「昔、女性は太陽であった」

 1911(明44)年、当時の積極的な女性活動家の平塚らいてう(らいちょう)は、女性解放誌ともういうべき「青鞜」の冒頭次の文章から始めた。
『元始、女性は実に太陽であつた。真正の人であつた。今、女性は月である。他に依つて生き、他の光によつて輝く、病人のやうな蒼白い顔の月である』。
 真正の人を復活させようという呼びかけであった。

なでしこジャパンの活躍はいうに及ばず、最近の女性の活躍は実にめざましい。平塚たちが叫んだ「太陽としての女性」の輝きが、ちょうど1世紀を経た今広く行きわたるようになったようだ。スポーツ界だけでなく、あらゆる分野で女性の進出がめざましい。「病人のような青白い顔」などを見つけるのは難しい状態だ。

「草食…」などという語で示される消極的な男性のイメージがクローズアップされる。実際はそうでもないのだろうが…。
女もガンバレ、男も同じようにガンバレ、というのが私の意見ではあるが、これに関連したことを…。

こんなことを引き合いに出すのもいかがなものかと思うのだが、古事記の初めの話を紹介しよう。
日本をつくり出す使命をおびたイザナギとイザナミは、そのための努力をする。当初、女のイザナミが積極的過ぎたので子づくりに失敗する。これは「男が消極的だったからだ」と反省した二人(の神)は今度はイザナギが積極的にイザナミに挑む。そして次から次に子どもが生まれた。これが大八洲(おおやしま)すなわち日本である。

だからといって男性上位があるべきというのではない。いうならば男女が同じように積極的であるべきだということだ。この点でイマイチ男が消極的になっているのでは、というのが言いたいことである。

なでしこジャパンの力強さからつながる感想のひとつ。

 

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