日中対立、その他

中国で反日デモ行動が広がっているという。このニュースで中国に関するコメントはだいたい共通している。

・中国国民の不満や反政府の気分は大きくなっている。だから、この気分を反日の方にすすむならOKというのが中国政府の方針だ。だから政府は国民の反日デモを容認している。
・しかし反日行動が激しくなりすぎひいては反政府行動になるかも知れないことを危惧している。

自民党の総裁候補たちがテレビで、大体同じような発言をしている。民主党政府が日米安保体制に対して消極的な態度をとっていたために中国の動きが大きくなったのだ、と。
この論理は、日本はとことんアメリカの同盟下にあるべきということだ。自民党政治のもとでアメリカのいいなりになっていたなら中国のこういった反日態度などありえなかったという意見だ。
民主党政府がどれだけアメリカから独立的方針をすすめたか、ほとんど疑問だが、あくまでもアメリカべったりの態度を堅持すれば日本の安全が確保されるということなのだろう。

韓国が竹島への実効支配を強めているが、日本国内で反韓国デモなどはない。それはそれで問題とは思うが、今の中国の反日の国民感情はひどい。1931年の「満州事変」以降の十五年戦争の国民的総括が不十分なのだろうが、この責任は日本にもあるのではないか。何かことあるとすぐ「あの戦争が日本の侵略戦争であったとはいえない」などのコメントが政治家のある部分から出てくる。今のヨーロッパでドイツに対する憎しみに似た感情はどうなっているのか、日本との異同を知りたい。過去への総括の度合いとの関係で。
日本の独立を、それこそ毅然として守ることは大切であり、そのために一定の日中の摩擦もあり得る。

わが校のT先生たちの演劇集団が行った「石川一座の旅-佐竹藩の密使-」を観た。札幌のアマチュア劇団といってもかなりの高レベルの劇団のメンバーの「合同公演」だった。明治維新のある面を歴史的に描いていたという意味でも面白かった。

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