不登校・高校中退生のための学校相談会

札幌コンベンションセンターで標記の相談会があった。今回は第7回。会場が、父母子どもなどでほぼ満員になる。
主として通信制の高校が説明をする。今回は15校。1校約3分の説明だから、説明する担当者は一語一語を吟味して自校をアピールするから、なかなか興味深い。その説明・アピールに惹かれてその学校のブースに来て学校の内容を質問するかといえば必ずしもそういうことでもなさそうだ。

「知名度」というあいまいなバロメーターが大きなファクターになっているのではないか、という気がする。また最近、通信制高校の中で、むやみにこまかいカリキュラムを設定する学校が増えてきた。ダンス、ミュージック、その他子どもたちが興味をもつタレント性の強いカリキュラムをもって売りにする学校である。高校教育の多様性といっていいのかも知れないが、どうもこれは気になる。子どもたちは「好きなことをやって高校卒の資格を得る」からこういう高校に惹かれる傾向もあるかも知れない。しかし高校段階でダンスとかミュージックなどの「専門家」になって、タレントになどなれるのか、「ウチの学校で専門分野を取り組めばすぐにでもテレビに出ることができる」といったようなことをいう学校がある。「今の◎◎のコマーシャルをやっているあの人はウチの卒業生です」などと。

そういう学校は勉強は個人指導でサポートするという。つまり勉強はあまり重要視しない、といっているのではないか。
私たちは高校段階では基礎学力と生きる基礎力(人との交わる力、自己表現の力、など)をきっちりつくることにポイントがあってしかるべきと考えている。すきなことは部活や課外でやることでいいだろう。高校を出てから、自分の適性とやりたいものをしっかりと考えてその方面に進めばいいのである。

通信制高校は、いいかげんではないか、という批判が世にある。そういう傾向が一部であるが残念なことだ。父母や大人たち、小中の先生たちに、あらゆることで本物を見抜く力を期待したいし、私たち自身「教育の本来の姿」を自信をもって提供していくこと、これをアピールしていくことを心がけたい。
                                                                         

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ドラフト制 オリンパス、... »