「忖度」がまかり通っている

森友問題で、籠池氏、安倍首相と夫人、大阪の松井知事、などの間で「忖度」という語がまかり通っている。「忖度」という語は辞書によると、「他人の気持ちをおしはかること。推察」という説明がある。

だから、森友問題は、上記の各氏がそれぞれを忖度して、8万円の値引き、100万円の寄付のやりとり、土地取引関係のファックス問題、などがこんがらがっている。
 
この事件(問題)が話題になればなるほど「忖度」がキーワードとして理解と誤解が広がりそうだ。
土地払い下げ問題が基本の筋書きであるが、実に多様な問題をあぶり出しているといえるのだろうか。
 
しかしどうもこの森友問題の「悪」は何なのだろうか。籠池氏がつくろうとした小学校が戦前の軍国主義学校だったのだが、これに魅力を感じた安倍首相夫妻の「評価」が、さきの「忖度」の根拠になったことは否めない。とはいっても犯罪的なことは何か。建築費の問題があるからいわば詐欺罪的な部分はあるのだが、それは役所が基本的な対応をしていればそういうゴマカシはあり得なかったはずである。
 
忖度の一番の決め手は、戦前の教育勅語的教育を展開しようとした(また幼稚園でこれをやっていた)籠池氏の理念に、まず安倍首相が感激したこと、それが似た思想をもっている人たちの心を動かして、籠池ガンバレと言う動きになったことだろう。ところが籠池氏の学校に問題がありそうだ、また学校づくりの方法が社会的ルールに反する側面がありそうだ、という印象が大きくなって、サポートのムードが逆流したということだろう。
 
だからこの森友問題には「犯罪」はあったとしても困った人が出たということではなく、いろいろな話題が生まれたと言うことぐらいになるのではないか。
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