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大阪城のエレベーター

安倍首相が6月28日、G20サミットの夕食会のとき、こんな演説をしたとのこと。会場近くの大阪城の歴史に触れて。

「明治維新の混乱で大阪城の大半は焼失したが、天守閣は今から約90年前に16世紀のものが忠実に復元されました」。「しかし一つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまでつけてしまいました」。
来年の東京五輪・パラリンピックを控える中で、バリアフリーの意識の欠如を憂慮する声が出ている。

私なども最近エレベーターやエスカレーターがなく、階段しかないところでは非常に苦労する。下りはともかく昇りのときは、手すりを頼りに「あと何歩だろう」と心の中で数えながら昇る。

だから安倍発言は単なるジョークとしてではなく、心にあるものがつい言葉になった、まさに本音の発言だったのでは、と思わざるを得ない。障害のある人だけでなく、高齢者に対しても差別意識を表明したと言いたい。

戦国時代、高齢の主君が天守閣や建物の上層部に昇らなければならないときは、当然家臣が棚状の乗り物を用意してそこに乗せて昇った。エレベーターがあったらな、と当時の関係者は思ったに違いないだろう。安倍首相は多様な立場や関係を理解できる人であってほしい、と思うのは私だけではないだろう。

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