今年(2023年)の梅雨入りは2週間ほど早かったが、その分早く終わってくれるとありがたいのだが・・。
それにしても、このところ九州地方は鬱陶しい天気が続いているが、
どうしても気分が滅入ってくるので、せめてオーディオぐらいはスカッと晴れやかな「サウンド」でいきたいところ。
となるとJBLの出番だ!
専らジャズ用とされており、クラシック愛好家からは蛇蝎(だかつ)のごとく嫌われているJBLだが、「爽やかな気分」をもたらす不思議な魅力があってどうしても手放す気にならない。
グッドマンがお行儀のいい知的なイギリス紳士だとするとJBLは健康的なヤング・アメリカンといったところかな。
そういえば、かって「JBLサウンド」の宣伝コピーに「カリフォルニアの澄み切った青空のような音」という形容があったっけ。
というわけで、このところもっぱらJBLサウンドを楽しんでいる。
ユニットは「D123(口径30cm)+175ドライバー」の2ウェイ方式でハイカットは700ヘルツ(ムンドルフのコイル)、ローカットは2000ヘルツ(ウェスタンのオイルコンデンサー)という構成。
グッドマンの十八番とされる純正の「ARU」(背圧調整器)付きの箱でJBLを鳴らすなんてと眉を顰める向きもあろうが、これほど相性がいいのも珍しい。
普通のバスレフ方式は簡単に背圧(ユニットの後ろ側へ出る音圧)を逃がすだけだが、「ARU」だと一度タメをつくってユニットのコーン紙に負荷をかけるので低音域が出やすくなるのだ。
半信半疑だろうが一度試してご覧あれ。なにしろどんなに理屈をこねようと実験に優るものはないんだから~(笑)。
その昔、オーディオ評論家の瀬川冬樹さんが「ステレオサウンド」誌で「本物の低音が出る」と絶賛されていたJBLの「L88ノヴァ」という完成型のスピーカーがあった。とても評判が良かったのでご記憶の方もおられるかもしれない。
このSPが「D123」を使った2ウェイで、まさに今回のSPとそっくりの仕様になっているが、箱のツクリといい、ツィーターの性能といい音質的にはむしろこちらの方が上だと勝手に自惚れている(笑)。
さて、次はアンプとの相性テストである。古典管を使ったアンプでJBLを鳴らすと、不思議とクラシック向きになるのがありがたい。
とはいえ、JBLのユニットはもともと能率が高いものの、経験上かなりパワーのあるアンプが必要のような気がしている。
で、「D123」には「2A3シングル」と「WE300Bシングル」を試してみたが、どっこいどっこいで「2A3・・」が大善戦。何といっても出力管があの「VISSEAUX」(フランス:刻印)だからね。
普段はこのアンプで十分だろう。
そして、「175ドライバー」には、「71Aシングル」といきたいところだが、2000ヘルツからの再生となると、それなりのパワーが求められるので久しぶりに「6AR6シングル」(三極管接続)を充ててみた。
左が「2A3」、右が「6AR6」という景色で、「AXIOM80」に匹敵するほどのサウンドにウットリする毎日・・。
いわば「控え」のアンプたちが大活躍で、これぞオーディオの醍醐味といえましょうか!(笑)
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