じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「日本のいちばん長い日」

2017-08-15 16:50:22 | Weblog
☆ 72年前の今日が「日本でいちばん長い日」だ。日本が太平洋戦争で敗北した日。


☆ この日は毎年、1年で一番暑い気がする。甲子園の陽炎の中、正午に黙とうが捧げられる。

☆ ところが、今年は雨で試合が中止。朝鮮半島が緊迫しているだけに、いつもと違うのは何とも嫌な感じだ。


☆ 半藤一利著「日本のいちばん長い日」は、ポツダム宣言の受諾から天皇の玉音放送まで、戦争を終結する最高指導者たちの最後の日々を陸軍のクーデター未遂事件を織り交ぜながら描いている。 

☆ 1967年と2015年に、二度映画化されている。私は1967年度版の方が好きだ。

☆ 2015年版はカラーということもあるだろうが、何か空気が違う気がする。切羽詰まった感じがしない。事柄よりも人を中心に描いているのが一因だろうか。

☆ 1967年度版は、戦後20余年ということで、役者に戦争体験者が多かったことでよりリアル感が出ているのではなかろうか。それにキャスティングがいい。鈴木貫太郎総理に笠智衆さん、阿南陸相に三船敏郎さん。この二人だけでも存在感がある。


☆ 東郷外相に宮口精二さん、情報局総裁に志村喬さん、日本放送協会国内局長に加藤大介さんとくれば、黒澤明監督の「七人の侍」だ。他にも主役級の俳優を惜しげもなく起用している。

☆ ただ純粋な畑中少佐役の黒沢年男さん、ちょっとニヒルな井田中佐の高橋悦史さんも印象に残っている。近衛師団の森中将(島田省吾さん)、徳川侍従(小林桂樹さん)もカット数は少ないが、重要なポジションだ。

☆ 戦争を始めるのも難しいが、終結させるのはもっと難しい。最後は「聖断」に頼るしかなかった。


☆ 事ここに至った理由はいくつかあろう。明治以降の日本の政治風土、世界の政治情勢、その根底には資本主義の論理。教育の在り方も問題だ。

☆ 悲惨な歴史を教訓にしなければならないと思った。
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