ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

2014年の想い出(8)今年の山

2014-12-29 18:21:34 | 山日記

傘寿を迎えた今年の山行は白山の他は全て近くの低山でした。

 
1.1月 7日 竜王山  2~4 1月12日  畝傍山
大和三山の一つ。橿原神宮参拝後、散歩気分で登り、快晴の頂上から大和平野の国見をしたあと小さな岩場を下り、イトクの森古墳へ下りました。
 
 
 2月25日 二上山 ふるさと公園展望台からの眺めが悪く、春霞かと思っていたが、中国から飛来したPM2.5のせいでした。大津皇子墓所にはまだ雪が残り、頂上の神社前には雪ダルマも。最後までアイゼンもスパッツも仕舞ったままで歩けました。
 
 3月11日 高取山 壺阪寺へ参詣後、名残りの疎らな雪の中を登りました。山頂の天守跡でオムスビを頬張り、猿石を通り砂防公園に下り、近くの民家から「ひな巡り」をして帰りました。 3月19日 三輪山  
 4月9日 葛城山 
 
 
 4月23日 三上山 表参道を登り、二越、割岩に寄り道して山頂下の展望台で景色を満喫しました。東側へ横断する格好で近江富士花緑公園に下り、満開のボタンザクラの下で思わぬ花見をして御上神社へ歩きました。
 
 
1.5月2日 大和葛城山 まだ色付き始めたばかりのツツジ園からの金剛山。カワチスズシロソウ(絶滅危惧種)、ヤチマタイカリソウなどの花を見に行きました。カタクリはもう終わりかけでした。
2.5月10日  金剛山 郵便道を登り湧出岳(写真2)に登ったあと「ちはや園地」の花を見て国見城址から同じ道を下りました。
3.5月23日 大和葛城山 園地のツツジの花期は終わり近くなっていましたが、大勢の人で賑わっていました。

 
 5月17日  高野三山  9年ぶりに弘法大師御廟をを囲むように位置する摩仁、楊柳、転軸の三つの峰を回り、竜神温泉で一泊しました。
 
 
6月14日 三輪山…今年二度目ですが、この日は奥さんがこの山と同じ名前の丸さん夫妻と参拝しました。
1.大美和の杜より
2.三輪山は大神神社のご神体山。摂社・狭井神社拝殿前から登拝します。
3.各自、襷をかけて身を清め注連縄を潜ると…写真は禁止、山内の様子は他言できません。
4.下山後、酒造りの神様・三輪さんの御神水を頂きました。
 
 
1.2 7月 2日  二上山 岩屋のハンゲショウ。下山してからこの日がたまたま半夏至の日だと知りました。
3.  7月23日  金剛山
 4.    7月30日    金剛山    暑さを避けて早朝からトレーニング
 
 
8月2日~3日 白山  三度目の白山登拝へ丸さん夫妻と。別当出合から砂防新道を登り、室堂泊り。
 
 
3日、山頂でご来光を迎え、御池巡りのあと、花いっぱいの観光新道を下りました。
 
 
左上:9月9日 二上山 …二上覗きの岩場を登りました。  右上:9月12日 葛城山 …北尾根から登り太尾を下りました。
右下:10月29日 葛城山 …ススキの山頂から金剛山
 
 
11月13日  竜王山 
 11月22日  高円山
(右上)大文字の火床から見下す古都・奈良の町並み。左奥は生駒山  (左下)地獄谷新道新池の紅葉
(右下)石畳の柳生街道滝坂道
 
年々、体力の低下を自覚していますが、来年も歳相応の山歩きが出来ればと願っています。皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。

2014年の想い出(7)大和の祭事と催し

2014-12-28 18:26:57 | 四方山話

  

奈良の祭事や催し物のうち、「夜遊び」は前に投稿しましたので「昼の部」をレポートします。


「橿原考古学研究所付属博物館(1月12日)別展示・十二支の考古学・午」を見学後、女性の学芸員さんのやさしい解説で、ゆっくり常設展示も見学しました。右上・馬の埴輪  左下・銅鐸(別においてあるレプリカを鳴らして音色を聞かせて頂きました) 右下・藤ノ木古墳出土の馬具
 
 
大和郡山盆梅展(3月4日)毎年開かれる大和郡山城の盆梅展も今年で11回目。120鉢の盆梅が飾られた会場は梅の香りで一杯でした。庭園のウメも見頃になっていました。

 
凛とした気品のある女性のイメージで今や盆梅展の顔となった「悠妃」
 
 
「高取町・町屋の雛巡り」 今年で8回目の開催(私たちは3度目の訪問です)。ご自慢のお雛様を見せて下さるお店や民家のお雛様イン会場三つの地区にあるジャンボ雛などゆっくりと見て歩きました。
左上・清水谷絆広場の「貝合わせジャンボ雛」高さ5m  右上・メイン会場「雛の里親館」の天に届けと段上に飾られた数百体の「天段のお雛様」  左下・いつも見せて頂く増本家のお雛様  右下・カグヤ姫みたいな竹のお雛様
 
 
率川(いさかわ)神社ゆり祭り(6月17日) 大神神社(三輪明神)の摂社であるこの神社で、毎年この日に行われる三枝祭(さいぐさまつり)。1000年以上も続いている由緒ある神事です。
 
 
祭神ヒメタタライスズヒメノミコトが三輪山麓の狭井で育ったことから、当時そこに咲いていたササユリの花でお供えの酒樽を飾ります。

 
奈良県立博物館「大古事記展」(11月12日) 石上神宮の国宝国宝「七支刀(しちしとう)」をはじめとする秘宝、考古資料、美術品などあらゆる角度から味わうことができました。少々専門的で肩がこりましたが、勉強になりました。

 
大和民俗公園「なら民博ふるさとフェスタ」 11月15日、16日)「関西文化の日」の一貫としての行事。15日は西中ブラスバンド部の演奏で始まり、民俗芸能「室生の獅子神楽」(右上)、「奈良西九条町の千本餅搗き」(左下)「御杖村桃俣の獅子神楽」(右下)。
 

16日は三つのチームによる迫力のある太鼓の競演、獅子やひょっとこも浮かれ出ました。

大和民俗博物館(年間の展示見学をまとめました)
 
 
コーナー展「絵馬と縁起物」(1月5日)…干支に因んだ絵馬など。どの絵馬にも人々の様々な願いや、その願いが叶ったお礼の喜びが表されていてとても興味深く観覧しました
 
 
春季企画展「なに?なぜ 昔の道具を知ろう」(6月12日) 左上・唐箕、右上・江戸時代の和時計など、左下・色んな時代の照明器具、右下・ハイトリック(明治時代のハエ取り器)など先人の知恵に驚くとともに、昭和初期に使っていたものもあり懐かしかったです。
 
 
夏季企画展「金魚と暮らす」(7月16日) 金魚養殖の様子や道具の紹介に始まり、陶磁器や玩具など身近なところの金魚、さらに今年20回目となる金魚すくい選手権大会の紹介まで、金魚の町・大和郡山にふさわしい内容でした。
 
 
秋季企画展「やまと伝統のものつくりとわざ」(11月15日)機織り体験もさせて頂きました。

2014年の想い出(6)寺社巡り

2014-12-27 16:14:40 | 旅日記

今年もあちこちの神社仏閣へお参りしました。といってもそれほど信仰心があついわけでもなく、山の行き帰りに立ち寄ったところも含めてなのですが…。

方違神社(1月 3日) 堺市にあるこの神社の祭神は方違幸大神(かたたがえさちおおかみ)。転居などによる方災を守って下さる神様です。♀ペンの実家は元この神社のすぐ傍にありました。帰省中の息子夫婦や孫たちと一緒に、義父母に年始の挨拶にいった帰りに初詣しました。

橿原神宮(1月12日) 大鳥居から広い参道を歩き南神門を潜って畝傍山を仰ぎながら外拝殿(下右)へ。上は内拝殿。畳十四畳分の大絵馬の前を通り、右に見える北神門を出ました。この後、畝傍山に登り、下山後は橿原考古博物館へ行きました。

伊勢神宮(1月14日) 今年もバスツァーで参宮。去年10月に式年遷宮があったので外宮(上)、内宮(下)ともに新旧の神殿へ参拝することができました。

壺 阪 寺(3月11日)  古くから眼病に効験があるとされた観音信仰の寺で、浄瑠璃「壺坂霊験記」の舞台として名高いお寺です。今年は電車とバスで訪れて、古い雛人形も拝観したあと寺を辞して高取山に登りました。

大神神社(3月19日、6月14日) 大物主神を祀る日本最古の神社で大和一の宮。三輪明神とも呼ばれます。今年もご神体である三輪山に登拝しました。拝殿前に聳える「巳の神杉」には大物主の化身の白蛇が棲んでいます。

御上神社(4月23日) この神社にも三上山に登拝したときに参拝しました。重文の楼門の奥に国宝の拝殿が見えます。この神社も俵藤太のムカデ退治伝説が残る三上山がご神体で、大神神社同様、本殿はありません。

高 野 山(5月18日) 空海が開いた山上の宗教都市。奥ノ院を起点に高野三山を歩いた後、壇上伽藍を訪れました。

三井寺(5月24日) 園城寺。国宝の本堂、三井の晩鐘や弁慶の伝説で知られる梵鐘、左甚五郎の龍、特別ご開帳中の御本尊・十一面観音などをゆっくり参詣しました。イタリア旅行で知り合った友人たちと湖西ウォーキングの途中でした。

以下は四季を通じて今年も何度かお参りした、奈良の山にある寺社です。

金剛山 昔はお隣の葛城山と一体の山でした。役行者がこの山域で修行を重ね、法起大菩薩を祀る金剛山寺(転法輪寺)<下左写真の石段上>を建立して神仏習合の霊山としたのでこの名があります。最高点は上の葛木神社(主祭神・一言主神、副祭神・楠一族)の神域内にあります。 

二上山 大和からは日の沈む方角にあたる「ふたかみやま」。写真左上の二上山口神社から登る雄岳頂上には葛木二上神社(上右)、近くに悲劇の皇子・大津皇子の墓所(下左)があります。また雌岳を當麻寺の方に下ると當麻山口神社(右下)が鎮座しています。

矢田丘陵 月に一度は歩く矢田丘陵の山腹にも古寺社が散在しています。日本最古の松尾寺、矢田の地蔵さんで知られる矢田寺、舎人親王創建の東明寺…四季折々にお参りの人が絶えません。(左上・矢田寺のサクラ、右上・松尾寺南門、左下・矢田寺のアジサイ、右下・東明寺の紅葉)


2014年の想い出(5)矢田丘陵の花

2014-12-25 10:59:48 | 花日記

矢田丘陵は生駒山系と奈良盆地の間に平群谷を挟んで並行して走る100~300m級の低山の連なりです。
我が家から歩いても30分で行けるこの里山も、近年次第にその自然の姿を変えつつあります。今年この丘陵で見た花の一部をを月ごとにまとめて見ました。まだまだ珍しいと思われる花もあるのではないでしょうか?ただし桜や梅など目立った花は省いています。

3月の花 上から時計回りにクロモジ、ヒサカキ、ショウジョウバカマ、アケビ

4月の花 1.ウワミズザクラ  2.シハイスミレ  3.オドリコソウ  4.ギンリョウソウ

5月の花  1.センダン  2.キンラン  3.キングサリ  4.ギンラン

松尾寺のバラ(5月)

6月~7月の花  1.ミヤコグサ  2.ウツボグサ  3.ネジバナ  4.サワフサギ

矢田寺のアジサイ(6月)

松尾寺のユリ (7月)

8月の花 1.ウバユリ 2.コオニユリ 3.キセルアザミ 4.アキノタムラソウ

9月~10月の花  1.センニンソウ 2.クズ  3.ヒガンバナ 4.ノジギク

矢田丘陵のキノコ(9月) 下左. アミガサタケ  下右.ルリハツタケ

法起寺三重塔とコスモス (10月)

11~12月の花 左上から時計回りに…フデリンドウ、ススキ、ヤクシソウ、???

矢田寺遍路道の紅葉(11月

 

 

 

 


2014年の想い出(4)遠近の花

2014-12-23 17:16:30 | 花日記

 今年も遠近の花を見て歩きました。「年は唯黙々として行くのみぞ 虚子」

 
大阪城のサクラ4月 8日)ここ7年ほど通院の帰り道に花を見て帰ります。大手門から入って天守閣を仰いだ後、玉造口を出て森ノ宮駅まで歩くのですが、年々外国からの観光客が増えています。
 
 
清住カタクリの里4月11日)丹波市清住にカタクリの大群生地があります。北近畿豊岡道を氷上ICで降りて家から2時間余りで着きました。二つの群生地には春の妖精カタクリが緩やかな斜面一帯に咲き乱れています。驚くほどの数の多さでした。

 
丹波の正倉院といわれる達身寺の庭園も拝観しました。


 
近江富士花緑公園(4月23日)三上山から下山して、満開のボタンザクラの下で最後の花見をしながらお弁当を食べました。
 
 
丹波の花巡り(5月6日)日帰りバスツァー。まずは花菖蒲で知られる永沢寺(ようたくじ・お寺の名前ではなく地名でした)へ。この日は牡丹園をみました。
 
 
次に市島町にある「九尺ふじの寺」白毫寺を拝観。薄紫色の幕を垂らしたような120mに及ぶ長い藤棚が出迎えてくれました。
 
 
最後は朝来市和田山の総延長は500mもある白井大町藤公園と、五月晴れの丹波の花を存分に楽しみました。
 
 
金剛峯寺のシャクナゲ(5月17日)高野三山巡りのあと、金剛峯寺へ行きました。緑に苔生した桧肌屋根の下の白い「かご塀」が、夕陽に照らされたシャクナゲで仄かにピンクに染まっています。
 
 
大阪舞洲ゆり園(6月19日)大阪湾を見下ろす台地に200万輪と言われる様々な品種のユリが妍を競っています。
 
 
快晴で真夏の日差しでしたが、美しいユリの花を愛でながら爽やかな海からの風を受けて歩き、それほど暑さを感じませんでした。
 
 
白山の高山植物(8月2~3日)3度目の登拝ですが、今回もいろいろな美しい花に出会えました。そのごく一部です。
1.イワギキョウ 2.シナノキンバイ 3.ハクサンコザクラ 4.クロユリ
 
 
依水園(11月13日)奈良東大寺近くの名勝に指定された日本庭園です。江戸時代前期に作庭された前園から明治に作られた後園へと顔も染まるような紅葉の中を歩きました。
 
 
東大寺南大門の屋根が見えます。その向こうから覗くのは若草山です。

2014年の想い出(3)大和路の花

2014-12-22 10:25:32 | 旅の想い出

今年の「大和路の花」の想い出をまとめました。

 金剛桜
 
まずは山で見た花です。近くの矢田丘陵は別として…まず金剛山に咲く多くの山野草のうち、珍しいものをご紹介します。

 
1.ヤマブキソウ 2.ヤチマタイカリソウ 紀伊半島、四国、九州の一部に咲くイカリソウの変種で絶滅危惧種です。3.ルイヨウボタン(類葉牡丹)葉がボタンに似ていますが、メギ科の小さな花です。 4.シラネアオイ(5月撮影)。
 
 
葛城山は春のツツジで有名ですが、山野草でも
 
 
1.カタクリ や 3.ショウジョウバカマの群生が見られます。2のカワチスズシロソウは絶滅危惧種です。(以上4~5月)秋には4.リンドウも咲きます。
 
 
 
「高天(たかま)山野草園」5月10日)。
金剛山の帰りに寄りました。高天彦神社の近くに、山の斜面を利用して山野草が植栽されています。広い敷地内に2000本のエビネ、60本のシャクナゲはじめ、様々な山野草が咲き乱れています。
 
 
この時期はエビネが満開でした。
 
 
「鹿華苑」5月14日)
多武峰から吉野に向かう途中の新鹿路トンネル近くにある個人のお宅の敷地に花木40種、山野草60種が植栽され、四季折々の花を見せて頂けます。
 
 
シャクナゲツツジ
 
この日はサクラソウ、モッコウバラ、フジ、シャクナゲなどたくさんの花に出会えました。
 
 
1.カラタネオガタマ 2.カルミア 3.カザグルマ 4.タイツリソウ
 
 
大神神社ささゆり園(6月14日)
三輪山へ登拝した帰りに寄りました。
 
 
率川神社へのササユリ奉献神事を二日後に控え、園内には勢の人が満開の花を楽しんでいました。
 

2014年の想い出(2)老人夫婦の夜遊び

2014-12-21 09:17:28 | 旅の想い出

 今年も古都奈良の夜を彩る様々なイベントに出かけました。その思い出を綴ります。

 
しあわせ回廊奈良瑠璃絵2月12日) 
春日大社、興福寺、東大寺の三大社寺を光の回廊でつなぎ、幸せを祈るという奈良の早春を彩る大ページェントです。ライトアップされた大仏殿の小窓から大仏様のお顔を拝みました。
 
 
公会堂東側の光の海(上)、川に流れるスモークが赤や青に染まり(下左)、サザンカの花の下でイルカが跳ねています。
 
 
春日大社参道のアートプロジェクション「閃光」
春日さんは雷の神様、その稲光をイメージした光りのオブジェが飾るゲートを出ます。美しい光の饗宴にすっかり魅了されました。
 
 
回光・高松塚2月23日) 
360°プロジェクションマッピングin高松塚と題して、古墳に3D画像を投影する日本初のイベントが行われました。古墳が真っ赤に燃え上がったり、玄武、朱雀などの四神が飛び出したりと迫力はありましたが、少し早く行きすぎてまだ辺りが明るく、あまり綺麗な映像は撮れませんでした。
 
 
東大寺修二会3月3日) 
天平勝宝4年(752)から今年で1261年、毎年欠かすことなく続けられてきた行事。二月堂の本尊・十一面観音世菩薩に懺悔する本行は3月1日から14日まで修行されます。毎夜、行を務める練行衆の道明かりとして大きな松明に火が灯されることから「お松明」といいます。
 
 
お松明の火の粉を浴びて無病息災をお祈りしました。
 
平城京天平祭8月30日) 
「光りと灯りのアートフェス」と銘打って平城京跡で3日間行われた夏のイベント。
 
 
燈火会@大極殿… ローソクの灯りが柔らかく暖かく大極殿を包みます。
 
 
夜空に輝く四神のミラーボール
 
 
「一期一会の極細デジタル掛軸」で幻想的に染め上げられた朱雀門…夏の夜の夢のような美しさでした。
 
 
おまけ…お隣・大阪の
大阪・光の陣(2月6日)大阪城のイルミネーション。
 
 
光の回廊や光のショーのあと
 
 
天守閣に投影される立体映像を見ました。最後はルービック・キューブのように回転してきれいでした。

2014年の想い出(1)海外旅行

2014-12-20 20:09:27 | 旅の想い出

 

2014年も残すところ10日あまり、今年の旅の想い出を綴ってみます。

1月下旬スペインに行きました。
1日目 1月24日  大阪~ヘルシンキ~バルセロナ 昼前、関空を発って20時20分バルセロナ着。ただし時差が8時間あるので14時間20分のフライトでした。
 
 
2日目 25日。スペイン第二の都市・バルセロナ。町を歩いてモデルニスモ建築のカタルーニャ音楽堂を外部から見学。
 
 
市内にあるガウディの建築遺産を車窓から見て、サグラダ・ファミリア(聖家族教会)へ。150年にわたって建築中の壮大で華麗な宗教モニュメントに圧倒される思いでした。午後はタラゴナの水道橋を見てバレンシア泊。
 
 
3日目 26日。グラナダアルハンブラ宮殿 で夏の離宮・ヘネラリフェを訪ねたあと…
 
 メスアールの中庭
 
数々の宮殿や美しい庭園を持つ王宮内をゆっくり見学
 
 
夜はフラメンコを鑑賞しました。
 
 
4日目 27日。白壁の町で名高いミハスで闘牛場を見に行ったり、
 
 
岩の台地の上にあるロンダの町を散策。
 
 
 
5日目 28日   コルドバメスキータはイスラム教とキリスト教両者の様式が見られる独特の建築物です。
 
 
午後はドン・キホーテで知られるラ・マンチャ地方へ。
 
 
6日目 29日 政治・経済・文化の中心、スペインの首都・マドリッドの市内見学。スペイン広場のセルバンテス像は前にドン・キホーテとサンチョ・パンサを従えています。
 
 
世界三大美術館の一つ、プラド美術館でこれまで書物でしか目にしたことのない数々の名画を鑑賞したあと、午後は世界文化遺産の町・トレドへ。中世の面影を濃く残す市内を慌ただしく見学。
 
翌日、マドリッドを発ち31日帰国しました。スペイン滞在は僅か6日間でしたが、予想外に暖かく見どころの多い楽しい旅でした。
 
<少し詳しい旅行記はこちらに…http://mountainpenguin.web.fc2.com/Spain/spain1/spain1.html

大和郡山の史跡と伝説(10)東明寺

2014-12-19 10:32:43 | 四方山話

 

 
10.東明寺(大和郡山市矢田町)
「ヘソを取られたカミナリ」東明寺は矢田寺の北、矢田丘陵の中腹にある高野山真言宗の寺院です。
 
 
673年、舎人親王が母・持統天皇の眼病治癒を祈願して建立した伝えられています。親王の枕元に現れた金の鍋にこの地の井戸から湧く霊水を汲み天皇が目を洗うと、東の空が明るく見えて、やがて快癒しました。金の鍋は寺の下に埋まっているそうで、これが鍋蔵山(かぞうさん)東明寺の名の由来です。
 
 
また、私たちが子供の頃「裸で昼寝すると雷にヘソを取られる」と言われたものですが、この寺には境内にあった松の木の根元に雷が昼寝に降りて、ぐっすり眠り込んだ挙句に寺の僧にヘソを取られたという伝説もあります。今でも寺宝として保存されていますが…ひょっとすると隕石ではないかと想像しています。
 

富士を読む

2014-12-16 11:44:43 | 読書日記

  

例年秋に登る富士山に今年は行けませんでした。淋しい思いを埋めるように、9月以降に何冊か富士に関する本を読みました。

竹谷靱負「日本人はなぜ富士山が好きか」祥伝社新書
帯の背に「日本文化史」とあるように、古くから多くの歌、随筆、絵画に描かれてきた富士山が「日本人の心の山」となっていく過程を、多くの図版入りで分かり易く解説しています。富士山の頂上はなぜ三つのギザギザに描かれるのか、北斎が描いた蝦夷から見た富士(狼がいる)など興味深い話が多いのですが、最後に満開の桜を前景に無残な富士の姿を精密に描いた福田美蘭の「噴火後の富士」の絵はショックでした。いつかは来るこの現実をどう受け止めるか…この本を読んだ直後に起こった御嶽山の噴火が何かを暗示するようです。

 
竹谷靱負「富士山文化ーその信仰遺跡を歩く」祥伝社新書
本の背に「探訪ガイド」とあるように、世界文化遺産に登録された富士山の「現在」における信仰遺跡の紹介です。富士山の構成(信仰)遺産を1.登拝、2.遥拝、3.文化・芸術の三つの面から見て、主に1と2について(3は上の「日本人は…」に詳しい)、登録対象から漏れた遠方の「富士塚」も含めて紹介しています。これまで訪ねたことのある登拝道、山頂周辺を始め、浅間神社や白糸の滝などの山麓の遺跡にも、重要な文化的価値があることを教えられました。体力的に登拝が無理になっても富士山を訪ねる楽しみは、まだまだ残されています

久保田淳「富士山の文学」角川ソファイア文庫
「常陸国風土記」「古事記」から「十六夜日記」などの中世文学、江戸の紀行から近世の漱石、太宰治など富士について書かれた書物が50編余り紹介されます。特に興味深いのは、「けぶりは絶えず」と歌われた富士の噴煙が鎮まった時期が何時であったかを、文献として知ることが出来ることです。日本人の心にある山、富士についての貴重なガイドブックであるこの本に教えられて、読みたくなったのが次の本です。
 

武田泰淳「富士」
舞台は第二次大戦末期の富士山麓にある精神病院。戦争という日本人全体が狂気に巻き込まれた時代に、そこに勤務する若い青年医師の目を通して、院長を頂点とする職員らと様々な患者たちの姿と心(精神)が描かれます。ここでは富士は舞台で言えば背景の書割のようですが、その美しさだけでなく負の面(慈悲深さに対する忌み嫌われた山)も両義的に描いています。小さい活字で600ページを越す大作で、混沌と饒舌に疲れてやっと辿り着いた結末は衝撃的でした。

写真は新しく私の書棚に加わった書物ですが、その他にも再読したい富士山の本があって、しばらくは机上登山を楽しめそうです。