じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「ヒトラー」を見る

2017-08-05 18:05:31 | Weblog
☆ ディスカバリーチャンネルで「ヒトラー エピソード1」を見た。とても勉強になった。

☆ オーストリアで生まれたこと。父親とは不仲で、逆に母親の溺愛を受けたこと。

☆ 画家を志したが、美術学校の受験に失敗したこと。

☆ オーストリアでの兵役を逃れるためドイツに行ったこと。そのことで裁判にかけられたが弁才を生かして放免されたこと。

☆ 第一次世界大戦に参戦し、伝令兵として勲章を受け、上等兵に昇進したこと。

☆ 毒ガスで負傷し、精神病院に収容され、終戦を迎えたこと。

☆ 終戦後も軍に残り、諜報活動を行っていたこと。

☆ 諜報していた極右政党の集まりで演説し、党員を心酔させたこと。

☆ やがて、その政党のリーダーとなり、ミュンヘンで暴動を起こしたが失敗したこと。

☆ 反逆罪で裁判にかけられるが、禁固5年の軽い罪で済み、更に模範囚として9か月で釈放されたこと。

☆ ミュンヘン一揆の失敗から、暴力ではなく、合法的な政権奪取に方針を変えたこと。 

☆ 写真館で専属のカメラマンに多数の写真を撮らせたこと。

☆ そして、1928年、41歳で国政進出。1932年にはナチ党が第一党となり、翌33年には首相、34年には総統(大統領と首相を兼ねた国家元首)となる。

☆ 親衛隊をつかって、陰謀、脅迫で共産党をはじめ対立する人々を排除していったが、この数年間の動きはすさまじい。

☆ 豊臣秀吉ではないが、浮浪者のような生活をしていたオーストリアの一青年が、大ドイツ帝国の国家元首、さらには世界征服まで夢見るのだから、特別な才能と強運の持ち主であったには違いない。

☆ 残された写真を見ると、彼がいかにナルシストであったかがわかる。よく放映される党大会での彼は、絶頂感を味っているようだ。自分の演説に酔っているようだ。番組中のコメンテーターが言っていたが、彼は「ヒトラー」という人間を演じていたのかも知れない。

☆ 酒乱という言葉がある。酒を飲むと性格が変わる人のことだ。ヒトラーの場合、演説をしたり、人から賞賛を浴びると、心の鍵が外れて、むき出しの自我が出てくるのかも知れない。

☆ 時代が彼を生んだとも言える。もしドイツが第一次世界大戦で大敗せず、多額の賠償金を課されなければ、もし、世界恐慌が経済を混乱させなければ、ドイツ国民はあれほどまでの熱狂で彼を迎えはしなかっただろう。

☆ 戦況が悪化してからの彼は、精神的に破綻していたのかも知れない。感情の起伏が一段と激しくなったようだ。物事がうまくいかないのは、彼を取り巻く人々が無能だからとでも思っていたのだろう。

☆ ヒトラー暗殺計画(ワルキューレ作戦)が失敗に終わってからは、その復讐心を敵だけではなく、ドイツ国民にまで向けていたという。世界とともに破滅することを辞さなかったようだ。もし、核兵器がドイツによって開発されていたならと考えると、恐ろしくなる。

☆ ヒトラーは合法的に権力の座に上り詰め、その座に座るや否や、彼自身が法となってしまった。人々が「おかしいぞ」と思た時にはもう手遅れだったのだろう。彼のようなリーダーを生まないためにはどうすればよいか。まず経済を破綻させないことだ。人々は食えなくなると暴徒化する。そして、閉塞感をもたせないことだ。カリスマ願望、救世主願望を起こさせないことだ。

☆ 現代に多くの教訓を残す番組だった。
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「人づくり革命」

2017-08-05 09:47:45 | Weblog
☆ 安倍首相は言葉づくりが好きだ。次は「人づくり革命」だという。

☆ 「人間革命」というのは聞いたことがあるが、「人づくり革命」というのは初耳だ。

☆ 「人づくり」と「革命」を造語したのだろうが、中身は、教育の無償化、再教育といったところだろうか。

☆ 臨教審のように教育理念や制度、内容、方法に踏み込むのではなく、高等教育、私学教育、幼児教育にかかる費用を無償化するというのが眼目のようだ。

☆ その財源を「こども保険」にするのか「教育国債」にするのか議論を始めようというところか。

☆ 安倍さんの性癖なのか、まず言葉ありきで、ご自身が言葉に酔ってしまうところがあるように思う。

☆ 「革命」というからには、天と地がひっくり返るようなことを想像するが、そんなことはあるまい。

☆ 例えば、幼児教育から大学教育まで完全無償化するとか、医療費も完全無償化するとか、75歳以上の人にはベーシックインカムで、誰でも月13万円支給するとかすれば、革命的だと言える。高負担高福祉の国づくりだ。

☆ 社民党や共産党が政権をとればできそうだが、自民党はこんな政策はとらないだろう。

☆ 結局、返済免除の奨学金の増枠や所得制限付きの教育無償化程度の現実路線だろう。それはそれでよいが、「革命」ほどのインパクトはない。

☆ 選挙が近づけば、公明党に促されて、また「人づくり支援金」のようなバラマキをするかも知れないが。
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