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ガーシー問題

2013年に結党されたというNHK党。何度も名称を変えて、この3月8日「政治家女子48党」という名前の党につながっているようだ。問題のガーシー(東谷義和)議員はこれに所属していたが、この15日、参議院は、同氏が昨年7月の初当選以来一度も出席していないことを理由として、除名を決議した。この決定について、批判的意見もあるようだが、私は当然だと思う。議院欠席に当然の理由がないのに有権者から選ばれ、議院での活躍を期待されていたのにこれを拒否するのであれば、議員の資格を自ら否定したも同然であると思う。

この議院の決定は72年ぶりとのこと。この72年前の例を調べてみた。日本共産党の川上貫一氏。彼が参議院を除名されたのは1951(昭和26)年1月だった。しかしガーシー氏の除名理由と川上氏の除名理由は全く違う。
このころ日本はまだアメリカの占領下にあり、独立を意味する講和条約が最重要なテーマだった。アメリカ等の国々の承認だけで日本の独立をOKとするか、ソ連などの当時の共産主義国家も含めた講和条約であるべきか、が問題だった。川上貫一氏は後者の立場(全面講和条約締結)だった。この立場で「ポツダム宣言に基づく全面講和を実現すべき」と議会で演説をしたが、それが「不穏当」「議院の品位をけがす」などの理由で、参議院は川上貫一議員を除名した。

ガーシー議員の全く議員としての適格性を自ら放棄する態度とは、川上氏は逆だった。だから「72年ぶり」といってもシロとクロの関係をつないで議論できるはずもない。

川上さんは、たしか1960年代に札幌に来たことがあり、その講演会に参加したが、とてもユーモラスな話を聞いたという記憶がある。(川上貫一:1888年〈明治21年〉1月28日 - 1968年〈昭和43年〉。

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