Wat Phra Kaeo
1782年、ラマ1世がバンコクに遷都したときに王朝の守護寺として、王宮に
接して建立した王室専用の寺院で、タイで唯一、僧侶のいないお寺です。
このお寺と王宮に入るには礼儀正しい服装が要求され、入り口でチェックが
行われます。
私たちのグループでも、短パン姿の男性やミニスカートの女性は、ガイドの
注意で前の露店でサロンを借りました。男子大学生が長いサロンを巻いて
いるのは珍妙な姿で、友達から冷やかされていました。
ワット・プラ・ケオの本堂。靴を脱いで回廊に登り、裏側入り口に来ました。
床は大理石で覆われ、真珠貝で覆われた美しい扉に登る階段の両側は、青銅
の獅子が守っています。
本堂の基盤は様々な色の玉石や貝殻で美しく飾られ、ヘビをもったガルーダ
がずらりと並んでいます。
反対側の正面入り口から本堂内部に入りました。
ご本尊のエメラルド仏は高さ66センチ、実際は緑色の翡翠で作られています。
1443年、落雷で崩壊したチェンライの仏塔で発見されて以来、さまざまな遍歴
の末にここに安置されました。
大勢の参拝人で近づけず、遠くからちらりと拝んだだけで本堂を出ました。
本堂内部は仏陀の生涯などの壁画でも有名なのですが、風が通らず人いきれ
で暑いので、早々に外に出ました。
本堂の回廊からは、これまで他の寺院でも見てきた三つの様式の塔が一列に
並んで見ることができます。
左の金色の塔はチェディ。インド起源でセイロン形式の仏塔です。
中央はモンドップ。純粋なタイ形式の階段ピラミッド状の仏堂で、長い尖塔
が伸びているのが特徴です。
右はプラーン。アンコールワットなどに見られるクメール形式がもとの形で、
先端が丸くトウモロコシに似た形です。
本堂向かい側にある上部テラスへ、階段を登って右手に回っていきます。
プラサート・プラテープ・ビドゥーン(ロイヤル・パンテオン)
十字型の建物にトウモロコシ型の塔をもつ王室専用のお堂で、ラマ1世から
ラマ8世までの彫像が安置されています。
入り口の両側に金色の塔が立ち、ガルーダ像が取り巻いています。
プラ・モンドップと呼ばれる、ピラミッド型に層を重ねる経堂。
中の厨子には三蔵経が納められています。
その右手(西側)の黄金色に輝く仏塔(チェディ)には仏舎利が
安置されています。
プラモンドップの北側にあるアンコールワットの模型。
実物を見たラマ4世が他の人にも見せたいと作ったものだけに…
見れば見るほど実物そっくりに、精巧にできています。
テラス下のウィハーン・ヨート。尖塔と破風が陶磁片で装飾されたお堂に
仏陀を祀っています。
ホー・プラナーク。王子や王女の遺灰をおさめた王室の霊廟。
キンナリという半鳥人が守護しています。
これで境内をほぼ一巡りして、次に王宮に向かいます。