な相撲。

 明日はいよいよ栃東-朝青龍の決戦。一番前で白鵬が琴欧州に勝ったりすれば栃東にプレッシャーがかかる。それをはねのけられるか。朝青龍は右腕を痛めていても今日のように決して油断がならない。栃東が今日の北勝力戦のようによく相手を見ていけば勝てると思うのだが。栃東3度目の幕内優勝に期待しよう。

安馬金星

2006年01月20日 | 日常・身辺
 小兵安馬の金星。横綱は昨日白鵬の小手投げで右腕を痛めていた。それもあったかもしれない。本人も言っていたが、見てる方も「あんな負け方は見たくない」であったが、これが勝負というもの。北勝力にしても、11勝していながら、白鵬に立ち会いで負けていた。

 栃東は琴欧州の左上手をうまくかわし押し出した。精神的にも安定していて、「一番一番一生懸命やれば結果はついてくる」という通りの相撲だった。北勝力が今日の相撲を大反省し、明日栃東にがむしゃらに向かうというようなことがあれば一波乱あるかも知れないが・・・、栃東がまず勝つと予想しよう。

私の懐中時計

2006年01月20日 | 日常・身辺
 ある方が、同じような使い方をしておられたので私も紹介させていただきたくなった。
 調べてみると製造年月が1973年だというから33年前の時計になる。実は10年ほど前(もっと前かも知れない)、バンドが切れた機会に電池式のよく似た時計に浮気?した。しかしそれも数年で故障してしまった。引き出しの奧にポリ袋に入っていたこれが復活した。竜頭を巻くとちゃんと動き出した。「やっぱりお前だな」という気持ち。

 私の腕は細いので、分厚い昔の時計は似合わない。ありあわせのストラップをつけて懐中時計にしている。文字盤の36000という数字は1秒間に10回テンプが振動するということをあらわしており、耳にあてるとほれぼれする音で時を刻んでいる。
 私の鼓動が止まるまでつきあってくれるかどうか。

心許ない親中派・二階経済産業大臣

2006年01月19日 | 政治・外交
東シナ海ガス田 「試掘の道取らない」 経産相、中国側と協議推進 (2006年1月15日産経新聞)
「 二階俊博経済産業相は十四日、東シナ海のガス田開発について、『国内には試掘をやったらいいと、元気のよい発言をする人もいるが、私はその道は取らない。中国側と粘り強く交渉しなければならない』と述べ、試掘に慎重な考えを示した。
 和歌山県日高町で開かれた、住民との意見交換会『一日経済産業省』で発言した。
 二階氏は『(中国側と)いきなり衝突しようとしても、ことは解決しない。双方がお互いのためになるように考えながら進めるのが話し合いの基本』などとし、今後も中国側と協議を進めていく考えを明らかにした。
 経産省は昨年七月、日中中間線付近で進める日本側海域での試掘権を帝国石油に付与したが、共同開発などについて日中の政府間協議が続けられており、試掘には着手していない。


「試掘の道取らない」、つまり中共のデータを鵜呑みにして協議すると言うこと。中川前経済産業大臣の路線からは後退の印象を受ける。
試掘するということは、特別元気でもない、普通のことと思うが。親中派になるとこうも姿勢が変わってくるのだ。

二階氏の親中派ぶり(wikipediaより)
まだ保守新党が存続していた時代、地元の田辺市の新庄総合公園に日本国内の右派から政治姿勢が反日的だと指摘される江沢民が自筆で書いた「登高望遠睦隣友好」と言う文字と、2000年の二階も参加した日中文化観光交流使節団に対して江が発表した重要講和を刻んだ日中国交正常化30周年記念碑の建立を計画し、全国にも同様の石碑を建立する心算であったが、地元の抵抗等もあって頓挫した。この逸話に代表されるように、二階は自民党内の親中派の有力議員の一人であることがいえる。

でてきた「皇室典範改定」慎重論

2006年01月18日 | 政治・外交
皇室典範改正案、高まる見送り論 (2006年1月17日 産経新聞)
「 安倍氏「党議拘束」真意は、徹底論議のメッセージ?
 政府が通常国会への提出を目指す女性・女系天皇を認める皇室典範改正案について、政府・与党内で「見送り論」が高まっている。女性天皇と女系天皇の違いを理解していない国会議員もまだおり、「これから(認識を)深めていく必要がある」(久間章生自民党総務会長)ためだ。十日には、女系天皇容認に慎重とされる安倍晋三官房長官が基本的には党議拘束が望ましいとの見解を表明したが、これも「実は法案提出のハードルを上げるための深謀遠慮」(政府関係者)との見方が出ている。・・・・


皇室典範改正案反対、平沼氏ら月内にも議連発足へ (2006年1月17日0時19分 読売新聞)
「 超党派の「日本会議国会議員懇談会」(会長=平沼赳夫・元経済産業相)は16日の役員会で、政府が通常国会に提出予定の女性・女系天皇を容認する皇室典範改正案について「拙速な改正に反対する」として、議員連盟を設立することを決めた。議連は今月中にも発足する見通しだ。

前原代表の「女系天皇容認」発言、民主党内に波紋 (2006年1月16日23時43分 読売新聞)
「 ・・・前原氏は15日のテレビ番組で、政府が通常国会に提出予定の女性・女系天皇を容認する皇室典範改正案について「側室制度がだめなら、女系もやむなしだ」と賛成する考えを表明した。

 この発言直後、党役員室長の細野豪志衆院議員ら前原氏に近い議員が連絡を取り合い、対応に追われた。鳩山幹事長ら党内の一部に「(女系天皇は)日本の歴史の中で経験がない話なので、慎重に是非を検討する必要がある」との慎重論があり、「代表の発言が党内の火種になりかねない」(側近)と心配したためだ。

 前原氏は16日、党幹部に電話し、「思いつきで発言してしまった。党内にそれなりに重みのある人をトップにすえて党内で議論したい」と釈明した。近く発足する検討チームは、女系天皇への賛否や、皇室典範改正案の国会での採決の際、党議拘束をかけるかどうかなどを協議する。


 前原氏の「側室制度がだめなら、女系もやむなしだ」と軽々に言ったが、これでは政権党とはほど遠い気がする。残念ながら小泉首相も大同小異で「女性の天皇もいいじゃないですか」といったそうである。女性天皇と女系天皇との違いがおわかりになっていなかったのでは・・・といわれている。

 戦後米占領軍が皇室の弱体化をねらい11宮家の臣籍降下を決定した。安定した皇位継承を図るには旧宮家の復帰しかない。日本の歴史の根幹と伝統を守るため、歴史や皇室に関する権威者たちや平沼氏らの日本会議国会議員連盟に期待したいと思う。

志の差

2006年01月16日 | 政治・外交
 中国の外交攻勢に言いなりになっていく日本。孫や子の世代はどうなっていくのか。
 桜井よしこさんは「志の差」といっている。

【櫻井よしこ 小泉首相に申す】敵は日本の内にある 産経新聞2006年1月12日より
「 日本の敵は日本である。日中関係の惨状を見詰めるとき、このような思いを抱かせられる。日中の差は志の欠落した国と志を持つ国の差に行き着く。残念ながら前者が日本、後者が中国であり、日本にとって真の敵は己自身だと痛切に思う。
 日本国の志の欠如は、例えば昨年暮れに報じられた上海総領事館職員自殺事件の対応にもうかがえる。中国公安当局者に弱みを握られ、機密情報の提供を迫られた職員が2004年5月「国を売ることはできない」との遺書を残して自死した事件を、外務省は川口順子外相(当時)どまりとして官邸に報告せず、中国政府に対しては、口頭での抗議にとどまった。加えて同件をスクープした『週刊文春』の取材を察知した外務省は、昨年12月、それまでの1年7カ月間、同件を放置して事実上隠蔽(いんぺい)してきたことへの非難を避けるためか、にわかに、中国政府に抗議してみせた。国益を損ねることへの恐れよりも自らの責任が問われることへの恐れに周章狼狽(ろうばい)したかのようだ。

 国益を忘れ去ったのは、多くの政治家も同様だ。

 豊かな海洋資源を擁する東シナ海は、いまや日本にとって恥辱の海になろうとしている。1960年代から海洋権益確保の重要性を認識し、着々と手を打ってきた中国に対し、日本は絵に描いたような無為無策の外交を展開してきたからだ。

 たとえば中国は、
 ●1971年には日本の領土である尖閣諸島を自国領だと主張した。
 ●1974年には南シナ海の西沙諸島を奪った。
 ●1985年には南沙諸島の実効支配を固めた。
 ●1992年には領海法を定めて、尖閣諸島を“法律上”中国領とした。この間、70年代も80年代も、彼らは南シナ海および東シナ海の海洋調査を継続した。

 翻って日本では、
 60年代からウルマ資源開発や帝国石油など数社が東シナ海の海洋資源調査を日本政府に申請してきた。
 ●だが政府は約40年間、許可を出さず、日本企業の海洋調査を禁じつつ、他方で中国艦船の同海域での調査は黙認し続けた
 ●さらに、2000年には河野洋平外相(当時)が事前通告を条件に日本側海域での中国の調査活動を正式に許可してしまった。中国は日本政府の条件など物ともせず、通告なしで調査活動を展開し始めたが、日本政府はそれを黙認した

 こうした末に、今や中国は東シナ海問題は片づいたとの認識だ。昨年11月24日、王毅中国大使は有楽町の外国特派員協会で、“多くの日本の友人のために”堂々たる日本語で講演、日本が主張する東シナ海を二等分する中間線について既に交渉を通じてお互いに認め合うラインではなくなった旨語っている。

 日本政府が中間線の主張を取り下げた事実はないが、記者団200人以上が詰めかけた会見で、異議を唱え、ただした日本人記者は皆無だった。世界のメディアの前で語られた大使の嘘に、所管省庁の経済産業省、あるいは外務省が抗議した事実もない。それどころか二階俊博経産相は、江沢民国家主席の銅像を日本に建立すべく運動を展開した人物だ。実に、東シナ海問題は中国の考えるとおり、“解決済み”なのだ。

 中国の間断のない攻勢と日本の例外なしの屈服のパターンは日本が変わらない限り、加速し続ける。中国研究の第一人者、元杏林大学教授の平松茂雄氏は、中国の大目標はかつての清王朝の版図にまで領土を奪回することだと指摘する。まさに中華大帝国の再建なのだ。

 そうした視点に立てば、チベットも台湾も中国の領土だという彼らの主張はつじつまが合う。

 中国は自らの国家目標を、米国をしのぐ軍事力で達成すべく、毛沢東の時代から決意し邁進(まいしん)してきた。そのためには文革で2000万人、大躍進政策で2000万~3000万人を死に追いやったように、千万人単位の国民を犠牲にすることもいとわない。無論、国際社会の非難も構わないのが彼らだ。

 片や日本は自らを“ハンディキャップ国家”と位置づけ、半人前の国家にとどまり続け、国家目標を“摩擦を生じさせないこと”に矮小(わいしょう)化し、志を曲げ気概を失った

 中国はいま“沖縄も中国領だった”と言う。日本はそれを笑いとばしてはならない。彼らは本気であるから。日本は、中国の覇権主義が沖縄領有にとどまると過小評価してはならない。中国の狙いは大中華帝国の確立、つまり日本国全体の実質支配なのであるから。

 中国の大戦略の前に日本がなすべきことはたったひとつ、真の独立国としての志を確立することである。自力で自国を守る気概を養い、そのための大戦略を練ることだ。真の敵は日本人の心の内にある。小泉純一郎首相の後継者には改革のみならず志を求めるゆえんである。


 中国は本気! 日本は政治家も国民もこのことを肝に銘じなければいけない。

なるほど琴欧州効果

2006年01月15日 | 日常・身辺
 相撲も中盤を迎えた。全勝は栃東、北勝海に1敗の朝青龍、時津海が追っている。栃東は今日勝ち越しカド番を脱出した。
 注目の琴欧州は2敗でようやく固さがとれきたようすだ。解説の音羽山(貴ノ浪)が始めて大関になり場所を迎えたときの緊張感は吐き気を催すほどで、入幕したときのそれよりも強かったと語っていた。琴欧州も今それと闘っているのかも知れない。

 解説にデーモン小暮閣下が加わっていて、今場所取り組みの攻防が面白いのは「琴欧州効果」だといっていた。外国人力士でしかも平成16年9月場所新入幕からわずか8場所で大関になったので、外人力士や本家の力士の若手達に大いに刺激を与えたとみている。そういわれれば黒海なども迫力が戻ってきた。
 日本人力士の横綱誕生がない理由として、ハングリー精神が乏しくなったという。三役に入り金を稼ぎ故郷に錦を飾る志が、かつては日本人力士の大目的であったが、今はそれがなくなり外人がそれを実践しているというわけだ。大いに同感するところだ。

 デーモン小暮閣下は相撲に並々ならぬ見識を持ち、関取ともつきあいが多いらしく、解説席からのインタビューもなかなか面白かった。次回は是非素顔で登場して欲しいと思った。

 栃東が好調でこのまま優勝に突っ走るのか、北勝海が何処まで全勝をキープするのか後半が楽しみ。