落葉松亭日記

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梅雨の中休み?

2008年07月13日 | 日常・身辺
靄のかかった空が今日は夏の青空になった。例年の近畿の梅雨明けは7月19日だそうで、もう間もなく梅雨も明けるだろう。

公団の1階に転居し母との二人暮らしを始めて1ヶ月になった。
20代で両親の元を離れて以来、40年ぶりの同居である。

母は「何故自分たちが建てた家を離れなければならなかったのか」という疑問が2,3日置きに去来し、沈んだ表情になっている。そのたんびに30分あまりを費やして答えるのだが、今日はそれを文章にして渡しておいた。

これが認知症というものであろうか、数時間前にしたことも記憶には残らない。「90にもなると、こうなるで、あんたもその時が来たらわかるさ」と笑っている。「誰でもそうなるとは限らないよ、100歳近くになってもスキーをやる人もあれば、絵を描く人もいる。この間は90代のお爺さんが雪下ろしをしている写真を見たよ」とやりかえす。もっとも私自身は「そんなに長生きする気はしないなぁ」と云っている。

生活に支障はないというものの、叔父などから電話やはがきが来てもきれいさっぱり翌日には忘れているのだ。毎日の生活を締めくくる意味で日記を書いてもらうことを始めた。字を書くこともおっくうになっているが、なんとか続いている。
翌日になると、気になるのだろう、自分の書いたことを読み返しているところみると、作戦は成功しているようである。

市街地よりやや涼しいところに来たためか、季節の感覚もなぜか2ヶ月先行し、9月と思っている。「涼しなったなぁ」「なんの、これから暑い暑い夏がくるんやで」と毎朝の会話だ。

足が弱くなり散歩もままならなくなったが、私のワンパターンのヘタな男料理も美味しいと云って食べてくれ、身の回りの事も出来る。読書に飽きれば、簡単な雑巾などの裁縫もやっている。
この調子で過ごしてくれればと願っている。

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6 コメント

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Unknown (しょうた)
2008-07-13 19:00:51
親子の仲睦まじい光景が目に浮かんで、涙が出そうです。お母さんは優しくしてくれる息子と一緒に暮せて幸せですね。
文章を交換すると言う事は大変良いアイディアだと思います。私の知人で(70歳)認知症の人がいますが、先日私も落葉松亭さまと同じように、日記を書くことを勧めました。その人は、夜の出来事を一夜開ければもう記憶が定かでないと言う症状です。それでもバスに乗って目的地まで一人で往復できるくらいですから、まだ軽いほうでしょうか。
人事ではありません。明日はわが身に降りかかってくるかもしれないと思うと憂鬱になります。
お母さんにくれぐれもよろしくお伝えください。
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1ヶ月経ちましたか (ひろ爺)
2008-07-14 06:37:39
 1ヶ月経ちましたか。お疲れ様でした。食事をはじめ家事をきっちりやらなければならないため息抜きが出来なくなります。仕事の内容、精度、時間、成果などの要因を追い求めて「ねばならぬ」の姿勢できた結果、家事もその延長線上で考えてしまいます。最近ようやく時間や内容にこだわらなくなりました。まだまだ不十分ですが、その日の流れと気分で処理する要領を覚えてきました。
 買い物などのお出かけも大切かもしれませんネ。
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しょうた様 (落葉松亭)
2008-07-14 07:55:10
生活に必要でないことは、どんどん忘れていく。私もそうですが、これが高齢者になるとさらに進んでいくという事だと思います。食事時などの会話では、同じ質問や話題になることがしょっちゅうです。私は遠慮なく「もう、忘れたんか」と聞くと「あかんなぁ、だけどボケもいいもんよ」などと達観しています。目の前に未来の自分を見ているようです。最後まで周囲に世話をかけないというのは不可能なことです。憂うよりむしろ特権と考えたほうがいいかも知れません。
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ひろ爺様 (落葉松亭)
2008-07-14 08:13:05
1ヶ月くらいはすぐですね。「そろそろおいとましようかな」などと云っていましたが、ようやくここが終の棲家らしいと思ってくれているようです。
私自身10年近く独り暮らしだったので家事はそう苦にはなりません。かえって食事も三度食べるようになったり規則正しくなったように思います。
夫婦とちがって母子は気が楽です。「その親にしてこの子あり」で逃げる手もありますから(笑)。
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憂うより特権 (元  康)
2008-07-14 09:32:35
お世話をかけること「憂うよりむしろ特権」…私も、同感です。私の団地にも認知症の方がおられましたが、何時も
周囲の方が気を付けていました。特に徘徊が始まると見掛けるとすぐ連絡をとるようにしていました。
私は親不孝をしており何時も親の有難さを思い出しています。落葉松亭さんも何かと大変と思いますがお母さんを大事にしてあげて下さい。
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元康様 (落葉松亭)
2008-07-14 11:12:38
実家のお隣の元気なお婆さんもそうでした。先に荷物を窓から投げ出しておいて出て行くそうです。痴呆症(当時はそう言っていました)と雖もなかなか知恵が働くのです。こちらからはそれがよく見えるので母が「今荷物を投げ出したよー」と連絡します。胸に住所氏名を縫いつけてあるのでお巡りさんから連絡が入るのもしばしばあったそうです。

有難うございます。
いまのところ大変と云うことはありません。もしそうなってもいろんなサービスがあるようで心配はしていません。
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