落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

鍛冶俊樹氏「狐と狸の化かし合い」

2015年02月23日 | 政治・外交
2月19日「中共の崩壊はいつ?」でクリップさせて頂いた鍛冶俊樹氏「中国崩壊で日本はこうなる」の補強記事。
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル 第177号(2月23日)
http://melma.com/backnumber_190875/

狐と狸の化かし合い

 前号「中国崩壊で日本はこうなる」について「まもなく後期高齢者に達するぼけ老人」と自称する方から「少々検討不足」とのご指摘をいただいた。前号では加藤氏の記述について「双方の軍隊が腰抜けだから戦争にならないなどというのは平和ボケであろう」と結論付けたのだが、「まもなく・・・」氏は、加藤氏はそんな事を述べていないので、どうしてそんな結論になるのか分からないという趣旨を書いておられる。

 実は加藤氏の記述というのは、加藤氏だけが聞いている事ではなく、中国人民解放軍の幹部と話した日本人なら大抵一度や二度は聞かされたことがある話なのである。小生などは会う中国軍人が誰も彼も異口同音に同じことを言うので、食傷気味の話である。
 ちなみに軍の訓練上の問題点たとえば「一人っ子だから過保護に育てられていて訓練に支障をきたす」というような情報は、通常は機密情報であり外国人などに漏洩してはならない。それを会う軍人、会う軍人みな口にするということは意図的リークつまり情報工作としか考えようがない。

 中国軍の対日情報工作は大体二つである。一つは日本の政治家向けであり、「中国人民解放軍は対日戦争を本格的に検討している」などと軍幹部が日本の政治家に囁く。かくて鳩山由紀夫元総理とか加藤紘一元自民党幹事長などの軍事音痴で親中派が血相を変えて「戦争は絶対に避けなければならない。そのためには靖国でも尖閣でも中国に譲歩するしかない」と叫ぶに至る。
 こうして対日世論工作の第一段階が成功するのだが、次にこれを聞き付けた日本の財界人が「日中戦争が間近だというのは本当か」と中国軍幹部に確認に来る。もし戦争が間近なら中国に展開している日本企業を急いで撤収させなければならないからだ。
 中国としては金のなる木の日本企業に撤収して貰っては困るから、そこで宣撫工作としてこう言うのだ。「今の中国の若者は一人っ子で甘やかされて育てられているから、とても戦争など出来ませんよ」

 古来、軍隊は一人っ子だろうと未成年だろうと、鍛えて一人前の兵士に仕立て上げる訓練のノウハウを蓄積している。昨年末に公開されたブラッド・ピット主演の戦争映画「フューリー」は臆病な少年が勇敢な戦士に育つプロセスを見事に描いている。
 だが今の日本の財界人は軍隊など全く知らないから、こんな子供だましのあやし文句で安心するのである。ちなみに昭和時代の政治家や財界人はみな兵役経験者で軍事常識を備えていたから、中国の情報工作にこんなに簡単には引っ掛からなかった。

 「日中戦争間近」という情報に接すれば当然、自衛隊幹部も中国軍幹部に接触して真意を確認しようとする。そこで中国軍幹部が財界人に言ったのと同じ文句を繰り返すと、自衛隊幹部が「それは我が自衛隊も同じですよ。戦争になれば三分の一は逃げ出しますよ」と言い「じゃあお互い戦争は無理と言う事で」とにっこり微笑みあって杯を交わすのである。
 これは日中情報戦の一コマであり要するに狐と狸の化かし合いなのだが、マスコミ関係者を含めて一般の日本人はこんなやり取りを耳にすると「双方の軍隊が腰抜けだから戦争にならない」と解釈して安心する訳である。
 だがそうした解釈は平和ボケだと前号は主張したのである。

軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
1957年広島県生まれ、1983年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として11年間勤務。1994年文筆活動に転換、翌年、第1回読売論壇新人賞受賞。2011年、メルマ!ガ オブ ザイヤー受賞。2012年、著書「国防の常識」第7章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第5回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。

習近平の軍部把握も怠りなし
■【禁聞】三軍が大規模演習 中共の思惑とは?↓ 2014年07月31日 新唐人TV
http://jp.ntdtv.com/news/11363/【禁聞】三軍が大規模演習+中共の思惑とは?



丹波市山南町 元気村かみくげ・丹波竜

2015年02月22日 | 散歩・山歩き
2月21日(土) 晴れ

「夢とロマンの丹波竜の里・元気村かみくげ」
兵庫県、北播丹波の山南町に丹波竜を訪ねた。
=====(パンフレットより)
2006年、二人の地学愛好家が灰褐色の突起物を発見した。
県立「人と自然の博物館」に持ち込み、これが一億一千万年前の恐竜の化石であることが判った。
その後、2012年の第六次発掘まで続けられた。


篠山川 川代渓谷(白いところが発掘地)


旧上久下村営上滝発電所


お土産の丹波竜模型(1/40スケール)

山歩記


西村眞悟氏「安倍談話もうやめとけ」

2015年02月20日 | 政治・外交
安倍首相は河野談話、村山談話に続く安倍談話(戦後70年談話)を出すつもりらしく、有識者懇談会メンバーを発表した。
野党対策で幅の広い意見を聞きながら主導権は渡さないとのことらしい。(2015/02/19産経新聞)
談話とは本来非公式なものでなんら拘束力はない。しかしその時々の権威を持った国務大臣や首相が「見解」を内外に発表すると、対外的には国民の総意のように取られる。
中韓には利用され、変更しようものなら欧米には歴史修正と突っ込まれる。
そんなパフォーマンスはもううんざり、粛々と国益にそった政策を実行して頂きたい。

政府発表談話とはなんぞや↓(アカヒ系だがいい記事、参考になった)
■政府発表「談話」とは何か
木村幹 神戸大学大学院国際協力研究科教授
朝日新聞系メディア 2015年01月07日
http://www.huffingtonpost.jp/kan-kimura/government-discourse_b_6426768.html

平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2015年2月19日 第1507号 )   ☆☆甦れ美しい日本☆☆
http://melma.com/backnumber_133212/
西村眞悟の時事通信 平成27年2月14日(土)
汚い内臓を見る思いがする

 風は寒いが日差しは優しい仁徳天皇陵の南にひろがる大仙公園を、犬を連れて散歩してから机に向かっている。
 公園の日差しとは反対に、今日この頃の報道を点検すれば、現在の政界の汚い内臓を見る思いがする。
 これでは、昨年末の総選挙は、
 日本を悪くするためにやったということになる。
 「勝者、敗因を蔵し、敗者、勝因を蔵する」、という言葉がある。
 では、我が国の、この特異な戦後七十年政界は、何を蔵しているのだろうか。  それは、敗因でも勝因でもなく、滅亡だろう。

 自民党の総務会長が、大旅行団を率いて韓国を訪問して、例のあの朴大統領と会見し、彼女が、 「慰安婦が生きているうちに解決を」とせっつくと、それに対して 「まったく、その通り」との見解を表明している。
   この人は、かつて小沢一郎氏の大旅行団である「長城計画」や「ジョン万の会」などを企画したり、 観光業界や旅館業界が歓迎する日曜日や土曜日と重なる祝日をずらして連休を多くする制度を作ったりしてきた、まことに器用な御仁である。

 七十年前に売春婦であった人は、今は老婆であろう。
 その彼女らの老後を何とかするのは、  彼女らの母国である韓国の大統領の仕事である。
 それをだ。  日本に対して、解決を、とは何だ。この大統領は!

   韓国政府が認めているように、韓国は「売春大国」である。
 数年前、韓国国内の売春を禁止すると、  売春婦による「売春禁止反対、私達の職業を奪うな」という反政府デモが為された国。これが韓国だ。

   とはいえ、その売春禁止の結果、韓国から売春婦が世界に飛び出し、  アメリカにおける国別外国人売春婦数は、韓国人がダントツの一位である。
 日本にも韓国人売春婦が「うようよ」いる。
 もっとも、彼女ら、自力でアメリカや日本に渡航して「事業」を始める才覚がないから、  朝鮮人業者(昔の女衒)の、儲かるよという「甘言」に騙されまたは誘われて渡航して行く。  現在も斯くの如く。
 七十年前も斯くの如しだ。

 しかし、今から七十年後に老婆となった彼女らの生きているうちに、  七十年後の我が国やアメリカは、彼女らに対して何か「解決」しなけらばならないのか。
 それを「まったく、その通り」という馬鹿が、七十年後にはいないことを願う。
 また、例の、自民と公明の、  「グレーゾーン」をどうするとか、  防衛対象をアメリカ以外に広げるのはいいとか嫌だとかの「安保法制協議」が始まったようだ。
 これも馬鹿馬鹿しいから止めたらどうか。

 敵に、日本攻略のやり方を教えるようなものではないか!
   自民と公明は、「あれはできます」、「これはできない」とやっている。
 敵は、おおきにと言って、  自民公明が「これはできません」と言っている部分にやってくる。
 こいつらのしていることは一体何だ。
 用語を、適切に使えば、  これは、「利敵行為」である。  「外患誘致」である。
 これを、おおまじめに、やっている。

   安倍総理は、この「韓国へのまったく、その通り」の大幹部と、  自民公明の「利敵行為者」の分厚い層を土台にして、  以前の談話と整合性のある「戦後七十年安倍晋三総理大臣談話」を練っている。

   もうやめとけ。
 沈黙しておけ。
 それが一番、民族の名誉を守り、国益に適う。

 ところで、日本人二人の首を切り落としたISの過激テロ組織を非難せずに、  人命尊重とか憲法九条を守れとか戦争反対とか、  中東地域への人道支援を表明した安倍総理が悪いとか、  安倍は見殺しにしたとか、叫び、踊り、  「I AM KENJI」とかの札を持って立っているやつがいる。
   これらの者どもは、  中東で日本人を始め欧米人を酷たらしく殺害したテロ組織の本質に目をつぶる偽善者である。
   どこの国にも馬鹿はいるが、  我が国においては、これらの馬鹿に同調する絵に描いたようなアホ国会議員が多すぎる!
 これは既に我が国の病理である。
 戦後とは、こういう民族の病理を生み出す時代であったのだ。



中共の崩壊はいつ?

2015年02月19日 | 政治・外交
中共の崩壊が云われて久しい。近々崩壊するのか、まだまだ先なのか誰にも判らない。
13億の人民を擁する国が崩壊するとどうなるのか。欧米や日本の製造工場を担って急成長を遂げた。崩壊すれば国際的経済危機を招くという説もある。
東シナ海、南シナ海での軍事脅威は崩壊すれば収まるのか。
第二次大戦後、連合国側であったはずの米ソが対立し長らく冷戦状態が続いた。
1991年、ソ連は崩壊しロシア連邦となった。その時CISと呼ばれる独立国家共同体がロシア連邦の母体となった。
中共崩壊後ソ連のようにいくつかの自治区が連邦を構成する母体となるのか、そうではなく混沌とした内戦になってまた昔の××皇帝の時代になるのだろうか。
庶民の一凡夫が心配したところでどうにもならないが、周辺国の迷惑にならないよう願いたい。
櫻井よしこ氏と意見交換 大紀元香港支社長「共産党の崩壊は一夜で起こりうる」
http://www.epochtimes.jp/jp/2015/02/html/d96619.html

【大紀元日本2月17日】来日中の郭君・大紀元香港支社長は16日、ジャーナリストで国家基本問題研究所理事長の櫻井よしこ氏の都内事務所を訪れた。激変を遂げている中国の政治・経済情勢や、香港民主化デモなど日本社会が強い関心をもつ問題について、双方は意見交換を行った。

 櫻井氏は習近平政権の開始後の中国について「日本を含む周辺諸国に対し強硬的な姿勢を取り、アジアインフラ投資銀行を設立するなど経済的影響力を強化させる動きをみせている」と述べ、「今後の動向について、日本は強い関心を持っている」と話した。

 これについて郭支社長は、習近平は江沢民派と激しい政治闘争を展開していると説く。「日本を含む周辺諸国への強硬姿勢は、様々な内政不安を抱える中、ナショナリズムで国民の結束力を高めさせるため」としながらも、「実際に行動を起こす余裕も可能性もない」と分析した。

 内政不安を抱える習近平体制について「今後安定を保てるか」と櫻井氏はいぶかる。郭支社長は「中国共産党の一党独裁体制である以上、習氏がその崩壊を阻止するのは不可能」と述べた。

 郭支社長はまた、香港の民主化デモについて、江沢民派が一国二制度を覆す白書を発表したことで「意図的に誘発した」との見解を示した。「香港で第二の天安門事件を引き起こし、当時の故・趙紫陽元総書記のように習近平を失脚させ、政権奪還を狙っている」と分析した。

 香港問題を含む今の中国の政治情勢に関して、「国際社会の多くの認識は実情と異なる」と懸念を示す。郭支社長いわく「中国の巨大市場に期待を抱いた国際政財界とメディアは共産党政権の特異な本質を見極めることができず、その圧力に屈し、中国政府にうまくコントロールされている」と警告した。

 また郭支社長は国内情勢について「共産党政権の崩壊が一夜で起きるかもしれない」と指摘する。「国民全体の道徳的価値観は喪失し、共産党の求心力が消える中、幹部汚職の氾濫、激しい貧富格差、経済不安など問題山積している。これらに備えて国際社会は対策を講じるべき」と力説した。

 郭支社長は、18日水曜日の午後5時から、東京の京王プラザホテル(新宿)本館4階の会場で、同時通訳付の特別講演会と懇親会を開く。香港民主化デモのほか、中国の経済・政治の今後の動向、日本の対応策などをテーマにし、見解を述べる。当日受付可。詳細は大紀元日本の情報広場で案内中。
(記者・叶子)

鍛冶俊樹の軍事ジャーナル第176号(2月19日)
http://melma.com/backnumber_190875/

中国崩壊で日本はこうなる

 徳間書店刊「中国崩壊で日本はこうなる」を読んだ。国際評論家の宮崎正弘氏と国際ファンドマネジャーの大竹愼一氏の対談をノンフィクション作家の加藤鉱氏が構成・加筆した書である。
http://www.tokuma.jp/bookinfo/9784198639006

 宮崎氏は言うまでもなく名うての中国ウオッチャーであり、大竹氏は米英金融資本家の対中投資に精通しており、加藤氏は香港在住歴が長く中国についての豊富な取材経験がある。この3人のコラボで現在の中国問題が立体感をもって浮かび上がってくる。
 特に、もはや確実と見られる中国経済の崩壊だが、それが日本の経済にどう影響するかについて、大竹氏が「金融面でいえば、明らかにリーマンショック並の、円高株安ということになろう。
かねてから私が声高に叫んでいた、日経平均4000円も視野に入ってくることになろう。」というのに対して宮崎氏が「しかし、日本の企業はすでに織り込み済み。中国依存の高かったコマツなどは、ピークの半分にまでその比率を下げている。したがって、アベノミックスの成功と相まって二万円ぐらい行く。」と切り返すあたりは圧巻であろう。

 本書は経済だけでなく軍事にもかなり踏み込んでおり、極めて興味深いのだが、加藤氏の加筆の部分で、日中軍事衝突の可能性について、中国は一人っ子政策の影響で過保護になり兵隊を訓練するのも容易でない。
自衛隊も「事前に確実に軍事衝突があると知らされたならば、自衛官の三分の一以上は自衛隊を去るはずで、自衛隊は機能しなくなる恐れがある」との伝聞を記している。
 日中の軍事衝突の公算がそれほど高くないという結論は正しいだろうが、その結論に至る分析のプロセスとしては、問題がある。例えば一人っ子だから軍隊は戦えないというなら、ロシアはどうか?
 ロシアも人口減少で軍は一人っ子ばかりになり、訓練に苦労していたが、グルジア紛争では圧倒的な強さを見せつけた。今のウクライナにもロシアの特殊部隊が侵入しているが、やはり精強さは昔ながらである。一人っ子だから戦えないというのは短絡な議論であろう。
 自衛隊の場合も、確かに支那事変の時の様に大陸に大量の陸上兵力を派遣するというのであれば、任務を拒否する自衛官は出るであろうが、尖閣諸島の争奪戦に投入されるのは少数精鋭の特殊部隊であって、三分の一以上の自衛官が逃亡する事は考えにくい。
 もちろん敵の攪乱情報工作もありうるので、その対策が必要であるのは勿論だが、いずれにしても双方の軍隊が腰抜けだから戦争にならないなどというのは、平和ボケであろう。

軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
1957年広島県生まれ、1983年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として11年間勤務。1994年文筆活動に転換、翌年、第1回読売論壇新人賞受賞。2011年、メルマ!ガ オブ ザイヤー受賞。2012年、著書「国防の常識」第7章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第5回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成27年(2015)2月16日(月曜日)通巻第4468号
http://melma.com/backnumber_45206/

(読者の声1)「中国経済の崩壊」が予測されて久しいのですが、まだ崩壊しない。そればかりか、上海株式は上昇しています。これらの事象をみていますと、宮崎さんの予測とは逆のことが起きていますね。
(HI生、名古屋)

(宮崎正弘のコメント)世界第二位のGDPを誇る中国は巨大ゆえに、一夜で潰えることはありません。しかし不動産バブルは瓦解しており、デベロッパーの倒産が連鎖しています。銀行は不良債権を糊塗するために、壮大なごまかしをやっており、そのあおりで真実の公開に頬被りした米国の四大監査法人は罰金を支払いました。
中国人民銀行など金融当局は預金準備率を引き下げ、理由のない緊急貸し出しを数回もおこない、さらに大手企業の債権デフォルトを予防するために、「謎の投資家」がつぎつぎと登場したり、あらゆる手段を講じて防戦中です。
 何回か指摘しましたが、中国経済は危殆に瀕しているにもかかわらず、まだ持っているのは外国企業からの直接投資がまだ続いているからです。
 そして米国のFATCA発効により、世界のタクスヘブンに逃げていた巨額不正資金の一部が「外国籍」を装って中国に環流しているため、上海株式があがっているのです。
破裂は秒読みですが、これを回避するために次に国務院が打ち出すのが稀有壮大というより破滅へ向かっての世紀の賭け、すなわち都市化プロジェクトです。
 ゴーストタウンをまた増やすだけのことですが、経済成長維持のトリックをしばらく中国は続けざるを得ないのです。
 つまり中国経済は事実上破綻しているが、壮大なトリックで外国投資がつづき、未曾有のごまかしをやっているのが実態です。



神戸市垂水区 五色塚古墳、明石市屏風ヶ浦海岸

2015年02月14日 | 散歩・山歩き
まだまだ春は遠く風も冷たいが、青空がのぞいた。
舞子、明石海岸の遺跡巡りに行った。

五色塚古墳は綺麗に整備され、前方後円墳が美しく復元されている。
明石海峡を望むこの風光明媚な場所に誰が葬られたのであろうか。





このあと、少し北にある大歳山遺跡、明石屏風ヶ浦海岸にある明石原人発掘地、アカシゾウ発掘地にも行ってみた。

 山歩記・「神戸市垂水区 五色塚古墳~明石市屏風ヶ浦海岸」


テロ事件・欧州にとっての落とし穴

2015年02月12日 | 政治・外交
ISILがヨルダン軍パイロットを殺害したとする映像を公開したことを受け、ヨルダン空軍は7日までの3日間でISILの拠点56カ所を空爆したと発表した。
イスラム国拠点56カ所空爆=ヨルダン空軍「地上から一掃する」 時事通信2015年2月9日(月)09:09
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-150209X649.html

 【エルサレム時事】ヨルダン空軍は8日、過激組織「イスラム国」がヨルダン軍パイロットを殺害したとする映像を公開したことを受け、7日までの3日間でイスラム国の拠点56カ所を空爆したと発表した。地元メディアなどが伝えた。
 場所は明らかになっていないが、イスラム国の支配地域の拠点であるシリア北部ラッカが中心とみられる。

 空軍のマンスール・アルジョブル司令官は8日、イスラム国の訓練施設や武器庫、兵舎などを破壊したことを明らかにし、「イスラム国の攻撃能力を約20%低下させた」と強調。また、「このテロリストを地上から一掃する覚悟だ」と述べ、今後数日間、空爆を強化する意向を示した。
 また、米軍率いる有志連合にヨルダンが参加して以降、約7000人の戦闘員を殺害したという。

この応酬は今後更にエスカレートしていくのだろうか。
|視点|パリの大量殺傷事件―欧州にとって致命的な落とし穴(ロベルト・サビオIPS名誉会長)
http://www.ips-japan.net/index.php/news/politics-confict-peace/2283-opinion-the-paris-killings-a-fatal-trap-for-europe-2
Roberto Savio【ローマIPS=ロベルト・サビオ】ROME, Jan 12 2015 (IPS)

かつて文明の揺籃の地であった欧州大陸が、イスラム教に対する聖戦という落とし穴へと、やみくもに突き進んでいる様を見るのは辛い。しかも僅か6人のイスラム過激派テロリストがその引き金になるのに十分だったという現実に、思わず暗澹たる気持ちになる。
しかしそろそろ、世界を席巻した「私たちはシャルリー・エブド」という熱狂から目を覚まし、事実を検証するとともに、私たちが実は少数の過激派の術中にはまり、彼らと同じような思考に染まろうとしている現実を理解すべき頃合いだろう。なぜなら、「西側欧米諸国とイスラム教の間の対立が今後さらに先鋭化すれば、その先には世界を巻き込むより悲惨な結末が待っているからだ。

まず一つ目の事実は、イスラム教が全人類の23%にあたる16億人の信徒を擁する、世界で2番目に大きな宗教という点だ。その内、アラブ人の信徒数は僅か3億1700万人に過ぎない。世界でイスラム教徒が人口の大半を占める国は49カ国にのぼるが、その3分の2近く(62%)がアジア・太平洋地域に位置している。事実、中東・アラブ地域のイスラム教徒よりもインドとパキスタンのイスラム教徒(3億4400万人)の方が多いのだ。また、インドネシア一国だけでも、2億900万人のイスラム教徒がいる。

ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)は、イスラム世界に関する調査報告書の中で、イスラム教の戒律の順守や見解については、中東よりもむしろ南アジア地域の方が、より過激な傾向にあると指摘している。例えば、「犯罪者に対して厳しい刑罰で臨むべき」と回答した者は、中東・北アフリカで57%だったのに対して南アジアでは81%であった。また、「イスラム教を棄教したものを死刑にすべき」と回答した者は、中東では56%だったのに対して、南アジアでは76%にのぼっている。
従って、今日欧米諸国との紛争にとりわけアラブ人が関与している特異性の背景には、明らかに(イスラム教そのものというよりも)中東の歴史が関っている。以下にその4つの理由を解説しよう。

一つ目の理由は、
全てのアラブ諸国が(かつての欧州植民地帝国或いは列強諸国による)人工的な創造の産物であるという点だ。
第一次世界大戦中の1916年5月、フランスの外交官フランソワ・マリ・ドニ・ジョルジュ=ピコ氏と英国の中東専門家マーク・サイクス卿が、ロシア帝国とイタリア王国の支持のもとに会談を重ね、大戦終結後のオスマン帝国領(現在の中東地域を含む)の分割に関する秘密協定をとりまとめた(サイクス=ピコ協定)。
従って今日のアラブ諸国は、フランスと英国が中東地域の民族、宗教、或いは歴史的背景を一顧だにすることなく地図上に国境線を引き、互いの勢力圏を分断定義した結果誕生した国々なのだ。
中にはエジプトのように歴史的なアイデンティティを保持できた国もあったが、イラク、サウジアラビア、ヨルダン、アラブ首長国連邦といった国々ではそれさえ叶わなかった。
今日、人口3000万人におよぶクルド人が未だに自らの国を持てず中東の4カ国(トルコ、シリア、イラク、イラン)に分断された状態に置かれている問題のルーツは、まさに、この欧州列強による中東分割にあることを、想起しておく価値はあるだろう。

2つ目の理由は、
欧州列強が、そうして打ち立てた新国家に、息のかかった人物を王や首長に据えた点だ。当時、こうした人工国家を経営していくには、強権による支配を必要とした。
そこで、これらの国々では、当時欧州で進行していた民主主義のプロセスとは全く合わない政治体制が敷かれ、民衆の政治参加は建国当初から完全に欠如することとなった。つまり中東諸国では、欧州列強の承認のもと、「時」が事実上「封建時代」で凍結されたのである。

さらに3つ目の理由として、
欧州列強がこれらの国々に対して、産業開発や地元民衆の真の発展に資するような事業に一切投資を行なわなかった点が挙げられる。
一方、欧州列強は石油採掘権については、外国企業に独占させた。その結果、石油輸出の恩恵がアラブ人に享受されるようになったのは、第二次世界大戦後の、非植民地化プロセスが進展してからのことだった。
こうして第二次大戦後に欧州列強が去った時、アラブ諸国には、いかなる近代的な政治体制もインフラ設備も、地元の管理体制も皆無な状態だった。

最後に、より現在の問題に関る点だが、
4つ目の理由として、
欧州列強が残していった中東の支配者らが一般民衆に対する教育や医療を顧みなかった中で、代わりに敬虔なイスラム教徒らが、政府が提供しないサービスを提供する役割を担ってきた点が挙げられる。
そうしたイスラム系慈善組織が設立した神学校や病院のネットワークは、その後中東各国で大きく発展したことから、複数政党制が導入されると、こうした草の根の実績がイスラム系政治団体の正当性と民衆支持の基盤となっていったのだった。
それだけに、中東の2カ国を例に挙げると、エジプトやアルジェリアでは、イスラム系政党が選挙で勝利し、その勢いを止めるには、欧米諸国の黙認のもとで軍事クーデターを引き起こすしか手段がなかったのである。

もちろん長年に亘る歴史をこの限られた紙面に凝縮して説明しようとすれば、当然ながら内容は表面的なものとなり、欠落している点も多々出てくることは避けられないだろう。 しかし、今日の中東地域全体を覆っている民衆の怒りと不満がどのようなものか、そして、それらがいかにして貧困層の人々の「イスラム国」への関心を惹きつける結果となっているかを理解するには、この容赦なく要約した中東の歴史プロセスが役に立つだろう。

私たちはこうした歴史的な背景を忘れてはならない。
なぜなら中東では、たとえ歴史に疎い若者でも、イスラエルによるパレスチナ占領という現実から、欧米によるアラブ支配の歴史を常に思い知らされる構図があるからだ。
とりわけ米国のイスラエルに対する無条件の支援は、アラブ人の間では屈辱の歴史を永続化する行為と受け止められている。
また、歯止めがかからないイスラエルによるユダヤ人入植地の拡大は、パレスチナ国家樹立の可能性を事実上不可能にしている。

昨年7月から8月に勃発したイスラエル軍によるガザ空爆に際して、欧米諸国の反応は形式的な抗議に終始するものだった。
このことはアラブ世界では、「欧米の意図は結局のところ、アラブ民衆を抑えつけ、本来排除されるべき腐敗して正当性が疑われている中東の支配者らとの同盟関係のみに関心がある」という明らかな証左だと受け取られた。
また、ピュー・リサーチ・センターも指摘しているとおり、欧米諸国のレバノン、シリア、イラクへの絶え間ない干渉や、各地で展開している無人攻撃機による爆撃作戦は、イスラム教徒の間では、イスラム教を抑え込もうとする欧米諸国の歴史的な政策の一環だと広く受け取られている。

また私たちは、イスラム世界にはいくつかの内部対立があること記憶にとどめておくべきだ。 なかでも最大のものが、スンニ派とシーア派の対立である。
しかし中東アラブ地域ではスンニ派イスラム教徒の少なくとも40%がシーア派を同じイスラム教徒とはみなしていないのに対して、アラブ地域以外ではこの傾向が希薄になる。
インドネシアでは、自身をスンニ派と自認した人々は僅か26%にとどまり、実に56%の人々が自身を「ただのイスラム教徒」と回答していた。

アラブ世界で、人口の大半を占めるスンニ派住民がシーア派住民を同じイスラム教徒として認め、両者のコミュニティーが共存してきた国は、イラクとレバノンのみである。中東地域における両派対立の構図は、全イスラム教徒の僅か13%にあたるシーア派が多数を占めるイランと、スンニ派が多数を占めるサウジアラビアを軸に展開しており、両国の指導者が対立を掻き立てている。

「イスラム国」の前身組織でイラクを活動拠点とした「メソポタミアの聖戦アルカイダ機構」は、当時の指導者アブムサブ・ザルカウィ(1966~2006)の指揮の下に、シーア派住民への攻撃を執拗に繰り返すことで、イラク社会の二極化(それまで共存してきたスンニ派住民とシーア派住民間の対立と暴力の連鎖)と、首都バグダッドのスンニ派住民(約100万人)に対する民族浄化の悲劇を引き起こした。
その際、シーア派の住民や武装組織による報復の対象となり、家族や財産を奪われたスンニ派住民の多くは、同じスンニ派の「イスラム国」(そもそもシーア派住民を攻撃してこの悲劇を引き起こした張本人)に保護と求めた。
過激なカリフ制の復活を謳い欧米のみならずアラブ世界全体と対立している「イスラム国」がイラクで多くのスンニ派住民を引き付けている背景にはこのような皮肉な事情がある。

さて、オタワ、ロンドン、そして今回のパリと、欧米で発生した全てのテロ事件には、奇妙な共通点がある。
つまり、実行犯はいずれもアラブ地域出身者ではなく犯行が行われた国出身の若者で、居場所を転々とし、職につかず社会から孤立していた人物であった。
また、いずれも10代を通じで全くと言っていいほど信仰心に篤い人物ではなかった。
さらに、犯人のほぼ全員が、過去に司法当局の世話になっていた。


犯人がイスラム教に改宗し不信心者を殺せという「イスラム国」の要求を受け入れたのは犯行の僅か数年前のことだった。
現世の将来に絶望していた若者は、これにより自分の人生に意義を見出し、殉教者として天国で重要な位置を得られると考えたのだ。

こうしたテロ事件をうけて、近年欧米諸国では、イスラム教そのものを敵視する動きが高まってきている。
1月7日版の「ニューヨーカー」誌は、「イスラムは宗教ではなくイデオロギーだ」とする感情的な記事を掲載した。
イタリアでは、右派で移民排斥を訴えている政党「北部同盟」のリーダーであるマッテオ・サルビーニが、イスラム世界との対話を進めているとしてローマ法王を公然と批判したほか、政治評論家のジュリアーノ・フェッラーラがテレビ番組の中で「我々は聖戦を戦っている」と宣言した。

パリの大量殺傷事件に対する欧州(と米国)の全般的な反応は、フランソワ・オランド大統領が言う、「極端なイデオロギー」が引き起こした結果として非難するものだ。
しかし一方で、アンゲラ・メルケル首相が先般反対の立場を表明した、右派ポピュリスト団体「PEGIDA(西洋のイスラム化に反対する愛国的欧州人)」がドレスデン(イスラム教徒の人口は2%)で行った反移民デモ行進も、高まる反イスラムの潮流という「極端なイデオロギー」を示すものだ。
Pegidaの標的はドイツへの亡命を希望している200万人の難民(大半がイラク人とシリア人)で、「彼らの真の意図は戦争からの逃避ではない」等と主張して、昨年10月から毎週ドイツ各地で反移民集会を開いている。

一方で欧州各国を網羅した調査報告書によると、移住者の圧倒的多数が、移住先の経済にうまく溶け込んでいる。国連の報告書も、欧州における人口減少問題との関連から、今後欧州諸国が今日の社会福祉体制を維持し、国際社会において競争力を維持していくためには、2050年までに少なくとも2000万人の移民を受け入れる必要があると結論付けている。
しかし、今日欧州各地で発生している現実は、それに逆行するものである。

また今日欧州では、政府を解散に追い込んだスウェーデン民主党や前回の地方選で25%の得票率を獲得し、更なる躍進を狙うフランス国民戦線の例にみられるように、排外主義的なナショナリズムを掲げる右派諸政党が、英国、デンマーク、オランダ等、各地で勢力を伸ばしている。

今回パリで発生したテロ事件は、言うまでもなく極悪非道の犯罪であり、如何なる意見の表明も、民主主義に欠かせないものだが、一方で、今回の事件以前にシャルリー・エブド紙を実際に読んでその挑発の程度を確認したことがある者は極めて少なかったという事実も、踏まえておくべきだろう。
ガーディアン紙のタリーク・ラマダン氏が1月10日付の論説の中で指摘しているように、シャルリー・エブド紙は、「表現の自由」を主張する一方で、2008年に社員の漫画家がニコラ・サルコジ大統領(当時)の子息とユダヤ人女性の結婚を風刺した作品を反ユダヤ的だと非難された際には、その社員を解雇している。

シャルリー・エブド紙は、世界におけるフランスの優越性とフランス文化の優位性を擁護する声であり、読者数はごく限られたものだった。そしてそうした読者も(異なる文化や宗教間の尊重と協力を基礎とした世界観とは真逆の)挑発的な内容を売りにして獲得したものだった。
そして今、「私たちはシャルリー・エブド」の大合唱が起こっている。
しかし、世界の二大宗教間の衝突を先鋭化させれば、決して些細な出来事では終わらないだろう。
私たちは、犯人がイスラム教徒であろうがなかろうが、テロと戦わなければならない
(私たちは、ノルウェー人でキリスト教原理主義者のアンネシュ・ベーリン・ブレイビクが、イスラム教徒がいない祖国を訴えて同胞のノルウェー市民91人を殺害した事件のことを忘れてはならない。)

しかし私たちは今や致命的な落し穴にはまり込み、イスラム教への聖戦を押し進め、結局は圧倒的な大多数を占める穏健なイスラム教徒までが追いつめられ、やむなく武器をとって戦う…という、まさにイスラム過激派が望むシナリオへと突き進んでいるのだ。

欧州諸国の右派諸政党が、こうした社会の急進化から恩恵を被る状況は、実は、イスラム過激派らにとっては歓迎する事態なのだ。
イスラム過激派は、世界を戦いに巻き込み、その中で独自のイスラム教(つまりイスラム教であれば何でも良いわけではなく、スンニ派の教義を彼らが独自に解釈したもの)を唯一の宗教として打ち立てることを夢見ているのだ。
これに対して、私たちは、本来ならこうした過激派を孤立させる戦略を採用すべきなのに、(彼らが望む)対決策に手を染めているのだ。

さらに言えば、アラブ世界で現在起こっていることと比べれば(例えば、シリア一国だけでも昨年だけで50,000人が命を失った)、これまで欧米諸国で命を失ったテロの犠牲者の数は、ニューヨークの9・11同時多発テロ事件のケースを除いて、ごく小さい規模でとどまっている。
私たちは、実は「世界規模の悲惨な衝突を創り出そうとしている」ということに気づくことなく、なぜこうもやみくもに落し穴に向かって突き進んでいこうとするのだろうか?

(原文は↓)
http://www.ipsnews.net/2015/01/opinion-the-paris-killings-a-fatal-trap-for-europe/

本記事の中で紹介されている見解は著者個人のものであり、インター・プレス・サービスの編集方針を反映したものではない。
翻訳=IPS Japan



トルコ・ロシアの急接近

2015年02月11日 | 政治・外交
 建国記念日
トルコはイスラム教の国であるが世俗主義をとっている。 親日国とも云われている。
トルコはエネルギー分野でロシアとさらなる関係構築に踏み出している。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成27年(2015)2月10日(火曜日)通巻第4463号 
http://melma.com/backnumber_45206/
G20財務相会議はイスタンブールで 直前トルコに飛んで派手なデモンストレーションを行ったのはロシア

 トルコと露西亜が異常接近している。
 かつて露と戦争を闘い、オットーマントルコ(オスマントルコ)帝国は南北から列強の挟み撃ちとなって南カフカスからバルカン半島、アラブ世界、そして北アフリカの宏大な領地を失った。
 ロシアへの恨みは深く、日本が日露戦争に勝ったとき、トルコは国中がお祭り騒ぎとなって日本の勝利を祝福した。

 それほど反露感情の強かったトルコが、なにゆえにロシアに接近したのか。
 繰り返し小誌でも指摘してきたように、トルコは「ヨーロッパの一員」という歴史認識の下、NATOの重要なメンバーとして冷戦時代はロシアに対峙し、黒海の南端を守備してきた。
NATOの地中海パトロールの拠点はトルコ第三の都市イズミールである。
 冷戦終結後、東西ドイツは統合され、NATOは変質し、西欧はEU、そしてユーロの統一通貨を産んだ。
トルコは当然、ヨーロッパの一員として加盟申請したが、つめたくあしらわれ、ユーロに加えてもらえなかった。

このあたりからトルコの欧州離れが始まり、湾岸戦争、イラク戦争、そして現在のシリアから「イスラム国」戦争を通じて、イスラムへ大きく回帰し、トルコ全土の大学にモスクを建設し、イスラム世俗主儀の一部を、宗教の彩りを加えた政策に切り替える。
 目には見えないがトルコにはイスラム原理主義が深く存在している。
 サルマンラシュディ事件のときも、三十名近い翻訳者や作家、ジャーナリストが殺害された。
イスラム国の拠点地域のシリアへ向かう若者らの通り道もトルコであり、当局は間接的にイスラム国の過激派の兵站ルートを兼ねた。
 エルドアン大統領はオザル元政権のような親米色が薄く、強固なナショナリスト、あたかもオスマントルコ帝国の再来を期するかのような政治的発言が目立つようになった。

 ▼新しいパイプライン敷設予定地域を上空からランデブー視察
 異変が起きた。
 水面下でトルコに接近してきたロシアは西欧へ輸出する石油とガスのパイプラインの新ルートに「サウザンルート」(黒海西側からブルガリア、ルーマニアを経由して西欧へ)を止めて、トルコ経由とすることを正式に発表したのだ。
 これは日本では殆ど無視されたが、西欧に衝撃を与える事件だった。

 現在は北海ルート(海底パイプラインをドイツへ)を建設中のほか、既存のパイプラインはウクライナルートとセイハンルート(南カフカスからトルコをまたぎ地中海へ)があり、このうえに黒海東側からトルコ北西部を通過し、ギリシアとの国境へパイプラインを繋げる。
 そして2月7日、ロシア国有の大企業ガスプロムのCEOであるアレックス・ミラーがイスタンブールへ現れた。
トルコのタネル・イズデズ(エネルギー大臣)が出迎え、ふたりは特別ヘリコプターへ乗り込んで四時間の飛行を楽しんだ。
イスタンブールから黒海上空を経てマルマラ海まで。ガスパイプラインの敷設予定地を空から視察したのである。

 折からイスタンブールではG20財務相会議が開催される。直前に、これほどの当てつけデモンストレーションはないだろう。

ロシア=トルコとのさらなる協力関係へ、パイプライン建設で新会社 2014/12/17 07:43
 エネルギー分野で近年、中国やインドとの関係を強化してきたロシアだが、ここにきてトルコとのさらなる関係構築に踏み出した。ロシア国営天然ガス企業のガスプロムはこのほど、トルコ向け天然ガスパイプラインを建設するための新会社「ガスプロム・ルスカヤ」をサンクトペテルブルクに設立することを公表した。・・・・
(全文は↓)
https://www.rim-intelligence.co.jp/news/select/category/feature/article/580413



「大紀元」へ大規模サイバー攻撃

2015年02月08日 | 世相
webでニュースを読む人はお馴染みと思うが、大紀元が2日アクセス不能になっていた。 最初は自分のパソコンか通信回線の不調かと思ったが、大紀元サイトのみで翌日3日まで続いた。6日、同サイトのニュースで「中共本部による大規模サイバー攻撃とみられる」とのことであった。
シナでは共産党による情報統制があるのは承知しているが、ニュースを国際的に配信するサイトへのサイバー攻撃を初めて目にした。

システム関係の知人に聞いた話では、銀行のサーバーにはしょっちゅう不法アクセスがあるらしい。クレジットカードの情報を盗むためとのことだ。
我々の知らないところで、企業や官公庁国防関係など不法アクセスが多いのではと想像される。
大紀元へ大規模サイバー攻撃 サーバに通常時の数百倍の負荷
http://www.epochtimes.jp/jp/2015/02/html/d74046.html

【大紀元日本2月6日】2月2日から大紀元グループに対して大規模なサイバー攻撃があり、日本語を含む一部サイトでは閲覧に支障が生じた。関係者の話では、大紀元日本を運用するサーバには平均時の数百倍近い、一日10億回以上の問い合わせ(クエリ、データ処理要求)があったという。

 海外拠点の中国メディアが中国政府の資金を受けて宣伝機関となっている一方、大紀元は独立メディアとして一線を画してきた。中国共産党の検閲を受けない大紀元は、これまでに幾度となくサイバー攻撃を受けてきた。この度の攻撃の首謀者は明らかになっていないが、過去の事例では、中国の政治変動や事件事故により社会事情が不安定になった時、比例してサイバー攻撃は強まった。

 今回の攻撃元は中国、米国、日本など世界中で、一日10億回以上の問い合わせ(クエリ)が大紀元日本のサーバへ送られた。膨大なアクセスでサーバ管理側は運用を一時停止せざるをえなくなり、それによりサイトは閲覧できなくなった。

 大紀元日本の情報技術者はその特徴から、第三者のコンピュータを、悪意を持って操作し攻撃の「踏み台」にして、標的に対し膨大な負荷を掛ける「DDoS攻撃」とみている。現在、この種の攻撃から完全に防衛する方法はなく、インターネットの脅威とされている。

 大紀元グループへのサイバー攻撃は日本時間2日夜に確認された。「閲覧できない」との通報を受けた情報技術者がサーバ管理会社に問い合わせると、アクセス過多により運用停止措置を取られていたという。

 容赦ない攻撃は翌3日も続いた。複数の企業からサーバを次々と新規に設置するも「トラフィック量が多過ぎる」として各社は運行の継続を拒んだ。この情報技術者は「日本のインターネットサービスプロバイダで耐えられる量ではない」と攻撃規模を表現する。

 大紀元中国語と英語、同じく独立メディアの衛星放送局・新唐人テレビも同時期、閲覧不可やサイト表示の一部に異常が出るなどの被害に遭っている。深夜や早朝には攻撃規模が収まり、閲覧できるようになるため、攻撃者は日中に作業していると見られる。

 これまで大規模なサイバー攻撃は、主に大紀元中国語と英語に対して行われていた。10年目を迎える日本語では、今回が初めての大規模攻撃だ。大紀元日本の盧勇編集長は「中国の隠された内情が、日本社会に伝わるのを中国共産党は恐れているためではないか」「中国問題を指摘してきた香港支社長の来日講演への妨害か」と、今回の攻撃が共産党主導のものとの推論を述べた。

 大紀元はこれまでも、中国の政治や社会事情に変化が起きると、集中的なサイバー攻撃を受けてきた。江沢民元国家主席の右肩・周永康氏の汚職や職権濫用に係る報道や、薄煕来元共産党幹部のクーデター計画をいち早く報じた時、大紀元本部が置かれる米国では大規模なサイバー攻撃を受けた。また多数の法輪功学習者が収監され、拷問や強制労働が行われている遼寧省馬三家労働教養所の実態について報じた時なども、同様な攻撃被害があった。

 いずれの報道も中国共産党のタブーとされる事項で、中国国内では知ることが出来ない内容だ。大紀元日本のサイトは現在、技術的な調整により閲覧が可能になったが「ここ数日は予断を許さない状況。次なる大規模な攻撃が予想される」と技術者は語る。大紀元日本は警戒を強めている。
(文・佐渡 道世)



西村真悟氏「やはり、言はずんば、収まらず」

2015年02月06日 | 政治・外交
テロ事件に便乗して安倍さんを攻撃するTVコメンテータやマスゴミ。
真悟先生はちと違う。本質をこれだと指摘しておられる。

■平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2014年2月5日 第1505号 )
http://melma.com/backnumber_133212/
■真悟の時事通信
http://www.n-shingo.com/jiji/?page=1064
やはり、言はずんば、収まらず 平成27年2月4日(水)

 安倍総理大臣は、二月一日、次の声明を発した。
1、御親族の御心痛を思えば、言葉もありません。
  政府として、全力を挙げて対応してまいりました。
  まことに無念、痛恨の極みであります。
2、非道、卑劣きわまりないテロ行為に、強い怒りを覚えます。
  許し難い暴挙を、断固、非難します。
  テロリストたちを絶対に許さない。
  その罪を償わせるために、国際社会と連携してまいります。
3、日本が、テロに屈することは、決してありません。・・・。
  テロと闘う国際社会において、日本としての責任を、毅然として、果たしてまいります。
4、協力してくれた、世界の指導者、日本の友人たちに、心から感謝。
5、今後とも、国内外における国民の安全に万全を期してまいります。

 これは、「イスラム国」による湯川遥菜さん殺害に続く後藤健二さん殺害に対して為された声明である。
 政府として、全力を挙げて対応してまいったのは、  一月二十日の「イスラム国」による二人殺害脅迫から殺害映像を確認した二月一日までのことだ。

 そこで問う。
 安倍内閣が、北朝鮮に対して昨年十月末に、「拉致問題は我が国の最重要の国家的課題である」と伝達してから解散総選挙を経て現在まで、何をしてきたのか。
 「全力を挙げて、対応して参った」のか。

 さらに問う。
 安倍総理は、北朝鮮の日本人拉致が、「非道、卑劣極まりないテロ行為である」と思うのか、  「強い怒りを覚える」のか、「許し難い暴挙、断固、非難する」のか、「テロリストたちを絶対に許さない」のか、そして、「その罪を償わせる」のか。

 この度、「イスラム国」に殺された二人は、アメリカ人やフランス人が首を切られて殺されている極めて危険な「イスラム国」支配地域に、厳しい雪山に危険を承知で入山した登山者のように危険を覚悟して入った者である。
 しかし、拉致された同胞は、日本国内で行楽の際や学校からの帰宅中に、突然後ろから襲われて猿ぐつわをされ手錠をかけられ袋に入れられ暗い船倉に押し込まれて北朝鮮に連れて行かれ長年抑留されている者である。
 これ、「非道、卑劣窮まりないテロ行為」ではないか。そして、「被害者本人の驚愕と苦痛と無念」そして「御親族の御心痛」、共に計り知れない。

 安倍総理と内閣は、昨年に、この拉致問題を「我が国の最重要の国家的課題だ」と北朝鮮に伝達してから、その口先で用は済んだとでも言わんばかりに、すぐに解散総選挙に取りかかり、以後現在に至るも、拉致問題への関心を示したことはなく、対北朝鮮圧力を高めて交渉を迫った形跡もない。
 即ち、安倍総理と内閣は、一貫して拉致被害者に無関心、冷淡である。
 この無関心と冷淡さが、極寒の地にいる拉致被害者と「御親族の御心痛」を如何に耐え難いほどにしたか察してはいまい。

 しかし、総選挙の結果に浮かれて、北朝鮮による日本人拉致(テロ)の被害者に無関心・冷淡であったまさにこの時に、突如「イスラム国」から邦人殺害を突き付けられた安倍総理と内閣は、十日間、テロリストに振り回されたあげくに、沈痛な表情で冒頭の声明を発して、 自ら、テロに対して「為さねばならないこと」を表明することによって、 却って拉致というテロに関しては、その「為さねばならないこと」の正反対を為している内閣であることを、世間にさらけ出したといえよう。
 その結果、本日報道されているように、日本人拉致に関わっている北朝鮮テロリストの我が国内の総本部(GHQ)である朝鮮総連本部建物が、朝鮮総連によって、「実質買い戻し」(産経新聞朝刊一面)という事態になっている。

 これが、「テロリストたちを絶対に許さない。その罪を償わせるために、国際社会と連携してまいります」という安倍総理と内閣の容認できることか。
 また、「テロと闘う国際社会において、日本としての責任を、毅然として、果たしてまいります」という安倍総理と内閣の容認することなのか。

 そう考えれば、この声明、口先だけの「あほらしい」声明である。
 何故、口先だけか。
 少し考えていただきたい。
 私達(田母神俊雄と西村眞悟と次世代の党)が闘った総選挙の大義を。
 自民党と公明党を引き剥がさなければ、日本の将来は危うい、と私達は訴えた。これが戦いの大義だ。
 しかし、この大義。あまりにも短期間の総選挙であったが故に、国民に浸透する前に選挙が終わった。
 その結果、自公連立は温存され、次の通りになる。

   この自民党と公明党の連立政権に乗る安倍総理は、いざとなれば声明を裏切って逃げる。
   安倍声明に曰く、  「その罪を償わせるために、国際社会と連携する」さらに曰く、「日本としての責務を、毅然として果たしてまいります」

   そこで、「国際社会」が東京で一同に会して、「イスラム国支配地域への合同武力進撃とテロ首謀者の掃蕩」を決議した。
 安倍総理は、声明通り、「国際社会と連携」し「日本の責務を毅然と果たす」か!

 保証する、安倍総理と自民と公明の党幹部は、一致して以下のごとく言って「国際社会」から、さらに「日本の責務」から逃げる。
「えー、我が国は憲法で、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して物事を解決することを基本方針としております。
 えー、さらに我が国には憲法九条がありますので武力行使はできません。」

朝鮮総連627億円の借金踏み倒し→競売→マルナカ入札22億円で購入→グリーン社へ44億円で売却→総連へ賃貸の可能性?
スゴイからくり
総連本部、「退去逃れ」…転売先から賃借か 2015年02月05日 09時37分
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150205-OYT1T50015.html

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部(東京都千代田区)の競売問題は、落札した不動産関連会社「マルナカホールディングス」(高松市)が不動産会社「グリーンフォーリスト」(山形県酒田市)に転売したことで、朝鮮総連が中央本部を継続使用する可能性が高まった。

 朝鮮総連の関連会社がグリーン社に購入資金を融資し、朝鮮総連が同社から中央本部を賃借する構図とみられている。専門家らは、朝鮮総連側が「退去逃れ」に成功したことになるとして、一連の経緯を問題視している。

 問題の発端は、バブル崩壊の余波で1990年代、朝鮮総連と関係の深い信用組合の破綻が相次いだことだった。不良債権を引き継いだ整理回収機構は、焦げ付いた融資のうち約627億円分が実質的な朝鮮総連への融資と判断。朝鮮総連は返済に応じず、同機構は2012年、強制競売を申し立てて中央本部を差し押さえた。

 入札の結果、東京地裁が昨年3月、マルナカ社への売却を決めると、朝鮮総連は東京高裁に不服を申し立てた。都心にある中央本部は、国交のない北朝鮮の「大使館」となる重要施設。危機感を募らせた北朝鮮が、昨年5月の日本との政府間協議で、競売への「強い懸念」を表明したほどだった。

 不服申し立ては最終的に最高裁で退けられ、マルナカ社は昨年11月、22億1000万円で所有権を取得した。マルナカ社は「朝鮮総連に直接売却したり、賃貸したりすることはない」と明言。一方、朝鮮総連は沈黙を貫いた。

 水面下で仲介に動いたのが、マルナカ社の地元選出の元参院議員・山内俊夫氏(68)だ。「朝鮮総連への賃貸も視野に入れてほしい」。山内氏は昨年12月、付き合いのあったグリーン社幹部にこう伝えたという。

 グリーン社がマルナカ社から中央本部を購入したのは1月28日。売買価格は約44億円とされる。山内氏は取材に対し、「朝鮮総連が継続使用できれば、日朝関係が進展して国益にもかなうとの思いからだ。朝鮮総連の意向を直接受けたわけではない」と説明する。
2015年02月05日 09時37分 Copyright © The Yomiuri Shimbun