災いだ、その日は大いなる日、このような日は他にはない。ヤコブの苦しみの時だ。しかし、ヤコブはここから救い出される。(エレミヤ30:7)
新約聖書には多くのヤコブが登場するが、旧約では何故か一人だけ。日本人もユダヤ人も祖先を大切にするが、ユダヤ人の祖先は、全ユダヤ人に共通する一人の人物。それが、サマリアの女がイエスに「あなたは私達の父ヤコブよりも偉いのですか？」と聞いたヤコブ・別名イスラエルである。ヤコブに関する記述は、創世記の中核部を占め、エサウとの争い、ラケルとの結婚、神との格闘、ヤコブの階段等、数多くのエピソードがあるが、アブラハムやモーセなどと比較すると、ヤコブの人生・信仰といったものに焦点が当てられることはあまりない。
終わりの時に神の民は苦難の中を通る事になるが、必ずそこから救われると言う、このエレミアの預言は、終末時代のクリスチャンとヤコブの人生が重ね合わせて語られている。「私の生涯は短く、苦しみ多く(47:9)」と、彼自身が晩年に語ったヤコブの人生とは、いったいどの様なものだったのか？ 今回は「ヤコブの苦難」に焦点をあて、2度にわたってメッセージをします。
