1-2 家にあれば 笥(け)に盛る飯(いひ)を 草枕(くさまくら)
旅にしあれば 椎(しひ)の葉に盛る (第142
この歌は、家にいたら食器にご飯を持って食べることができるのに、草を枕とする旅の身なので、椎の葉に握り飯を盛って食べることだ、という意味です。
笥(け)は、食器を意味する言葉ですが、家にいれば妻がお椀にご飯をよそってくれて、温かいご飯を頂けるのに、今は冷たい握り飯を葉に包んで食べている、妻が恋しいという有間皇子の妻への思慕が込められた歌なのです。
家で夫の無事を待つ妻の気持ちも、如何ばかりかと思わずにはいられません。権力者争いの中で、一度嫌疑をかけられると、命の保証のない時代でしたので、有間皇子もある程度は死というものの覚悟はできていたと思いますが、相手の陰謀によって罪に陥れられ、事実無根の罪で処刑されるのはやはり、心残りあったろうと思います。
旅にしあれば 椎(しひ)の葉に盛る (第142
この歌は、家にいたら食器にご飯を持って食べることができるのに、草を枕とする旅の身なので、椎の葉に握り飯を盛って食べることだ、という意味です。
笥(け)は、食器を意味する言葉ですが、家にいれば妻がお椀にご飯をよそってくれて、温かいご飯を頂けるのに、今は冷たい握り飯を葉に包んで食べている、妻が恋しいという有間皇子の妻への思慕が込められた歌なのです。
家で夫の無事を待つ妻の気持ちも、如何ばかりかと思わずにはいられません。権力者争いの中で、一度嫌疑をかけられると、命の保証のない時代でしたので、有間皇子もある程度は死というものの覚悟はできていたと思いますが、相手の陰謀によって罪に陥れられ、事実無根の罪で処刑されるのはやはり、心残りあったろうと思います。