日本歌曲といえば「島田祐子」さんで決まりと思っている。その声を聴いているとまるで母親の胎内で羊水に浸っているような懐かしい感覚を覚えるのだから不思議(笑)。
CD全集(5枚組)も持っているが、このところ手っ取り早く「You Tube」で楽しんでいる毎日だが、ふと「歌が巧くて素敵な声の持ち主には共通点があるのではないか」と思い至った。
たとえば顔の造作について。
左からずらっと並べたのは「美空ひばり」、「五輪真弓」、そして「島田祐子」さんで、歌唱力に定評のあるこれら3名の共通点として気付くことはどちらかといえば、ややエラが張った幅の広めの顔の持ち主ばかりだとは思いませんか?
こういう顔立ちは歯並びが良くて「咀嚼力」(ものを噛む力)が強いだろうし、咽頭部が丈夫そのもので「声帯」も強靭で大きそうな気がする・・・。
そういえば世紀のソプラノ歌手(コロラトゥーラ)として名を馳せた「エディタ・グルベローヴァ」(当たり役はオペラ魔笛の「夜の女王」)だって同じような顔立ちに見える。
ちなみに、政治家でも一般的に細面よりも幅の広い顔の方が「向き」とされているが、見た目の安心感とともに安定した声が有権者の心を獲得しやすいのかもしれない。
まあ、これは例外もあるしすべての歌手に該当する話でもないがご参考までに提示してみた。
それはさておき、島田祐子さんの声があまりにも素晴らしいので、我が家の近くにお住まいで「歌心」の有る知人の「I 」さんにCDを貸してあげたことがある。
「I」さんは生粋の地方政治家だが、7年ほど前にご自宅の80坪ほどの集会用の地下室に置くために我が家の余ったオーディオシステム一式を貸し出している。
グッドマンのエンクロージャーに入った「フィリップスのフルレンジ」(口径30センチ:アルニコマグネット)が朗々と鳴っており、貸した後で「しまった!」と臍(ほぞ)を噛んだ(笑)。
余談になるが「いずれ回収しないと・・」と内心密かに思っているが、どちらが先に くたばるか 生存競争の様相を帯びているのが実状だ(笑)。
で、そのときに広い部屋で鳴らすのと狭い部屋とでは音質に雲泥の違いがあり、「色の白いは七難隠す」ではないが「部屋の広いは七難隠す」ことを痛感したことだった。
その「I 」さんからメールが届いた。
「島田祐子さんのCDありがとうございました。さっそく聴かせていただきましたが、まるで心が洗われるようで日本人に生まれて良かったとつくづく思いましたよ。それにどの曲も詩的でとても言葉が美しい。とりわけ”あざみの歌”には感激しました。ぜひ他の4枚のCDも貸してください。」
「あざみの歌」は戦後の昭和25年、信州の諏訪湖畔で暮らした横井弘が人生観を「あざみの花」に託した歌詞に「八州秀章」が作曲したものであるとライナーノートに記されていた。
スコットランドの国花「あざみ」 →
それでは、その美しい歌詞の余韻に浸りつつ終わりとしよう。
山には山の 愁いあり 海には海の 悲しみや ましてこころの 花園に 咲きしあざみの花ならば
高嶺の百合の それよりも 秘めたる夢を ひとすじに くれない燃ゆる その姿 あざみに深き わが想い
いとしき花よ 汝(な)はあざみ こころの花よ 汝(な)はあざみ さだめの径(みち)は 涯(は)てなくも 香れよせめてわが胸に
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