かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

書の至宝

2006年01月14日 | Topics
”書の至宝”という美術展を上野の東京国立博物館でやっているが、朝一で行ってきた。なかなかの人気。
上海から借りてきたものと、日本のいろんなところ(含む宮内庁)からかき集めた書(Calligraphy) が、ずらっと展示されている。
王ギ之(おうぎし。書聖と呼ばれている。4世紀の人だが、真跡は残ってないぞ)、欧陽ジュン(おうようじゅん。唐時代の書家で、太宗の信頼を受けた)、蘇軾(そしょく。宋時代の四大家の一人)、趙孟フ(ちょうもうふ。元のフビライに重用された)、聖徳太子(説明無用)、聖武天皇(奈良の大仏を建立した天皇。こんなに漢字がうまいとは、知りませんでした)、空海(平安時代の僧で、真言宗開祖。三筆の一人。弘法も筆の誤り?)、小野道風(おののとうふう。平安時代の能書。三蹟の一人)、紀貫之(古今和歌集、土佐日記が有名ですね)、藤原道長(平安時代絶頂期の摂政)、藤原定家(鎌倉時代の歌人。新古今和歌集が有名)、蘭渓道隆(らんけいどうりゅう。鎌倉時代に渡来したお坊さんで、建長寺を創建)、一休さん(室町時代の奇行で知られるお坊さん)、本阿弥光悦(室町から江戸時代にかけての能書、工潔ニ)など、有名人のオンパレード。この美術展を見れば、書の世界の歴史の勉強と、お宝が一通り見れる仕組みになっている。
字自体の美しさもさることながら、紙の凝り様、写経本のすばらしさ、漢字が生まれて(甲骨文字→金文(青銅器に刻された文字)→テン書→隷書→草・行・楷書)、日本で、ひらがなに発展?していく様子など、必ずしも書道ファンではない人にも十分楽しめる内容になっている。時代によって特色がよく出ていて、日本のものは、やはり平安時代のものが、貴族の時代ということで、一番優美である。展示品の入れ替えもあるようなので、本当に好きな人は、何回も行かなければならないシステム?になっています。
ついでに、本館と東洋館にも寄ってみましたが、本館では、”日本美術の流れ”という展示で、長谷川等伯の”松林図屏風”が展示されています。これまたすごい迫力でした。その他にも、国宝も含むお宝が、時代順に多数展示されています。
東洋館の方も、亜細亜のお宝がたくさん展示されています。シルクロードファンだったら、最上階の大谷探検隊が持ち帰ってきたものが面白いかも。1階のガンダーラ仏群も面白い。全体的には、中国関連の展示が一番充実しているかな。
国立博物館本館は、亜細亜、欧米からの外人だらけなので、日本人もどんどん行って、負けないようにしましょう。
コメント
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