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「差別」の広がり

サッカーJ1の浦和対鳥栖の試合で、サポーターが掲げた横断幕「JAPANESE ONLY」に対してJリーグは浦和に対して厳しい処分を行うことを決めたという。23日の対清水戦で無観客試合を命じた。
JAPANESE ONLYは、元韓国籍の選手が今季加入したことを意識したものではないか、と報道されている。この横断幕に関わっている観客は数人いるとのこと。
テレビなどでも大問題として扱われている。スポーツの世界であるまじきことだ、こういうファンをもつチームは制裁をうけなけらばならない。

私はこういうスポーツ界の動き(反差別)はあって当然と思う。人種・宗教・性別その他で差別は絶対にあってはならないのだ。

しかし一歩翻って考えてみると、スポーツに限らず、試合(戦うゲーム)はある面では相手チームは「敵」になるから、時には激しい言葉を浴びせたくなる。「赤勝て白負けろ」「アメリカをやっつけろ」などの「応援」はよくあることだ。
そもそもスポーツが、あるグループ対違うグループの対抗であったり闘いであったり、と言うところに問題がある、と言えるかも。だからオリンピックは国家対国家でなく、個人、チームどうしの闘いという形にしたらいい、という意見だってある。

横断幕で示された差別行為は、単にそれだけではないのでは、と感じる。例えば安倍首相が歴史認識でアジア各国・各地に対して日本が行った侵略戦争は「侵略」ではない、というような発言をしており、その他NHK会長の発言など、日本の一部にややもすれば不自然なナショナリズムの風潮を拡大する動きがあることと無関係ではないのではないか。
「アンネの日記」を意図的に破損するという行為、反韓・反中のムードなども危険な傾向を感じさせる。

Jリーグで起こった「JAPANESE ONLY」(日本人以外は認めない」「外人選手は去れ」などの意味)の横断幕が気づいていたにもかかわらずそのまま1時間も放置されていたという。こういう所も、根っこは小さくない差別・排外的な雰囲気が存在していることを物語っている。

このJリーグの試合で見られた出来事はこれからの日本の憂うべき一つの傾向を鮮明にしたといえないだろうか。

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