前回からの続きです。
続いて30日(木)は大分市内の「N」さんと「M」さんの二人組が試聴にお見えになった。
我が家の常連さんともいえるほどなので、自分の気質やシステムを熟知されているが、お見えになるたびにシステムが変わっているのでそれがお楽しみのご様子。
ご期待に添うようにと(?)今回は導入したばかりの小型スピーカーの変則2ウェイを2時間半ほどぶっ続けで聴いていただいた。
賛否の声はなかったが、もし気に喰わないと「システムを変えてほかのを聴かせてください」と仰るはずなのでたぶん合格だったのだろう(笑)。
この日はむしろオーディオよりもほかの話で沸騰した。
まずは前日(29日)の「自民党総裁選挙」について。
岸田さんは「喧嘩下手だが誠実さがある」、高市さんは「ドラムを叩くだけあって話にリズム感があってうまい」と総じて好評だったが、その一方河野さんは人間性や政策などがボロクソに貶された。
たとえば「原子力発電反対」の裏に込められた親族企業の問題などが槍玉にあがったが、河野嫌いを自認しているので大いに賛同した(笑)。
そしてオーディオ談義も展開された。
「N」さんから「たくさんのシステムがあって、より取り見取りで毎日楽しいでしょう。オーディオ青春時代を満喫されてますね」。
これに対して「年齢的な青春時代ははるかに通り越しましたが、オーディオについてはまだ気分的に”青春時代”の真っ只中の積りです。まだ悟りを開く段階ではありませんので、よくぞ言っていただきました(笑)。
この歳になっても熱中できる趣味があるのはありがたいことですが、まあゴルフもいっさいやらないしほかの趣味といえば読書ぐらいのもんですからオーディオぐらい大目に見てもらわないと・・。以前は家内が口うるさかったのですが、この頃はどうやら諦めたみたいですよ。」と答えた。
「嫁さんと一緒に楽しめる趣味だといいんですが、自分一人だけ楽しむとなるといい顔をしませんからね。どこのご家庭でも一緒ですよ」とNさん。
それから、オーディオに対する姿勢についても話が及んだ。
たとえば、旅館業を営まれているMさんはご自宅で「オートグラフ」を使っておられるが先人が作った「オリジナル」を尊重していっさい改造することなく聴かれており、いわば製造時の音に愛着を持ちながら自分の好きな音を重ね合わせておられる。
その一方、我が家ではいくら貴重なオリジナルであっても気に喰わなければあっさり改造するのでまるで正反対のポリシーになる(笑)。
したがって、はっきり口にされるわけではないがMさんは我が家のオーディオに否定的である。
オーディオ愛好家の間でも比率からいっておそらく「オリジナル尊重派」が圧倒的だろう。通常の神経の持ち主なら改造に伴う危険性にきっと尻込みするはずだから。
オーディオの場合、チャレンジ精神があるのとないのとでは天と地ほどの差があるといっていい。
ほら「虎穴に入らずんば虎児を得ず」という故事(「後漢書」)があるでしょうが・・、別に命を取られるわけでもないので思い切ってトライしましょうよ、と煽りたいところだが失敗したときの保証を考えるとちょっと~(笑)。
まあ、どちらがいいとか悪いとか簡単に決めつけられないのも事実で、要は自分が満足さえしていれば誰も口の挟みようがないともいえる。
ただし、先人(プロ)たちへの知恵と労苦に対して「敬意が足りない」と指摘されればちょっと胸が痛みますけどね~(笑)。
いずれにしても、こうして隠居暮らしや自営業が3人集まると喧(かまびす)しく、日頃から話に飢えているとみえて口角泡を飛ばしての談論風発となる。
ま、「ボケ防止」にとってたまにはいいでしょうよ(笑)。
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