さいばい日誌

放流用のマダイやアワビなどを育てる種苗生産の現場をご紹介します。

アワビの剥離

2016-12-16 10:59:08 | 貝類生産
今日から、アワビの剥離作業がはじまりました。

剥離(はくり)とは、屋外水槽の波板上で飼育していた
稚貝を剥がして、屋内水槽での飼育に切り替える作業です。



屋外の飼育水槽では、竹竿に波板カセット(10枚一組にセットしたもの)が
吊るされています。



それを竹竿ごと運び出して、




珪藻を洗い流します。




すると波板上には、ほぼアワビの稚貝のみが付着している状態に。




そして、竹竿を短い棒に差し替えます。




加温し、アルコールを入れた水槽にカセットを
吊るして静置し、稚貝を酔わせます。




波板上の貝を触って、すぐ剥がれるようになったら
カセットを大きく振って貝を落とします。




波板上の貝が全部落ちたら、水槽にセットしていた
網を外して、下のポケットに集めます。




ポケットの下はマジックテープで開くようになっていて、
集めた貝をそこから出します。




そして、ふるいにかけて大きさごとに分けていきます。




大中小と、三段階に分けられます。




しばらく経つと、酔いが醒めて元気に動き出します。

エサをはじめ、飼育状況がガラッと変わる剥離後は、
稚貝にとって最初の難関です。

無事に難関突破して、放流サイズまで成長しますように。

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