「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

てんやわんやの「プリアンプ騒動記」

2024年08月11日 | オーディオ談義

「オーディオの楽しみ」っていろいろあると思うけど、それほど期待もしてなかった機器が改造の結果、絶大な効果をもたらしたときの「うれしさと驚き」もなかなか捨てがたいものがあるようですよ~。

話は3週間ほど前に遡る。

あるオーディオ仲間が「これオークションで落札したんだけど、聴いてみない・・」、とプリアンプを持ってきた。

「鳴らすくらいなら、いいよ」と気軽に応じ、さっそく接続して鳴らしてみたところ、ノイズだらけだし音質も冴えない。

「さあ、どうしようか・・」と、仲間に相談したところ「煮て食おうと焼いて食おうと好きにしていいよ」「ああ、それなら知り合いに頼んで修繕してもらうことにするけど、それでいい?」「いいよ」と話が成立。

その時点で、まさかこのプリアンプが「大化け」するとは夢にも思わなかった。

「簡単な修理をしてもらい、それからオークションにでも出して経費を差し引いた額を山分けしようかな・・、真空管式のプリアンプはかなり人気があるし~」ぐらいの発想だった。

で、改造をしてもらおうと持ち込んだのはベテランのアンプビルダーの「N」さん(大分市)で、若い頃は新日鉄で「設計業務」に従事されていたほどの「緻密」な技術屋さん・・、我が家のアンプも「71A」アンプ(2台)や「EL34プッシュプル」などの改造をしてもらっており、極めて信頼のおける方である。

現物を持ち込んで「どうですか?」と、相談したところ「これはひどいなあ・・、アース回路が出鱈目だし、まったくの素人が作ったものでちょっとした手直しぐらいでは済みそうにないね・・、徹底的に一から組み立て直すか、それともおざなりの修繕に留めるか、どうする?」

「はあ~、現在プリアンプを4台持っているしこれ以上増やすつもりはないんですけど、もう乗りかかった船だし・・、徹底的にやってもらいましょうかね、部品代と手間賃はお支払いしますから~」と、思い切って決意表明した。

実は「N」さんの「技術者魂」を見越してのことで、中途半端な仕事は嫌いだし出来ない方でもある、また、いつもリーズナブルな経費で終わるのでその辺の安心感も拭えない(笑)。

そして、待つこと3週間あまり、「出来上がったよ~、全面改修ですべて既存の部品を外して新しい回路で組み立て直したからね。真空管は12AX7(2本)から12AU7(2本)に代えているからね。とても澄んだ音が出ているよ~・・、今から持っていくからお宅のシステムで聴いてみよう」

たいへんな自信作のようで言葉の節々からそれが聞き取れる・・、「ああ、それは良かったです! どうぞお待ちしてます」

それは9日(金)午後のことだった。

そして、実際に音出しして仰天した!

「これは素晴らしい・・、ノイズはまったくしないし透明感が半端ないです、掛け値なしにいい音だと思います、我が家でも一位、二位を争うプリアンプですね~、これは・・」

「カップリング・コンデンサーにフィルム型を使ってるけど、定評のあるSPRAUGE(スプラグ)のビタミンQあたりを使うともっと重厚感のある音がしそうだけどね・・、プリアンプは部品でほとんど決まるからね。」

「エッ、SPRAUGEならビタミンQではないけど、0.49μFを2個持ってますよ!」「オッ、それなら値もちょうどいいし、付け替えてみる価値が大いにあるね」。



下側のブルーのコンデンンサーが外したもので、内部の手前側にある左右のメタリックのコンデンサーがSPRAUGEのオイル・コンデンサーである。

さあ、期待の音出しである。

一聴するなり、思わず椅子から転げ落ちそうになった・・(笑)。

以下、続く。


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