じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「枕草子」は面白い

2017-08-06 20:25:50 | Weblog
☆ NHK100分de名著「枕草子」を見た。とても面白かった。

☆ まず指南役の山口仲美先生のお人柄、話しぶりがとても良かった。お若い。こういう話し方ができる人は素敵ですね。

☆ まさに清少納言の化身のように、熱く語られていた。熱く語ると伝わるんですね。

☆ 「枕草子」がなぜ書かれたのか。清少納言は中宮定子に仕えていたが、藤原道長が権勢を誇りその娘彰子を入内させてからは、定子が疎んじられるようになった。宮中を去った清少納言が楽しかった宮中での思い出を綴ったのが「枕草子」だというところは、ほろっとくる。

☆ つらいことがあっても、明るく描いているところが、かえって切ない。

☆ テーマは現代に通じるものが多く、思わず笑ってしまう場面もあった。


☆ 原書は古文なので、どうしても敬遠しがちになる。また受験勉強としては助動詞の品詞分解や堅苦しい訳に惑わされて、作品本来の面白さを味わいにくい。

☆ 最近は「超訳」もいくつか公表されているし、まずそれを読んでみようと思った。

☆ そしてやはり醍醐味は原書の古文の美しさを声に出して読んでみることだろう。日本語は美しい。

☆ 清少納言は和歌が苦手だというけれど、詩的な表現力は素晴らしいと思う。話題も豊かだし、外にあるもの、心の内なるもの、そのどちらも五感に訴える美しい表現で描かれている。

☆ 番組で使われた水彩画のようなイラストも素敵だった。

☆ 1000年の歴史を生き抜いた名著、絶対に読む価値がある。
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「鷲とライオン」を観る

2017-08-06 17:37:58 | Weblog
☆ フランスで制作されたドキュメンタリー映画「鷲とライオン ヒトラーvsチャーチル」を観た。

☆ 同時代に生きたヒトラーとチャーチルを対比させながら、その類似点、相違点をうまく描いていた。

☆ 歴史というものは勝者によって書かれるのであるから、その点はいささか配慮してなければならない。

☆ 二人とも父親とは不仲で、学校の成績も良くなかった。共に軍隊で自らの能力を生かし、弁才にたけていた。

☆ チャーチルが早くから政府の要職など出世コースを歩んだのは、軍人としてのキャリアとやはり家柄があったのだろう。

☆ その点、ヒトラーは浮浪者同然の生活から国家元首にまで上り詰めたのだから、劇的だ。

☆ ヒトラーの残虐な行為は言語を絶するものだし、その否定的側面によって彼の評価は決められてしまうが、彼が恐怖政治だけでその地位までのし上がったとは思えない。第2次世界大戦に突入するまでは、第1次世界大戦で経済的にも精神的にもボロボロになったドイツを立ち直らせている。

☆ その成功がもともとナルシストの彼を増長させてしまったのかも知れない。神がかり的になってしまったのかも知れない。

☆ 皮肉なことに、ヒトラーが戦争を始めたためにチャーチルが再び表舞台に登場し、その手腕を発揮したともいえる。

☆ 人には平時に活躍できる人もいれば、乱世でのみ活躍できる人もいる。日本で言えば、幕末の西郷隆盛などはその種の人物かも知れない。勝海舟にしても、太平の世ならば、貧乏旗本で終わっただろう。

☆ この作品を見て思ったのは、独裁者は勝っているときは強いが、敗れだすともろいということ。粛清による恐怖政治はイエスマンばかりが側近に残ってしまうこと。独裁者は自らの非を非として認めないこと。

☆ ヒトラーばかりが目立つが、彼の成功の陰にはゲッベルスの存在があったということ。実力はヒトラー以上かも知れない。しかし、身長の低さが彼のあり方を運命づけたのかも知れない。ヒトラーという表の姿があればこそ、彼は手腕を発揮できたともいえる。

☆ チャーチルからは、政治家にはユーモアが必要だということ。


☆ 政治家の優劣はどうあれ、彼らの命令や作戦で命を落としたり負傷した人々こそ犠牲者だ。イギリスは自国防衛を主張するだろうし、ドイツは第一次世界大戦の屈辱を言うかも知れない。あるいは世界恐慌がなかったらと言うかも知れない。

☆ 過去の歴史から学ぶことは多い。
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働き方改革

2017-08-06 00:58:19 | Weblog
☆ アメリカのトランプ大統領は2週間の夏休みをとるとか。

☆ 日本の安倍総理は何日ぐらい夏休みをとるのだろう。「働き方改革」を政策に掲げるのだから、自ら率先垂範か。

☆ しかし、日本では長期間休むことはなかなか難しいだろうね。

☆ 島国根性というか、庶民のやっかみがあるし、災害や事故などが起これば、不在を追及される。

☆ アメリカでは大統領が休暇の時は、どのようにしているのだろうか。副大統領が職務を代行するのか。

☆ 核のボタンは、休暇中も大統領のそばか。

☆ 日本でも非常事態に備え、あらかじめ職務遂行の順位が決められている。だいたいは官房長官が何とかするようだけれど。


☆ 日本人は西洋人とは違った「働く」観をもっているようだ。

☆ だいぶ薄れたとはいえ、「企業=お家」感覚が残っている。滅私奉公を美徳とし、愛社精神を鼓舞する。

☆ 昔、社会有機体説というのが流行った。会社や学校を大家族のように捉える考え方。国も天皇を中心とする家族のような捉え方をしていた。そう言えば、今でも「国家」というね。

☆ 現代は、終身雇用や年功序列、更には正規雇用さえぐらついているから、昔ほど「御恩」と「奉公」の感覚はないけれど。


☆ 「道」としての視点。働くことは自らの完成を目指す「道」であるとする考え方もある。武士道のように。

☆ 西洋のように資本家のために自分の時間を嫌々切り売りするといった発想とは違った「働く」観があるようだ。


☆ 長時間労働の何が問題か。働けば働くほど、労働単価が安くなるというからくり。搾取が多くなるということ。

☆ 健康被害。労働者が体を壊しても、労働力は交換ができるということ。

☆ 労働者は弱い立場にあるから、団結が必要だ。組合が一定の力を発揮してくれれば良いのだが、労働者も多様化している。大手企業、零細企業、会社員、公務員、正規雇用、非正規雇用。

☆ 働き方改革をして、その恩恵にあずかるのが、公務員と大企業の会社員だけではね。

☆ 祝日が増えても、その休みを享受できるのは誰か。大学の教員さえ最近は月曜日の振り替え休日に出勤することが増えてきたという。

☆ 同じ時間働いても、企業格差がある。基本給、ボーナス。この違いを運・不運、勝ち組・負け組で割り切って良いものだろうか。 
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