落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

鍛冶俊樹軍事ジャーナル「気球と地震と戦争と」

2023年02月20日 | 世相

久しぶりに青空が拡がった。菊水山の向こうに雲がわいていた。
阪神地方、大阪湾が温もったのだろう。

宇宙空間には各国の人工衛星が地上を監視しており、20m前後の物体も識別出来るとか聞いたことがある。

今回中共の気球は米軍によってスパイ気球と認識され 撃墜された。
あれはどんな意味があったのだろうか。
メルマガ・鍛冶俊樹「軍事ジャーナル」より

鍛冶俊樹の軍事ジャーナル(2023年2月20日号)
気球と地震と戦争と
 4日に、米軍は中国のスパイ気球をサウスカロライナ沖で撃墜したが、この影響は驚くほど大きい。そもそも米軍は気球撃墜に乗り気でなかった。スパイが米国に入国した場合を考えれば、この理由は明らかだろう。
 スパイが入国しても、情報当局は直ちに逮捕したりはしない。
監視下に置いて泳がせて、誰と接触し、どこと連絡を取るかを探れば、敵の情報網の全貌を把握できるからである。
スパイ気球も同じこと、中国が幾度も送り込んでいるのを、米軍は気付かぬふりをして監視していたのである。

 ところが民間の研究者がこれに気が付き公表したため、米国内で大騒ぎになって、米軍は撃墜せざるを得なくなったのだ。撃墜のシーンは、気球が爆発する瞬間の映像が日本のテレビではカットされているが、海外では堂々と公開されている。

 米国の勝利、中国の敗北を印象付ける映像であり、中国共産党は屈辱のあまり、対話の扉を閉ざしたばかりか、明確にロシア側に付いてしまった。
これに呼応したのが北朝鮮である。中国は北朝鮮を抑えていたのだが、その抑制をはずして、ICBM発射となったわけだ。

 さらに間の悪いことに6日にトルコ南部で大地震が発生した。
トルコはウクライナとロシアを仲介できる唯一の国であったが、この大地震への対応でエルドアン政権はもはや仲介する余裕を失ってしまった。
 従ってウクライナでの停戦の見込みはなくなり、中国の支援でロシアは長期戦が可能になり、北朝鮮対応でバイデン政権は足を取られることになる。

 第2次世界大戦は1939年に欧州で始まったが、1941年末にアジア太平洋に拡大した。現状との酷似は明らかだろう。欧州での戦争がアジア太平洋に拡大しようとしている。一口で言うなら第3次世界大戦に近づきつつあるのである。

 軍事ジャーナリスト鍛冶俊樹(かじとしき)
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2023年02月19日 | 日常・身辺
午後になっても霧が深く立ちこめている。
冷え込みは少し和らいだが、相変わらず。
そう云えば、先月も同じような事を書いた。

建物の間に見えるはずの鈴蘭台盆地も霧の海


気象庁天気図(23/02/19 9:00) 梅雨時のような前線

偵察気球で米中関係悪化 ?

2023年02月11日 | 世相
偵察用気球騒動で、米中関係修復の気運しぼむ。
米中「気球」騒動、両国の関係修復の機運しぼむ 2023年2月6日【解説】
スティーヴン・マクドネル中国特派員
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-64533687

動画:中国の気球が撃墜される様子

中国からアメリカ上空に飛来していた気球が撃墜され、海中へと落下した。同時に、両国の関係修復の試みも墜落した。

米国防総省は、空高く飛行し、ついには撃墜された機器の軌跡を追跡していた。それと同じように、気球に関して中国が示した次のような反応の軌跡を、誰もがたどることができる。

現在調査中だ
→私たちの気象観測気球がコース外に吹き飛ばされたのは遺憾だ
→アメリカの政治家とメディアは誇張している→みんな冷静に
→アメリカがこの飛行物体を攻撃したのは国際慣例の深刻な違反だ――

。 米外交トップのアントニー・ブリンケン国務長官は今週、中国を訪問予定だった。そのため中国は当初、今回の件はすべて事故だとして、米政府を安心させようとした。
しかし、ブリンケン氏が訪中を取りやめ、気球が戻ってこないことが明らかになると、中国は対決姿勢を明確にした。
そして現状は、中国政府が望んでいたものとはだいぶ違っている。

ブリンケン氏は今ごろ、米中の友好関係を築くか、最低でもこれ以上の関係悪化を食い止めようとしているはずだったのだ。

誤解のないように。中国の習近平国家主席は、ブリンケン氏の訪中に大きな期待を寄せていた。自ら同氏に会う予定だったとも言われている。

では、このプロセスを台無しにしてもおつりがくるような、どれほど有用な情報を、気球は集めたのか。
簡単な答えは「何も」だ。だからこそ、中国が今回、気球をこのような方法でこの時期に飛ばしたのは中国側のミスだったはずだと、多くのアナリストは考えている。それがたとえ、ある程度はスパイ行為に相当したとしてもだ。
もしその考えが正しいなら、今ごろ誰かがこの件で厳しく叱責されているはずだ。今や2つの高行動気球が問題になっており、もう1つは中南米の上空に浮いているだけに。そうした状況では、非難はなおさら強くなる。2つ目の気球については、同様に「限定的な自己操縦能力」によってコースを大きく外れたのか、まだ何の説明もなされていない。

国際的には、中国共産党は全知全能の権力機関で、習主席が操作する巨大で効率的なスーパーコンピューターのようなものだと、世界の大勢が想像しているようだ。
同党が巨大な、多岐にわたる組織なのは間違いない。しかし、その一方で、党内の各部門や各勢力が影響力を競い合っている。ライバルが有利にならないよう情報を隠し、意図的に行動を予見させないこともある。

機器を積んだ気球がアメリカの核ミサイル格納庫の近くを漂っているのが明らかになった時、目的はスパイ行為だけでなく、バイデン米政権へのメッセージでもあるはずだと、一部では憶測が飛んだ。

ブリンケン米国務長官は今月5〜6日に訪中の予定だった
しかし、中国政府の最高幹部に至るまで望んでいた米閣僚の訪中を頓挫させたというダメージの大きさを考えると、その説明は納得しにくい。

ブリンケン氏の訪中は、中国にとって重要だった。そのことは、中国政府がかなり融和的な言葉遣いで、訪中の可能性を残そうとしていたことから分かる。

中国外務省の報道官は、「不可抗力により飛行物体が意図せず米領空に入ったことを、中国側は遺憾に思う」と述べたとされる。
気球がどれだけ気象調査を目的とし、どれだけスパイ活動目的だったのかは、米中の緊張緩和を探っていた両国の関係者らにとって、あまり重要ではない。今回の出来事は、壊滅的なものだったからだ。

ブリンケン氏の訪中について、大きな進展をもたらすことが期待されていたわけではない。双方が会談すること自体が、大進展となるはずだった。
両国は、武力衝突へと進んでしまうのを防ぐため、さまざまな「ガードレール」や、コミュニケーションの取り方、越えてはならない一線について、話し合うはずだった。

習主席もこの会談を望んでいた。中国のかじ取りを未来に向けて戦略的に進めていると、国内向けにアピールする機会を求めていたからだ。

気球の概要


中国が「ゼロコロナ」政策について突然、決まりの悪い方針転換をしたのは、習主席が同政策は揺るがないと党大会で宣言したわずか数カ月後のことだった。
あまりに急なことだったため、救急病棟は患者であふれ、薬が不足。新型コロナウイルスによる死者数は把握不能となった。

中国政府は現在、こうした事態を乗り越えるとともに、経済的に好転して再び国境を開く中国の姿を印象づける必要がある。
その目的には、米閣僚の訪中はかなり役立ったはずだ。
主要超大国の米中双方がここまでどんな抗議をしてきたのか、分析してみよう。
アメリカは、「米主権に対する明確な侵害」だと主張している。ただ、アメリカが中国監視のための非常に高度な手段を多数保有しているのは、周知の事実だ。

一方の中国は、アメリカによる「民間の無人飛行物体への攻撃」を非難した。しかし、もしアメリカの偵察気球が中国領空に飛来したら、人民解放軍がすぐさま撃ち落としたはずだ。それも、誰もが知っている。

つまりある意味、双方の憤慨は、かなり芝居がかっているものなのだ。
しかし幸いにして、気球がなくなったことで、両国は先へ進める。そして、人々が「あの気球の件、覚えてる?」と聞き合うようなころに、ブリンケン氏の訪中日程を再調整するのだろう。
(英語記事 Balloon saga deflates efforts to mend US-China relations)


日本にも中国の「偵察気球」か 松野官房長官「去年1月 九州西方で所属不明の気球」 TBSテレビ 2023年2月9日(木) 14:06
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/319929?display=1

波紋を広げる気球について松野官房長官は、日本でも去年1月に、九州の西の上空で同じような気球が確認されていたと明らかにしました。

松野博一 官房長官
「所属不明の類似の気球を確認した事例があり、例えば令和4年1月、九州西方の公海の上空で確認しました」

松野官房長官はきょう午前の会見で、九州の西の上空で去年1月、今回アメリカで発見され、撃墜されたものと同じような所属のわからない気球が確認されていたと明らかにしました。

この時の気球がどういうものだったのかや、どう処理したのかなど詳細の説明は避けましたが、今後もアメリカなど同盟国とも連携し、情報収集と分析に全力をあげると述べました。


中国偵察気球に信号傍受の諜報機能 40カ国超の上空飛行 米、調査結果発表 2023/2/10 08:41 渡辺 浩生
https://www.sankei.com/article/20230210-YKFS4ALZSRKVZOASJMSGBQMXDI/

画像:7日、上下両院合同会議で一般教書演説を行うバイデン米大統領 (AP)
【ワシントン=渡辺浩生】バイデン米政権は9日、先月末から今月4日に米軍機に撃墜されるまで米本土上空を飛行した中国の偵察気球について、電波信号の傍受による諜報活動を行う機能を搭載していたとする調査結果を明らかにした。気球は人民解放軍が指揮する「中国気球船団」の一部で5大陸の40カ国超の上空を飛行、中国軍と関係のある企業が製造し軍に納入したとしている。

米政府は、一連の気球飛行について中国の世界規模の偵察計画の一環で「米国の安全保障と同盟友邦諸国に脅威を突きつけた」(高官)と指摘。対象となった国々と情報共有を進める一方、米領空の偵察に関与した中国の団体に対する制裁措置を検討する方針だ。

国務省高官の説明によると、米軍偵察機U2が飛行中の気球を撮影した高解像度画像を分析した結果、気球は地表の交信を傍受するアンテナを備え、「電波信号の傍受による情報収集を行う機能」を搭載。搭載装置は「明らかに諜報活動を目的としたもの」で「気象研究用」とする中国側の主張と矛盾するとしている。

高官はまた、気球は太陽光パネルによる電力で稼働していたと指摘。人民解放軍と関係を持つ企業が気球を製造していたほか、その企業は自社サイトで気球を宣伝し、米国の領空など過去に飛行した際の映像も流していたと明らかにした。

米本土上空を約1週間飛行した中国の気球は、米軍の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射施設など複数の戦略施設の偵察を行っていたとみられている。

高官は「大規模な偵察活動を暴露し対処する取り組みを検討する」と強調。米政府は残骸の回収や分析などを続行し、中国政府に説明責任を求める方針だ。

一方、国務省は9日、議会上下両院に調査結果を説明。シャーマン国務副長官は同日、上院外交委員会で「この無責任な行動は、中国が海外で一段と攻撃的になっていることを存分に明示している」と非難した。

軍と関係のある企業が気球を製造していたことで、米政府は、中国軍が企業の先端技術を取り込み軍事力を増強する「軍民融合」の最新例として警戒を強めており、中国への技術移転の規制や監視の強化を求める声が議会で一段と高まるとみられる。



中国の偵察気球?

2023年02月05日 | 世相

中国の偵察用と見られる気球が2つ観測されたという。
1つは米大陸、2つ目はラテンアメリカ。
中国の偵察衛星は100基以上浮かんでいるらしいが、もっと詳細な情報が必要なのか、18000mの上空を飛行した。
中国側は「民間の無人飛行物体」と発表した。
5日、米軍によって落下物の心配の無い大西洋上で撃墜された。

米軍、中国の気球を撃墜 大西洋上で BBC 230205
https://www.bbc.com/japanese/64521367

米国防総省は4日、中国の偵察気球を大西洋の米領海上で撃墜したと明らかにした。アメリカは、中国の気球がアメリカ各地の重要軍事施設を偵察していたとしている。

国防総省によると、米東岸のノースカロライナ、サウスカロライナ両州沿岸で空港3カ所を閉鎖し、周辺を航空禁止にした上で、戦闘機による撃墜作戦を実施した。

米メディアは、小規模の爆発後に気球が洋上に墜落する映像を伝えている。

中国外交部は、「民間の無人飛行物体に対するアメリカの武力使用を非常に不快に思い、強く抗議する」と声明を発した。

国防総省によると、F22戦闘機が「AIM-9Xサイドワインダー」ミサイル1発を気球に発射し、米東部時間午後2時39分(日本時間5日午前4時39分)にミサイルは米海岸から6海里沖に墜落した。

気球の残骸は、サウスカロライナ州マートルビーチ沖の水深14メートルの場所に落下したという。米軍の想定よりも水深が浅い地点での落下だったと、関係者は米メディアに話した。

残骸は11キロにわたる洋上に散らばっており、海軍艦2隻が現場海域に入っている。1隻は、大きい残骸の回収用に大型クレーンを装備しているという。米軍 幹部は米CNNに対して、残骸の回収は「比較的簡単」で「さほど時間はかからない」はずだと話した。「海軍の優秀なダイバー」たちも捜索に参加する可能性 があるという。

ジョー・バイデン米大統領は、「(米軍が)撃墜に成功した。実施したパイロットたちをたたえたい」とコメントした。

国防総省が2日に気球を追跡していると発表して以来、バイデン大統領に対して、気球撃墜を求める声が高まっていた。バイデン氏は1日の時点で撃墜を承認し ていたものの、米軍は、破片落下による地上への危険を回避するため、気球が洋上に移動するまで待機することにしたと説明していた。

沿岸で気球撃墜を目撃したというヘイリー・ウォルシュさんはBBCニュースに対して、ミサイル発射前に上空で戦闘機3機が旋回しているのを見たと話した。続けて「大轟音(ごうおん)が聞こえて、家が揺れた」のだという。

撃墜作戦に先立ち米連邦航空局(FAA)は4日午後、サウスカロライナ州沿岸地域にある空港3カ所について、「国家安全保障対策」の一環として、民間航空 機の航行を一時的に停止させた。沿岸警備隊も、「相当の危険」を伴う軍事作戦が行われるとして、船舶に周辺海域を離れるよう通告していた。

国防総省はさらに4日、気球が最初にアメリカ領空に入ったのは1月28日だったと明らかにした。その3日後にカナダ領空へと移動し、1月31日に再びアメリカ領空へ入ったという。複数の核ミサイル施設があるモンタナ州上空でも確認されていた。

ロ・ウ戦争1年

2023年02月03日 | 世相

ロシアのウクライナ侵攻から一年が経過しようとしている。
ウクライナ国防省は24日にもロシアが大規模攻勢を仕掛けてくると予想している。
他国を侵略、多くの人を殺傷、都市を破壊し瓦礫の山を築いて、その後復興するのに何十年とかかるし、人心の恨みも残る。
そんな侵略にどんな意味があるというのだろうか。
今日の高度情報社会下の経済活動ならいくらでも方法がありそうなものと思うが。

ロシア軍が2月24日に大規模攻撃を計画か、ウクライナ国防相が警告   23/02/02 Oleksii Reznikov
https://www.bbc.com/japanese/64493776

写真:ウクライナのオレクシイ・レズニコフ国防相

ウクライナのオレクシイ・レズニコフ国防相は1日、ロシアが新たな大規模攻撃の準備を進めており、早ければ侵攻開始から丸1年となる今月24日にも仕掛けてくる可能性があると警告した。

レズニコフ国防相によると、ロシア政府は約50万人規模の部隊を招集し、侵攻開始から丸1年の節目に「何かを試みる」可能性があると述べた。

23日にはロシア軍をたたえる「祖国防衛者の日」を控える。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は昨年9月、軍務経験がある予備役約30万人の部分的動員を行うと発表。国の「領土保全」を確保するために必要だと説明した。

これについてレズニコフ氏は、実際に動員され、ウクライナに配置された人数はこれよりずっと多く、50万人に上るかもしれないと示唆した。

「(ロシアは)公式には30万人と発表しているが、国境にいる部隊を見る限り、実際の人数はこれよりずっと多いと我々は評価している」と、レズニコフ氏は仏放送局BFMに語った。BBCはこの数字について独自に検証できていない。

1日夜にはドネツク州クラマトルスクではロシア軍のミサイルが集合住宅を直撃し、民間人3人が死亡、20人が負傷したと、州警察が明らかにした。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は1日、戦闘の最前線の状況について、自軍が試されていると警告した。

「我が国の東部前線では、占領者による攻撃的な行動が増している」、「状況はさらに厳しくなっている」と大統領は述べた。さらにフェイスブックでは、「ロ シアのテロを阻止するには、倒すしか方法がない」として、「これは戦車によって、戦闘機によって、長距離ミサイルによって」と強調した。

春の攻勢は

ウクライナ東部ドンバス地方では激しい戦闘もあったが、ウクライナが南部ヘルソン市を奪還してからの数カ月は、膠着(こうちゃく)状態が続いている。

ロシア軍が東部の町ソレダルを制圧したことを除けば、ウクライナもロシアも支配地域を大きく拡大させてはいない。

しかし、今春にロシアが新たな大規模攻撃を仕掛け、ウクライナ軍が反撃に出る可能性はあり得ると、以前から考えられていた。米シンクタンクの戦争研究所 (ISW)は最近、ロシア政府がウクライナ東部で「断固たる行動」を取り、「大規模攻撃」を開始する可能性があると指摘した。

レズニコフ氏は、ロシア軍の指揮官たちは可能性がささやかれるロシア軍の前進に備えて、「戦線を安定させ、反攻の準備をする」ことを模索するだろうと述べた。

さらに、「私は2023年が軍事的勝利の年になると信じている」とし、ウクライナ軍がここ数カ月で達成した「主導権を失うことはできない」と付け加えた。

MG-200防空レーダーを追加購入する契約を結ぶためフランスを訪れたレズニコフ氏は、同レーダーは「有翼ミサイルや弾道ミサイル、様々なタイプのドローンを含む、空中目標を探知する軍の能力を大幅に向上させる」だろうと述べた。

ウクライナの情報機関が、プーチン氏が春が終わるころまでにドンバス地方を占領するよう自軍に命じたと主張する中、レズニコフ氏はコメントした。

一方で北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルグ事務総長は1月30日、プーチン氏が軍事目標をウクライナ東部地域の占領に限定している兆候はないと警告した。

「(ロシアは)積極的に新しい兵器や追加の弾薬を手に入れ、自国での生産を増やすだけでなく、イランや北朝鮮のような権威主義国家からも追加の兵器を手に入れている」

「そして何より、プーチン大統領がこの侵略行為の全体的な目標、つまり隣国やウクライナを支配するという目標を変更した兆候がない。この状態が続く限り、我々は長期戦に備える必要がある」

東部で激しい戦闘続く

こうした中でウクライナのハンナ・マリャル国防次官は、ドンバス地方で激しい戦闘が続いており、ロシア軍とロシアの民間雇い兵組織「ワグネル・グループ」の雇い兵がドネツク州バフムトを奪おうとしていると述べた。

また、昨年10月にウクライナ軍が奪還した東部の町リマンをロシア軍が掌握しようとしていると付け加えた。リマンはロシア軍が補給拠点としていたドネツク州の町。

マリャル国防次官はメッセージアプリ「テレグラム」に、「ロシア軍はドネツク州とルハンスク州の州境に到達しようと積極的に動いている」と書き込んだ。「我々の兵士は領土を1センチも渡さぬよう守っている」。

(英語記事 Russia planning 24 February offensive - Ukraine)