ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

袴ヶ岳に登りました(10.28)

2008-10-30 16:08:49 | 山日記
袴ヶ岳は伊勢本街道を挟んで北の三郎ヶ岳、高城山と向かい合う山です。
四等三角点816.7mの低山ながら、高城山から見ると美しい円錐形で、以前から登りたいと思っていた山でした。
 


【コースタイム】駐車地点10:00…林道終点10:30…頂上11:15~11:40…780P11:55…コル12:05…伊勢本街道12:30…駐車地点12:40

 急に気温の下がった曇り空の朝、名阪国道を針で降りて369号線を南へ走る。
榛原を過ぎ、高井で仏隆寺への道を分け、赤埴から細い道を諸木野川沿いに遡る。



石割峠西側では伊勢街道最奥になる諸木野の集落を抜け、峠に向かってしばらく走った浄水場を過ぎた地点に駐車する。
両側を尾根に挟まれた谷間の狭い場所で、古いe-trex(GPS)では衛星の電波を拾えなかったが、右に林道が延びているので行けるところまで行くことにする。
あとでGPSトラックを見ると、袴ヶ岳から北に延びる尾根の手前(西側)から入ったので、予定(尾根東側の林道)よりだいぶ下から歩きはじめたことになる。
舗装されてはいるが古い急な道をしばらく登ると、GPSが電波を拾って現在地の見当もついた。歩き始めて30分ほどで、南の内牧から登ってきた林道と出会う。
「ともかく稜線まで」と登るうちにイノシシのほじくり返したジメジメした道になり、峠らしいところに登り着いた。



 テープの捲いてある木を見つけて左に延びる尾根に取り付く。
笹原から雑木林の急な登りになり、イワカガミの群落の中を行く尾根道となる。



780mピークからはしっかりした山道になり、赤テープもやや頻繁に出てくる。



少し下って登り返し、露岩を越えて最後の急坂を登ると、それほど広くない頂上だった。


枝を四方に伸ばした松の木が立ち、手前に四等三角点が埋まっている。
展望は松と灌木に遮られる真北を除いてほぼ360度で、十分満足できた。


紅葉の始まった三郎ヶ岳、


松の木を挟んで左に高城山、額井岳、貝ヶ平山、その左(西)には二上山から金剛、葛城、龍門、音羽三山が浮かぶ。

東から南には国見、住塚、古光山、学能堂、三峰山、更に遠く伊勢の山が霞んでいる。展望を楽しみながらゆっくり昼食を終える。
下りは780mピークから左の石割峠に続く尾根に折れる。


背を越えるクマザサを掻き分けて行くと、木に赤テープの目印があり切り通し状の峠に出た。

左に折れ広い道を下りる。スギ植林の伐採中で、切り倒された大きな木を何本も乗り越えたり、潜ったり、まるで障害物競争のようにして進む。
倒木が疎らになると、はっきりした道にでた。ここにも崩れた斜面の横に赤テープの印があるが、下から来ると判りづらかっただろう。



水の流れに沿って下り、しばらくで伊勢本街道に出た。夫婦連れのハイカーが腰を下ろして、弁当を食べている。今日ようやく出会った人で、仏隆寺から石割峠まで歩いて帰るということだった。
10分ほど下ると置いてあった車が見えた。 
 想定していた登山口が判らなかったが、尾根の反対側からのアプローチで無事登頂出来た上、周回コースを歩くことが出来た。



予定したコースでは、ルートを探すのにより手間取ったと思う。しかし、これも低山なればこそ…これからはGPSの電源を早めに入れるようにしよう。

毎日富士登山…本日放映

2008-10-23 08:39:13 | Weblog
本日午後7時45分からNHKTV・BS2の「熱中時間」で、神奈川県秦野市の佐々木茂良さんの「毎日富士登山」が放映されます。

前にもこのBLOGでご紹介しましたが、次のようなお便り(10月17日付け)が届きましたので改めてお知らせします。

『ご無沙汰しております。
 富士山は今、5合目までが紅葉の真っ盛りで、9合目から山項までは25cmの積雪でアイゼンとピッケルの装備が必要です。
正午の山頂の気温は、2℃~氷点下8℃前後、持参の麦茶が凍る寸前の寒風の季節になってまいりました。
そろそろ、今年の私の登山シーズン終了の日をいつにしようかと考えているところです。
 私は今年、富士山に4月29日から登り始め、10月16日までに140回登りました。
好天が続いた7月は29回、8月は28回登っています。
 ここ毎年間の富士山登山通算回数は515回になります。
一方、箱根の金時山(1,213m)には、6年間の通算登山回数が1,248回になりました。
 このたび、私の登山三昧の様子をNHKテレビが収録し、放映してくれる運びになりましたので、お知らせいたします。…<後略>』

ぜひご覧下さい。


写真は10月3日、富士山頂で。

雨の春日山原生林(10.22)

2008-10-22 19:38:32 | 山日記
kさんに誘っていただいて、春日原生林を歩きました。
遠くからお越しの人もあって、待ち合わせ場所の滝坂道入口でマンバー7人が顔を揃えたのは10時40分。


今にも泣き出しそうな空模様に、挨拶もそこそこに石畳の道を登ります。寝仏、夕日観音、朝日観音を拝観して…


首切り地蔵へ登り、前の休憩舎でお弁当を食べました。


急な階段で春日山石仏窟に登る頃から雨が降り出し、ドライブウエイに出ると本降りになりました。
石切峠から芳山に登る予定は割愛して、傘をさして曲がりくねったドライブウエイを下りました。
紅葉にはまだ間がありますが雨に濡れた原生林の木々の緑が美しく、しっとりした古都の風情が味わえました。
若草山の麓で皆さんとお別れして、水谷神社前から春日大社の境内を抜けて車の置いてある高畑へ…。


春日大社で出会ったシカさん。


本殿にお参りして、奥の院道から上禰宜道(住まいのあった高畑から神官が春日大社に通った道)を通って裏参道を駐車場へ帰りました。

ニホンオオカミは生存している?

2008-10-17 09:55:02 | 読書日記
今年は「最後のニホンオオカミ」が東吉野郡鷲家口で捕獲されて、100年目に当たります。
この記念年の明10月18日(土)、19日(日)の二日間にわたって、東吉野村ふるさと会館で「第3回ニホンオオカミフォーラム」が開催されます。



当日は貴重なビデオ放映や資料展示の他、外国産狼放獣問題(シカの食害で破壊される森林を守るために、外国産のオオカミを放つこと)の討論会も行われます。

主催者の「ニホンオオカミ・カワウソ研究会」代表で、奈良県野生生物保護委員会の代表でもある中尾敏夫さんから、8月にご案内を頂いていたのですが、あいにく地域の行事と重なって参加出来ません。

ニホンオオカミは、この鷲家口で捕獲され現在は標本となって大英博物館で展示されているものが最後とされてますが、その後も「姿を見た」人や「鳴き声を聞いた」人が何人もいると言います。



わが家の本棚からこんな古い(昭和42年刊)本を見つけ出して再読しました。
この著者もニホンオオカミの生存を信じ、台高、大峰を始め各地で体験談を聞き集めています。

その中でも昭和34(1959)年、南紀美山村でオオカミの仔が拾われて、祟りを恐れてすぐ山に返された話、その近くで昭和41年12月30日に今西錦司博士一行が雪中で吠える声を聞いたなど、興味深いものがあります。
野犬との見間違え、聞き間違えではないかと疑われますが、オオカミの口縁には独特の線紋があり(そのため口が裂けていると見誤られる)、鳴き声は犬とは比べようもなく凄いものだそうです。


上はこの本に出ていた徳川末期の「獣類写生帳」のオオカミ。
足に犬にはない「水掻き」があります。なお「足の指跡は狼は五つ、野犬は四つ」だそうです。

幻の動物の生存説には夢やロマンがあります。いつまでも日本の山野を走り回っていて欲しいものです。

快晴の天理・竜王山(10・16)

2008-10-16 21:30:14 | 山日記
素晴らしい秋晴れになりました。
久しぶりにサッちゃんを誘って竜王山に行きました。

山麓の長岳寺に車を置いて(09:45)急坂を登り、


しっかり汗をかいて山頂の南山城に着きました(11:05)。
今日は山でゆっくりお昼を食べるのが第一の目的なので、
金剛葛城から二上山、矢田丘陵を背にした大和平野の展望を存分に楽しみながら、なんと1時間半近くも山頂で過ごしました。
9人のパーティが登ってきたので、やっと腰を上げ北城へ行ってみました。


こちらは、今日も人気がなく気味悪いほどの静かさ…(12:50~13:00)
途中で気が変って奥の院、古墳群を回って遊びながら下り、


ハイカーで賑わう「山の辺の道」を長岳寺に帰りました(14:40)。
この山には何度も登っていますが、こんなにのんびり歩いたのは子供たちが幼かった頃以来のことで、楽しい一日でした。