「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

上昇志向の強いタイプと弱いタイプ

2022年05月23日 | 独り言

毎日のようにオーディオ関係のブログを続けていると読者から飽きられてしまうので時折異質な内容のブログを織り交ぜているが、前々回の「スターリン回想録」なんて、比較的お堅い内容なので誰も興味を示すまいと思っていたところ、何と今年の上半期の最大のヒット作(アクセス多数)となってしまった。

したがって(ブログを)1日で店仕舞いするつもりだったが、あまりの好評ぶりに1日延長したほどで、「このブログの読者は真面目な人が多い」と改めて感心した。

翻って、すべての記事にわたってまったく手を抜けないことも痛感した(笑)。

閑話休題

その昔「蟹江敬三」さんという役者がいた。60代で亡くなられたのでちょっと“お迎え”が早過ぎたようだが、
どちらかといえば貴重な“バイプレイヤー”として活躍され、ご年配の方には“ああそういえば”とご存知の方もいらっしゃることだろう。

                            

現在はたしか「ご子息」が同じ俳優として活躍されているはず。

で、先日のテレビで生前の面影を放映していたので何の気なしに観ていたところ、ご本人が次のようなことを仰っていた。


「小さい頃からそれはもう内気で人前に出ることはおろか、友達との会話もままならないくらいでした。ところが小学校の学芸会のときに無理矢理、主役をやらされて仕方なく演じたところ、大勢の人から一身に注目を浴びる感覚がこんなに快感をもたらすものかと急に目覚めてしまいました。これが役者になった動機です。」

なかなか興味深い話で、どうやら人間には二つのタイプがあるように思った。

人の注目を浴びるのにとても快感を覚える人と、それが苦手な人。

もちろん自分は後者である。シャイな性格なので少なくとも「スポットライト」を浴びて張り切るタイプではない。


はたしてどちらが長い人生で得をするか、それはもう言わずもがなでしょう(笑)。

前者には、特徴として上昇志向が強いという側面があるが、これは生きていくうえで欠かせないエネルギーでもある。

職業でいえば政治家、芸能人、マスメディアに携わる人たちなどがストレートに該当しそうだが、大なり小なりいろんな組織や職業でも似たようなタイプがいるようでして(笑)。


ずっと以前のこと、県立図書館で同じ職場で働いた大学時代の1年先輩に偶然お会いしたのでひとしきり旧職場の知人たちの噂話をしたが、退職後に厳しい選挙戦を経て地方自治体の首長になった人たちが数人いる。

「そういえば(そういう人たちは)在職中からとても上昇志向が強かったなあ、それにひきかえ俺たちは・・・」なんて二人で笑い合ったことだった。

ただし、先輩の前では口にしなかったが内心では「せっかくリタイアしたのに何をすき好んで、忙しいことに手を染めるんだろう。ようやく手にした自由な時間で好きな趣味に没頭すればいいのに、何とももったいない。いい歳をして今さら地位も名誉も“お金”も要るまいに~。」というのが本音。

もっとも、「元気なうちにもっと世の中のお役に立ちたい」という純粋な動機があったとすれば“その意気や壮とすべし”で、いちがいには否定できないが。

で、自分のようにこのまま何ら脚光を浴びることもなく、そして、さしたる足跡を刻むことなく、人の記憶に残らないまま自然消滅していくのが分かりきった人生も、よく考えてみると何だか虚しくないこともない。

アッ、そういえば16年間に及ぶブログがある!

投稿した記事の数も今や2800件近くに上る。アクセス数だってかなりいい線をいっているし、これらはもしかして貴重なデジタル遺産としてネット上に永遠の足跡を刻むのではあるまいか。

このことを我が家の「猛虎=寅年生まれの雌」にうっかり口を滑らしたところ、ひどい目にあってしまった。

ちなみにこの人は我がブログにはいっさい関心が無いし、また、比較的「上昇志向が強いタイプ」と秘かに睨んでいるので亭主には大なり小なり不満が溜まっているはず!

「な~にがですか!顔の見えない、しかも一円の得にもならないブログなんてそんなものは当てになりません。試しに1か月ぐらい無投稿を続けてごらんなさい。誰も見る人がいなくなってすぐに忘れられてしまいますから!」

まったく味も素っ気もない言い方だが、多分そうだろうなあ・・!(笑)


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