落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

朝来市和田山町 朝来山(756m)、竹田城趾

2011年11月29日 | 散歩・山歩き
11月27日(日) 晴。
日曜日は出かけないことにしているのだが、26.27日と県南部、北部とも晴れマークが付いていた。
朝来山と対峙する竹田城趾が川霧に浮かぶ景観が撮影できるのではないかと、早朝に出発した。
竹田城趾は、別名「天空の城」として、素晴らしい写真がネット上でも検索すると目にすることが出来るのだが、是非自分のカメラに納めたいと思った。
夜の明けやらぬ5:10出発し、撮影ポイントでもあり朝来山登山口の立雲峡に7:15に到着。
来てみると、だれの思いも同じ、日曜カメラマンが多数押しかけていてさほど広くない駐車場は他府県ナンバーの車をまじえ満杯であった。
肝心のお天気は快晴ではなく薄曇り、これでは放射冷却は望めず、円山川の川霧はなかった。
早々に引き上げる車もあって、幸い駐車することが出来た。

立雲峡から初めて見る竹田城趾は戦国の歴史浪漫をかき立てるにふさわしい、山上に広がる石垣の遺構だ。
さすがに全国の山城ファンが押し寄せるだけのことはある。

早朝に来てしまったので、午前中は朝来山登山、午後竹田城趾見学にした。

竹田城趾から見る朝来山


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維新旋風

2011年11月28日 | 政治・外交
大阪市長選、知事選は大阪維新の会が制覇した。
民主、自民両党府連と共産党の支援を受けていた平松氏(現職)が退治された。
自民谷垣氏は自主投票にでもすればよかったのに、新しい波に鈍感なようだ。
大阪市長選で橋下氏、府知事選で松井氏が当選 2011年11月28日(月)03:01 (読売新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20111127-567-OYT1T00554.html

 大阪府知事選と大阪市長選が27日、投開票された。

 市長選は前府知事で地域政党・大阪維新の会代表の橋下徹氏(42)(諸派)、知事選では同会幹事長で前府議の松井一郎氏(47)(諸派)が、それぞれ初当選した。大阪府と大阪・堺両市を再編する「大阪都構想」を共通の公約に掲げた両氏は、実現に必要な住民投票や法整備に向けた国への働きかけに着手する。野田政権で初の大型選挙となった民主党と、自民党は地元レベルで支援した候補が敗れ、痛手となった。

 橋下氏は27日夜、大阪市内のホテルで記者会見し、「都構想を4年で実現できるよう、国に法改正を求める」と述べた。国が法整備に動かない場合の対応については「年内にも国会議員の候補者擁立の準備を始める。近畿一円で擁立したい」と明言した。自らの国政転身は「やりすぎだ」と否定したが、維新の動向が次期衆院選の構図に影響を与える可能性がある。


亀が石を担ぐ

2011年11月26日 | 政治・外交
どうしようもない民主党政権と自民。
「たち日」も「みんな」も期待はずれ。
業を煮やした亀井氏が動き出した・・・そんな感じだろうか。
一家言お持ちの石原さんはカリスマ性もある。
なんの縛りか、あてがいぶちの憲法を今以て改正できない日本。
それをいいことに周辺国により内から外から侵蝕され誰もNO!といえない。
亀と石が、最後の一肌脱いだら日本は変わるかも。
亀井代表が新党構想 石原知事を党首 「維新」「愛知」と連携模索 2011年11月25日(金)08:00
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20111125081.html

 ■年内結党へ大阪ダブル選後始動

 国民新党の亀井静香代表が、石原慎太郎東京都知事を党首にした新党構想を主導していることが24日、わかった。すでに民主、自民、たちあがれ日本に所属する国会議員にも参加を呼びかけ、大阪市長選に出馬している橋下徹前大阪府知事が率いる「大阪維新の会」や、大村秀章愛知県知事が率いる「日本一愛知の会」との連携も模索する。27日の大阪府知事・大阪市長のダブル選の投開票を待ち、年内結党に向け活動を本格化させる。

 複数の政界関係者が明らかにした。新党は「保守」と「増税反対」を旗印に掲げ、亀井氏は結党の見通しが立てば国民新党を解党し、新党に合流する構え。民主党との連立政権からの離脱も辞さないという。

 亀井氏は、石原、大村の両氏と、たちあがれ日本の平沼赳夫代表には新党構想を伝えており、橋下氏にも市長選で支援表明して秋波を送る。

 10月24日には都内の日本料理店で、民主党の小沢一郎元代表、山崎拓元自民党副総裁と3者会談を行い、新党構想を明かし、小沢グループ若手らを新党に迎えたいとの意向を伝えたという。

 ◆都市部保守層狙い

 亀井氏は民主党若手とも会合を重ね、新党入りを打診。自民党の一部にも参加を呼びかけている。11月24日昼には都内で石原氏、平沼氏、たちあがれ日本の園田博之幹事長と会談し、新党構想で意見交換した。

 新党結成に際し、亀井氏は、橋下、大村両氏や平沼氏には党幹部就任を要請する考え。三大都市圏の知名度の高い首長を党の看板に据えることにより「民主もノー、自民もノー」と既存政党への不信感を強める都市部の保守層への浸透を狙う。

 次期衆院選では、東京、大阪、愛知の3都府県を中心に公認候補を擁立し、政界再編の軸となるよう勢力伸長を目指す。

 亀井氏は今年初め、石原氏や与野党の有力国会議員で構成する「救国内閣」構想を打ち出したが、石原氏の都知事続投が決まり、東日本大震災が発生したため立ち消えとなった。

 大震災後は菅直人前首相に救国内閣を持ちかけたが、菅氏が決断を渋ったためまたも構想は頓挫。9月に就任した野田佳彦首相は、消費税増税や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加に強い意欲を示し、亀井氏との溝は深まった。現政権が郵政改革法案に非協力的なことにも不信感を深めていた。

 亀井氏の新党構想が動き出せば、年末に消費税増税をめぐる議論を控える民主党に動揺が広がる可能性がある。

 ◆小沢氏も接触図る

 小沢氏も22日の会合で「消費税増税を強行するなら党運営は厳しくなる」と批判を強めており、同調の動きが広がれば野田政権のダメージは大きい。

 一方、小沢氏も独自の新党構想を描き、大村、橋下両氏らとの接触を図っている。みんなの党の渡辺喜美代表も「大阪維新の会」との連携を視野に入れる。


宍粟市 一山(1064m)、阿舎利山(1087m)

2011年11月24日 | 散歩・山歩き
11月22日(火) 晴れ
阿舎利山~一山(ひとつやま)の周回コースを歩きました。
阿舎利山に上がってみると、北側斜面には前日の雪が残っていました。
山は暦通りの「小雪」冬を迎えています。

阿舎利山(一山から)

一山の頂上の展望はほぼ360度、天気も良く絶好の見晴らしを楽しみました。

一山(林道登山口から)

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アジアの軍事情勢

2011年11月22日 | 政治・外交
米の中国囲い込み戦略がどうなるか。
2012年は米露仏中、朝鮮半島で指導者交代を迎えている。
中共は、東シナ海、台湾、南シナ海に触手を伸ばし、国内不穏となると外部に敵を作って人民の目をそらす傾向があり、油断ならない。
シナは経済バブル、人民暴動の頻発でとても戦争が出来る状態ではないと思われるが、最悪核爆弾のボタンを押す可能性はなきしにもあらず、用心に越したことはない。
■「加瀬英明のコラム」メールマガジン。
http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi

2011/11/21 (Mon) 題 名 : キナ臭さが増してきたアジアの軍事情勢

 ランド研究所といえば、アメリカの著名なシンクタンクである。
 今月、ランド研究所がアメリカ陸軍の委託を受けて、来たるべき中国の脅威について取り組んできた研究報告書をまとめて、発表した。

   この報告書は冒頭で、もし中国のGDPと軍事支出が今後20年以内に、アメリカを上回ることがあれば、中国がかつてのソ連、あるいはナチス・ドイツよりも深刻な脅威となりうると述べている。そのうえで、「しかし、中国はその周辺地域を覇権のもとに置こうとする他に、世界を制覇しようと望んでいない」と、指摘している。

 中国の軍事能力はいまのところアメリカに対して大きく遅れているが、今後、強化され続け、短期的には台湾に対して局地的な軍事優勢を達成するかたわら、広域にわたって行使できる能力を獲得しようとしている。そうなれば、アメリカにとって中国が支配圏に取り込もうとしている地域を防衛することが、時間とともに困難になってゆくという。

 しかし、中国はアメリカと軍事衝突することがあれば、経済が大混乱に陥ることを知っている。アメリカ経済も打撃を受けるから、冷戦時代に米ソが核戦争を戦った場合に、双方が耐えられない損害を蒙ることになるために、「相互確実破壊理論」が働いて、抑止力となったのと同じ関係にあると、説いている。

 中国が台湾を回収しようとして、台湾に対して海上封鎖、ミサイル攻撃、あるいは上陸作戦を試みた場合に、アメリカが中国を思い止まらせるために、限定された大陸の目標を攻撃することになって、衝突がエスカレートすることがありうる。

 朝鮮半島でも、米中が軍事衝突するかもしれない。金正日総書記の死によって正恩青年が政権を継承する時に、北朝鮮が混乱して崩壊する可能性がある。その場合に、中国の人民解放軍が北朝鮮を制圧しようと試みよう。韓国が半島の統一をはかって、国軍が軍事境界線を越えれば、偶発的な軍事衝突がエスカレートする危険がある。アメリカは朝鮮半島の統一か、現状の分裂状態を維持し続けるか、どちらかを選ばねばならない。

 中国は東南アジア諸国が囲む南シナ海を、内海としようとしており、発火点の1つである。南シナ海を重要なシーレインが通っており、タイ、フィリピンがアメリカの同盟国であって、アメリカは共同防衛条約によって両国を防衛する義務を負っている。

 日本については、アメリカは中国が日本に攻撃を加える、どのような場合においても、日本を守ると述べている。そうしなければ、アメリカのアジアにおける信頼性が失われると警告している。

 しかし、今後、アメリカの軍事優位が時間とともに弱まってゆくことから、日本がアメリカの軍事能力を補完するために、抑止力として中国大陸の目標を攻撃できる能力を持つことが望まれると、提唱している。

 米中間では偶発か、限定的な戦闘が双方にとって望ましくないのにもかかわらず、拡大する可能性があると、懸念している。
 中印戦争が再発する場合には、アメリカはインド側に立って軍事介入しないが、インドに先端兵器を含む武器を供給するのに、とどめる。
 日本周辺のアジアがヨーロッパと違って、いっそう、きな臭くなっている。

米ソ冷戦たけなわの頃の1959年SF映画「渚にて」より
偶発的に核戦争が勃発し、人類は自滅の道を辿る。

放射能汚染で人っ子一人いなくなったサンフランシスコ



大阪都構想

2011年11月21日 | 政治・外交
27日大阪府知事選、大阪市長選がある。
争点の一つ、「大阪都構想」で印象の違う記事。同じテーマの「世論調査」でもエライ違い。
維新の会、支持広がる…大阪都構想に賛成55% 読売新聞 11月21日(月)7時14分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111121-00000171-yom-pol

 今月27日に投開票される大阪府知事選と大阪市長選のダブル選について読売新聞社が今回行った世論調査では、告示前の10月末に実施した調査の結果より、無党派層を中心に地域政党・大阪維新の会代表で前知事の橋下徹氏、同会幹事長で前府議の松井一郎氏への支持が広がった。

 「支持政党なし」と答えた無党派層では、市長選で5割近くが橋下氏、3割近くが現職の平松邦夫氏を支持。知事選では3割以上が松井氏、3割近くが前同府池田市長の倉田薫氏を支持した。

 橋下、松井両氏が掲げる「大阪都構想」については、「賛成」24%、「どちらかといえば賛成」31%の計55%で、「反対」20%、「どちらかといえば反対」15%の計35%を上回った。

 ただ、橋下氏が知事を辞職し、ダブル選を仕掛けた政治手法に関しては、「評価する」が52%だったのに対し、「評価しない」も44%に上った。
最終更新:11月21日(月)7時14分

大阪都構想賛成 府民も大阪市民も3割どまり 世論調査
http://www.asahi.com/politics/update/1121/OSK201111200248.html?ref=goo

 27日投開票の大阪ダブル選を前に、朝日新聞社は19、20の両日、有権者へ電話調査で選挙情勢を探るとともに、争点の大阪都構想への賛否や投票先を選ぶ際に重視する点を聞く世論調査を実施した。都構想については、大阪府民、大阪市民とも賛成が上回ったが、いずれも3割台にとどまり、なお異論も少なくないことをうかがわせた。

 大阪維新の会候補の橋下徹、松井一郎両氏がダブル選の争点に掲げる大阪都構想の賛否は、大阪府知事選の調査では、賛成37%、反対27%、「その他・答えない」が36%で、賛成が上回った。都構想で特別自治区に分割される大阪市長選の調査でも賛成35%、反対23%と賛成が多かったが、「その他・答えない」も42%に上った。

 「何を重視して投票する人を選ぶか」という質問では、「政策や公約」を選んだ人が知事選調査で61%、市長選調査で63%に達した。続いて多いのは「人柄」で、市長選調査は22%。知事選調査の16%より高かった。

 投票態度を明らかにした人をみると、「政策や公約」と答えた層では、知事選では松井氏が倉田薫氏らを上回り、市長選では橋下氏が平松邦夫氏を引き離していた。一方、「人柄」と答えた層では、倉田氏が松井氏を上回り、平松氏も橋下氏に差をつけていた。

 知事選調査では、前知事の橋下氏の政治手法についても質問した。「評価する」と回答した人は54%、「評価しない」は24%。橋下氏の政治手法をめぐっては「独裁的だ」といった批判が上がっているが、「評価する」が半数を超えた。

 また、知事選の情勢調査を地域別に見ると、維新の会の府議が多く、松井氏の地盤の八尾市を含む府南部では、松井氏がリード。府北部と大阪市で北部と大阪市では、北部の池田市長を務めていた倉田氏と、松井氏との接戦となっている

大阪都構想(おおさかとこうそう):Wikipedia より
大阪都構想(おおさかとこうそう)とは、かつての東京府、東京市を東京都としたように大阪府、大阪市を廃止し、新たに大阪都を設置する構想である。近年は橋下徹前大阪府知事(2011年10月31日付で辞任)と大阪維新の会が実現を目指している構想が知られている。
この構想では、政令指定都市である大阪市・堺市と大阪市周辺の市を廃止して特別区とし、特別区となった旧市の行政機能や財源を「大阪都」に移譲・統合することを目的とするという。
従来から議論となっていた「大阪府と大阪市の二重行政の解消[1]」という点から、「(大阪)府市合併」または「府市統合」ということもある。
大阪市と堺市の大阪府議会の定数削減後の議員定数は88議席中34議席が配分され府議会全体の38%である。 東京都の東京都区部は東京都議会で127議席中89議席が配分され都議会全体の70%である・・・


ブータン国王陛下・国会演説

2011年11月20日 | 政治・外交
平成23年 2011.11.17 ブ-タン国王陛下の演説 The speech of His Majesty king of Bhutan

http://www.youtube.com/watch?v=FtxuPyRNszY&feature=player_embedded


スピーチ全文(以下のURLより)
http://datefile.iza.ne.jp/blog/entry/2514653/
http://news.nicovideo.jp/watch/nw147415
天皇皇后両陛下、日本国民と皆さまに深い敬意を表しますとともにこのたび日本国国会で演説する機会を賜りましたことを謹んでお受けします。衆議院議長閣下、参議院議長閣下、内閣総理大臣閣下、国会議員の皆様、ご列席の皆様。世界史においてかくも傑出し、重要性を持つ機関である日本国国会のなかで、私は偉大なる叡智、経験および功績を持つ皆様の前に、ひとりの若者として立っております。皆様のお役に立てるようなことを私の口から多くを申しあげられるとは思いません。それどころか、この歴史的瞬間から多くを得ようとしているのは私のほうです。このことに対し、感謝いたします。

 妻ヅェチェンと私は、結婚のわずか1ヶ月後に日本にお招きいただき、ご厚情を賜りましたことに心から感謝申しあげます。ありがとうございます。これは両国間の長年の友情を支える皆さまの、寛大な精神の表れであり、特別のおもてなしであると認識しております。

 ご列席の皆様、演説を進める前に先代の国王ジグミ・シンゲ・ワンチュク陛下およびブータン政府およびブータン国民からの皆様への祈りと祝福の言葉をお伝えしなければなりません。ブータン国民は常に日本に強い愛着の心を持ち、何十年ものあいだ偉大な日本の成功を心情的に分かちあってまいりました。3月の壊滅的な地震と津波のあと、ブータンの至るところで大勢のブータン人が寺院や僧院を訪れ、日本国民になぐさめと支えを与えようと、供養のための灯明を捧げつつ、ささやかながらも心のこもった勤めを行うのを目にし、私は深く心を動かされました。

 私自身は押し寄せる津波のニュースをなすすべもなく見つめていたことをおぼえております。その時からずっと、私は愛する人々を失くした家族の痛みと苦しみ、生活基盤を失った人々、人生が完全に変わってしまった若者たち、そして大災害から復興しなければならない日本国民に対する私の深い同情を、直接お伝えできる日を待ち望んでまいりました。いかなる国の国民も決してこのような苦難を経験すべきではありません。しかし仮にこのような不幸からより強く、より大きく立ち上がれる国があるとすれば、それは日本と日本国民であります。私はそう確信しています。

 皆様が生活を再建し復興に向け歩まれるなかで、我々ブータン人は皆様とともにあります。我々の物質的支援はつましいものですが、我々の友情、連帯、思いやりは心からの真実味のあるものです。ご列席の皆様、我々ブータンに暮らす者は常に日本国民を親愛なる兄弟・姉妹であると考えてまいりました。両国民を結びつけるものは家族、誠実さ。そして名誉を守り個人の欲望よりも地域社会や国家の望みを優先し、また自己よりも公益を高く位置づける強い気持ちなどであります。2011年は両国の国交樹立25周年にあたる特別な年であります。しかしブータン国民は常に、公式な関係を超えた特別な愛着を日本に対し抱いてまいりました。私は若き父とその世代の者が何十年も前から、日本がアジアを近代化に導くのを誇らしく見ていたのを知っています。すなわち日本は当時開発途上地域であったアジアに自信とその進むべき道への自覚をもたらし、以降日本のあとについて世界経済の最先端に躍り出た数多くの国々に希望を与えてきました。日本は過去にも、そして現代もリーダーであり続けます。

 このグローバル化した世界において、日本は技術と確信の力、勤勉さと責任、強固な伝統的価値における模範であり、これまで以上にリーダーにふさわしいのです。世界は常に日本のことを大変な名誉と誇り、そして規律を重んじる国民、歴史に裏打ちされた誇り高き伝統を持つ国民、不屈の精神、断固たる決意、そして秀でることへ願望を持って何事にも取り組む国民。知行合一、兄弟愛や友人との揺るぎない強さと気丈さを併せ持つ国民であると認識してまいりました。これは神話ではなく現実であると謹んで申しあげたいと思います。それは近年の不幸な経済不況や、3月の自然災害への皆様の対応にも示されています。

 皆様、日本および日本国民は素晴らしい資質を示されました。他の国であれば国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆様は最悪の状況下でさえ静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持って対処されました。文化、伝統および価値にしっかりと根付いたこのような卓越した資質の組み合わせは、我々の現代の世界で他に見出すことはほぼ不可能です。すべての国がそうありたいと切望しますが、これは日本人特有の特性であり、不可分の要素です。このような価値観や資質は、昨日生まれたものではなく、何世紀もの歴史から生まれてきたものなのです。それは数年数十年で失われることはありません。そうした力を備えた日本には、非常に素晴らしい未来が待っていることでしょう。この力により日本は歴史を通じてあらゆる逆境から繰り返し立ち直り、世界で最も成功した国のひとつとして地位を築いてきました。さらに注目に値すべきは、日本がためらうことなく世界中の人々と自国の成功を常に分かち合ってきたということです。

 ご列席の皆様。私はすべてのブータン人に代わり、心からいまお話をしています。私は専門家でも学者でもなく日本に深い親愛の情を抱くごく普通の人間に過ぎません。その私が申しあげたいのは、世界は日本から大きな恩恵を受けるであろうということです。卓越性や技術革新がなんたるかを体現する日本。偉大な決断と業績を成し遂げつつも、静かな尊厳と謙虚さとを兼ね備えた日本国民。そして、他の国々の模範となるこの国から、世界は大きな恩恵を受けるであろうと。日本がアジアと世界を導き、また世界情勢における日本の存在が、日本国民の偉大な業績と歴史を反映するにつけ、ブータンは皆様を応援し支持してまいります。ブータンは国連安全保障理事会の議席拡大の必要性だけでなく、日本がそのなかで主導的な役割を果たさなければならないと確認しております。日本はブータンの全面的な約束と支持を得ております。

 ご列席の皆様、ブータンは人口約70万人の小さなヒマラヤの国です。国の魅力的な外形的特徴と、豊かで人の心をとらえて離さない歴史が、ブータン人の人格や性質を形作っています。ブータンは美しい国であり、面積が小さいながらも国土全体に拡がるさまざまな異なる地形に数々の寺院、僧院、城砦が点在し、何世代ものブータン人の精神性を反映しています。手付かずの自然が残されており、我々の文化と伝統は今も強靭に活気を保っています。ブータン人は何世紀も続けてきたように人々のあいだに深い調和の精神を生む質素で謙虚な生活を続けています。

 今日のめまぐるしく変化する世界において、国民が何よりも調和を重んじる社会、若者が優れた才能、勇気や品位を持ち先祖の価値観によって導かれる社会。そうした思いやりのある社会で生きている我々のあり方を、私は最も誇りに思います。我が国は有能な若きブータン人の手のなかに委ねられています。我々は歴史ある価値観を持つ若いそして、若々しい現代的な国民です。小さな美しい国ではありますが、強い国でもあります。それゆえブータンの成長と開発における日本の役割は大変特別なものです。我々が独自の願望を満たすべく努力するなかで、日本からは貴重な援助や支援だけでなく、力強い励ましもいただいてきました。日本国民の寛大さ、両国民のあいだを結ぶより次元の高い大きな自然の絆。言葉には言い表せない非常に深い精神的な絆によってブータンは常に日本の友人であり続けます。日本はかねてよりブータンの最も重大な開発パートナーのひとつです。それゆえ、日本政府、およびブータンで暮らし、我々とともに働いてきてくれた日本人の方々の、ブータン国民へのゆるぎない支援と善意に対し、感謝の意を伝えることができて大変嬉しく思います。私はここに、両国民のあいだの絆をより強め深めるために不断の努力を行うことを誓います。

 改めてここで、ブータン国民から日本国民の皆様への祈りと祝福を改めてお伝え致します。ご列席の皆様、私簡単ではありますが、ゾンカ語、私どもの国の言葉でお話したいと思います。

ゾンカ語の祈り-17秒間-

 ご列席の皆様。いま私は祈りを捧げました。小さな祈りですけれど、日本そして日本国民が常に平和と安定、ハーモニー調和を経験し、そしてこれからも繁栄を享受されますようにという祈りです。ありがとうございました。

「ブータンでの国王夫妻の結婚式には、外国の代表を一切呼ばなかった。・・・」
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル 第38号(11月19日)
http://www.melma.com/backnumber_190875/

*革命は宮中から。

 ブータン国王夫妻が日本を訪問し、その若々しいお姿も相まって人気を博している。もともとブータン王家は親日的で、昭和天皇崩御の折は先代の国王が自ら訪日し葬儀に参列した。ブータン王国は長らく絶対王政であったが、2000年代に入って立憲君主制に移行している。
 従って今回の訪問の第1の目的は、アジアの立憲君主国としていち早く近代化を成し遂げ、経済的繁栄を獲得した日本を新王妃とともに見学することであろう。その意味では、天皇陛下、皇太子妃殿下がいずれも体調不良で会えなかったのは残念なことではあったが、代わって皇后陛下、皇太子殿下を始めとする皇族の方々の歓待を受けられて満足されたことであろう。
 というのも結婚したばかりの国王は民間から嫁いできた新王妃に、立憲君主国におけるロイヤル・ファミリーのあり方を見せたかったに違いなく、家族で助け合って公務を果たされる皇室のお姿を垣間見ることが出来たのはむしろ収穫であったろう。しかしその国王も宮中晩餐会に防衛相ら大臣が欠席したのを見て顔を曇らせたのではないか。
 ブータンはインドと中国に挟まれた山国であり、チベット系が8割、ネパール系が2割を占める。チベットは中国に軍事占領され、隣国ネパールは毛沢東主義者の反乱で王政が崩壊した。ブータンも中国の脅威が眼前に迫っているのだが、チベットもネパールも大臣・閣僚が中国の情報工作の対象となって政府が崩壊したのである。

 ブータンでの国王夫妻の結婚式には、外国の代表を一切呼ばなかった。呼べば中国の代表も呼ばない訳にはいかなくなる。中国の代表が来れば大臣・閣僚はもとより新王妃まで中国の情報工作の対象になりかねないのである。
 そこで外国政府の要人は一切呼ばず、中国の影響を排除した上で結婚後、第1の訪問先を日本にした訳だ。日本の支援を受けて近代化を成し遂げたいと言う意思は明白であろう。当然中国は面白かろう筈もなく、何らかの妨害工作に出るだろうと思っていたら、案の定防衛相らの晩餐会欠席ときた。

 今回、宮中晩餐会を欠席した閣僚は一川保夫防衛相、山岡賢次国家公安委員長、川端達夫総務相、細野豪志環境相だ。防衛相と国家公安委員長と総務相がブータン国王と疎遠になれば、ブータンは日本から軍事に関連した情報技術の支援を受けづらくなろう。
 一川、山岡、細野は小沢一郎に極めて近い存在である。小沢は人も知る親中派であり、140人もの国会議員を胡錦涛中国主席に握手させ、習近平副主席を天皇陛下に強引に面会させた人物だ。

 ブータン国王の胸中を察するまでもない。歴史を紐解けば分かる、革命は必ず宮中から起こるのだ。


ヒラリー・ミャンマー訪問

2011年11月20日 | 政治・外交
シナの南シナ海狼藉についに米が牽制を開始した。対中囲い込み戦略か。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
     平成23(2011)年11月20日(日曜日)
     通巻第3489号 <11月19日発行>
http://www.melma.com/backnumber_45206/
http://miyazaki.xii.jp/column/index.html
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ヒラリー国務長官、半世紀ぶりにミャンマー訪問へ。この異変をどう読むか?
米国は対中囲い込み戦略の一環として地政学的アプローチにすぎないが。。。。

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 ヒラリー・クリントン国務長官は12月1日にミャンマーへ向かう。
米国の態度変更によってアジアの地政学が画期され、新しい歴史のページが開かれることになるだろう。
オバマは豪州からバリ島へ向かうエアフォースワンの機上から、スーチー女史に電話をかけ、ヒラリーの訪問を伝えた。

直後、アウンサン・スーチーは現政権の政治体制に参加する(つまり次の選挙を野党はボイコットをしないし、候補者を立てる)ことを表明した。
これは欧米のかなり新聞のトップニュースを飾っている。
が、米国の認識ではまだ「ミャンマーは暗黒に光が差し込んだ」程度の浅くて愚かな考え方に支配されている。

 そうはいうものの米国は対中囲い込み戦略に方向をおおきく転換させており、軍事方面でも「エア・シーバトル」特別部隊を創設する構えである。

 先にオバマ大統領は豪州を訪問し、北部ダーウィンの豪軍基地に海兵隊駐留を決めた。東南アジア各国は、ようやくにして米軍が南シナ海の安全にコミットする本気を悟った。中国海軍が思うさま南シナ海に君臨し、他国の領土を踏みにじってきたことに、不満が募っていた。
 慌てた中国はバリ島サミットで予定になかった会談を申し込み、オバマ・温家宝会談が緊急に行われた。会談内容は不明。

 ミャンマーは先にも、中国が建設中だった巨大ダムの工事中止を決めた。
これもまた画期的な出来事であり、国際政治に特筆すべき“大事件”だったが、日本のマスコミも外務省も高い関心を払わなかった。

中国の資本による中国のための開発である。ミャンマーの領土内に中国が資本を投下し工事主体も中国企業、ダムの発電による電気はほとんどが中国へ送られるという不平等プロジェクトの典型で、すでにミャンマーに蔓延する反中国感情がヤンゴン政府の決定を支持した。

 ▲ミャンマーは民主化に向けて大きく変貌していた
ミャンマーはすでに民政移管を果たしており、テイン・セイン大統領は民主主義を高らかに宣言している。
もとよりミャンマーは、自由で平等な国柄を誇ってきた。欧米のミャンマー制裁は過去の自らの植民地経営の残酷さを隠蔽するための不必要な批判と攻撃でしかなく、外交的にいっても大失敗だったのだ。

 欧米の経済制裁に日本も主体性なく組み込まれ、ミャンマーの経済はひどく困窮し、疲弊した。たとえば銀行は農民に貸し付けができない。流通は華僑が完全に牛耳るといった具合である。

 そして欧米日の対ミャンマー制裁の二十年間に、巧妙に軍事政権に取り入って、ミャンマー経済を圧倒したのが中国だった。
アンダマン沖合の無人島に中国軍が監査基地を置いたという話も伝わった(実際にはミャンマー政府は拒否していた)。

 状況は刻刻と変貌し、地政学の基本的用件が変化する。
南沙諸島における中国軍のプレセンスはASEAN諸国に不快感と強い警戒を呼び起こし、日本でも尖閣諸島へのあからさまな侵略意図は、親中派を含む政治家も対中不信感を抱かせた。
 南シナ海の航海の自由が中国海軍によって妨げられれば日本のシーレーンの安全も脅かされることは火を見るよりも明らかであり、日本・ASEAN首脳会議(18日バリ島)で採択された「バリ宣言」で南シナ海の領有について「海洋の平和と安定が地域の繁栄に向けに不可欠であり、航行の自由の必要性」が鮮明に謳われた。

 そのうえで2014年のASEAN首脳会議はミャンマーを議長国とすることが決められたのだ。

ここまでの進展があれば、オバマ政権は対ミャンマー外交を変革せざるを得ず、取り急ぎヒラリーをヤンゴンに急派して、近未来の協力関係を模索する。


ミャンマーにおける中国の軍事的橋頭堡を後退させるか、或いは中立化させ、同時にミャンマーの対中経済依存度を相殺するための新しい経済協力機構などが模索される。
これから日本の出番がくる。
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▲ミャンマーの未来は民衆の目の輝きを見る限り暗くない
♪ (付記)筆者は嘗てミャンマーを旅行した紀行文の結末を次のように書いた。
 「ミャンマーの人々が貧困に喘いでいても、人間性が豊かで、哲学的な人生への取り組みが比較的どっしりとして見えるのは仏教を基礎とする伝統文化を尊ぶ民族の精神である。日本のようにひきこもりが目立たないのは僧侶が求心力となった精神社会の強靱さでもある。戦後の日本がうしなったものは、こうした精神世界である。
 仏教原理を価値観の頂点におくため軍人でも有名なパゴダへの参拝と寄付を演出し、憲法を超える宗教律にその統治の権威をすがる。仏教原理がまつりごとの求心力にある。
タイが国王と仏教の権威を重ね持つ智慧に基づき、首相は国王に拝謁するかたちを踏襲して社会を安定させてきたように。  しかしミャンマー元国王はイギリスにより印度に拉致されてから半世紀以上も経った。その権威の代替を軍部が行うため、ミャンマーの統治形態もペルシアやサウジと同様に伝統的権威の確立はひどく遠のいてしまったのだ。カンボジアのシアヌークのような国王復帰劇はおそらくないのではないか。このような歴史の経緯とミャンマー的統治原理を理解しない欧米が、伝統を無視したスーチー女史を支援し、一方で人権を楯とした経済制裁を行っている。
 経済制裁は率直に言って無意味である。それに唯々諾々として従う日本は、外交力の基礎がなきに等しい。ミャンマーの未来はそれほど明るくはないが、民衆の目の輝きを見る限り、暗くもない。それにしても、台湾といい、インドと言い、ミャンマーも日本への期待は想像以上に大きい。これらの親日国家を日本はあまりに粗末に扱いすぎていないか」。
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イケメン

2011年11月19日 | 政治・外交
イケメン(wikipedia)
イケメンは、日本語で美男子を指す俗語である。広辞苑第6版では「いけ面」という表記もある。一般的に美形で、顔が格好いい男性のことである。「イケてる」+「面」(または英語「men」)の意味。定義や基準は、人それぞれである(年齢、清潔感や身長など)。

ブータン国王が国賓として来日されている。
産経新聞がやたらと「イケメン国王」と報道している。
皇室は日本国民の象徴であるのと同様、ブータン国王も国民の権威であるはず。このようなスターか芸能人に対するような表現で失礼にあたらないのかと心配する。
新聞記者も世代交代で何とも思わなくなったのだろうか。

そういえば、民主党蓮舫議員が宮中晩餐会でケータイを使用したとか、一川防衛大臣が宮中晩餐会をすっぽかしたとか、結局のところ国民がバカにされているのである。