かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

モンゴル帝国

2024年08月05日 | Books
今日から関西。
ガンガン暑い!
と思ったら、京都で大雨でびっくり。
雨の後は、まさに蒸し風呂状態!



本書は、本屋で見つけた。

面白かったが、もうちょっとオーソドックスな本を予想していたのだが、ちょっと違った。
モンゴル帝国が、各時代にどのように広がったり、狭まったりという国史的な部分が主ではなく、チンギス・ハーン(テム=ジン)一族の繁栄とその衰退、それに女性たちがいかに大きくかかわって来たかを分析した本とでも言おうか。
光る君が放送中だが、歴史では習ったことがないことが、物語の主軸になっている。
それと同じ感じかもしれない。

そもそもモンゴル人の女性の名を一人も知らなかったのだから。
モンゴルに、ベキとつく名が多いことも初めて知ったが、これは、TBSのドラマで最近知った名だ。
霊能者という意味らしい。
レヴィ=レート婚についても、多く出てくるが、兄が亡くなった時、その配偶者を弟が引き継ぐ風習という。
これなども、モンゴル人の野蛮性を象徴するものとして、モンゴル民族を見下す材料となったという。
一族内での内紛も激しい。

中央アジアが多く出てくるところも興味深かった。
今回のウズベキスタン旅行で訪れたところも多く登場。
ウズベキスタンの英雄チムールは、モンゴル人であることが当たり前の様に書かれている。
ウズベキスタンにあるチムール像は、ウズベキスタン人風の顔立ちなのだが。

モンゴルといえば、元→大都(北京)のイメージがあるが、モンゴル本来の姿からは、どんどん離れてしまったという。
定住することをしない遊牧民なのだから、馴染まないのも無理はない?

モンゴル人による、モンゴル人のための、新たなモンゴル歴史書とでも言おうか。
元寇などを知っている日本人としては、国土拡大を続けたモンゴル人が、残虐ではなかったと言われても、ちょっと追いつけない。
日本人にとっては、モンゴルに関する一般的な基礎知識と重なる部分が少なく、ちょっと難しいかな。
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