「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「心配性」が巻き起こした真空管アンプの改造~前篇~

2022年04月15日 | オーディオ談義

「あなたは気に入ったとなると、同じようなモノをいくつも買いたがるわね。」と、家内からときどき皮肉めいたことを言われる。

たしかに言われてみるとその通りで、身の回りのモノのうち非常に大切と思うものは失ったときの不安感に駆られて、日頃からとかくスペアを準備しておきたがる癖がある。

まあ、用心深いというか、いわば「心配性」というのかな。

それでも、さすがに「家内と一人娘」のスペアだけは確保できなかったが(笑)、日常的にその癖が顕著に発揮されているのが例によってオーディオ機器。

その中でも最たるものは真空管アンプで、現在の手持ちは改造中のものを含めて10台あまり。

それぞれ個性に応じて使い分けしているが、このたび「心配性」がもろに出てきたのが、このところめっきり嵌っている「スーパーツィーター」用のアンプのスペア。

現在、使っているのは「6AR6シングル」(三極管接続)だが、まったく音質に不満はないものの
万一不調になった時が心配だし、それに「スーパーツィーター」専用にしておくのはあまりにももったいないほどの優れもの。



我が家のアンプ群の中では低音域から高音域まで周波数レンジの幅に対応できる数少ないアンプの一つなので、もっとほかに有効活用したい道がいっぱいある。

そこで目を付けたのが「71Aシングルアンプ」。まったく同じようなアンプを2台持っているのでそのうちの1台を思い切って「スーパーツィーター」用として改造してもらうことにした。



改造の主眼は駆動する対象となる「リボンツィーター」の能率が低いのでできるだけ「ゲイン」を上げてもらうこと、また、この際インターステージトランスを外してストレートな回路による峻烈さを発揮させようとの2点。

さて、どちらのアンプを改造してもらおうかと迷ったが、結局左側のアンプを選択した。いずれもオークションで手に入れたものなので製作者の顔が見えない代物だ。

改造していただくのは緻密な設計で鳴らすベテランの真空管アンプビルダーの「N」さん(大分市)。

実際にアンプを持ち込んでご相談したところ「インターステージトランスを外すのですから回路からして全面的な改造になりますが、それでいいですか」

「はい、お任せします。せっかくですから思い通りにやってください」

Nさんは地区の名士として幅広くボランティア活動をされており、3月は年度末でお忙しいとのことだったが、およそ1か月ほどかけて改造が済み、この9日(土)に完成したとのことでワクワクしながら受け取りに参上した。



以下、続く。


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