日本の政党(1)

 今の日本の政治権力を握っているのは自民党であり、もち論1999年以降、公明党が「小さな声を聴く」と大言壮語(?)して自民党とべったりの政治を進めてきた(2009年から2013年まで与党でなかったが)。

そして国民の気持ちが自民から離れそうになると「野党には期待したくともダメだ」というような意見が出て、だいたい自公政治が今日にいたるまで続いている。今も似た現象がありそうだ。「安倍は降りた、しかし野党には政権を担う力もないし、その意欲も見えない」といった感想が一般的で、安倍亜流が登場する。

くわしくは分からないが、日本といわず世界のいわゆる自由主義国家(アメリカ、イギリス、日本その他アメリカ派になる国々)は、だいたい保守政治から離れられない。日本も含めて野党系が政権をとってもそれは数年で終わってまだ元の保守系(自公系)政治になる。どうしてなのだろう、野党のどこが問題なのだろうか。

いわゆる自由主義国家でも同じような傾向ではないだろうか。半(反)保守政治の野党が政権をとっても長続きしない。

こういう印象は多くの国民の意識の底流にあるだろう。ロシア、中国その他いわゆる社会主義国家でいい政治を進めている国はあるだろうか、という当然の疑問。「社会主義」イコール国民への圧政、または新ナチズムという印象を受ける。政権をとるまではうまいことを言っていたが、一旦権力を握ると独裁・圧政・反民主だ。その印象が世界の「常識的評価」につながっている。

日本でも、70年代だったろうか。中央政治というより地方政治では多くの都道府県が「革新系」だった。東京(美濃部)、大阪(黒田)、京都(蜷川)、北海道(横路)などをすぐ思い出す。これらの「革新地方政治」がどうして一様にくずれたのだろう。この総括を、あらためて知りたいものだ。その総括をしっかりしていないから、これからも「野党が頼りない」といった類の当たらずといえども遠からずの批判、感想が絶えず言われる。あの革新政治で何が評価できるのか、今につながる積極的な政策はなかったのか。そして何よりも一様に革新的地方政治がくずれその後「復活」しそうではないことを誰もが知っている?。
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