「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

トライ&エラー~アンプ編~

2021年04月12日 | オーディオ談義

前回からの続きです。

AXIOM80(復刻版)とオリジナル版との差を縮めるために「トライ&エラー」を繰り返しているが、「スピーカー編」は一応目途がついたので次はアンプ編といこう。

1 プリアンプ

手持ちの3台のうち先日のFさん(福岡)に聴いていただいたのは「JADIS」(フランス)のプリアンプで、これも悪くはなかったけど気分転換のために「安井式」に変更。

これは「12AU7」を4本使ったプリアンプだが、銘柄次第でガラリと音が変わるのでテストのし甲斐がある。

初段の2本を東芝、ナショナル、シーメンス、RCA、ムラードと次々に代えて試聴したが、ひときわスッキリ爽やかで清澄感が冴えわたっていたのはRCA(赤文字付)だったので、これで決まり~。

2 PX25シングルアンプの登場

我が家のアンプ群の中でWE300Bアンプに次いで期待しているのがこのPX25アンプ。



「インターステージトランスが入っていると、とりわけ前段管で音が変わりますよ」とは、有識者(北国の真空管博士)の弁だが、このアンプを何とか「WE300B」並みのレベルに近づけたいというのが積年の思いである。

そもそもPX25はイギリス産の球なので「AXIOM80」には同じお国柄としてマッチしているはずとの思いが消えることはない。

そこでだが、自分に弄れるところは前段管と整流管の選択ぐらいなので、これまでそれこそいろんな球を「トライ&エラー」してみた。

まず、アンプのSN比と透明感を左右する「整流管」(交流を直流に換える球)については、「WE422A」(1958年製)で役不足は無かろう。

問題は前段管の選択である。

たまたま、このアンプはソケットの差込口を2種類、増幅率(μ=ミュー)の違いを3段階の切り替えスイッチで調整できるようにしてもらっている。



上段、左から「MHL4」(オスラム)「AC/HL」(英国マツダ)「GSX-112」

下段、左から「LS7」(GEC)、以下STC群の「3A/109B」「3A/107B」「3A/110B」の3タイプ

これまで、これらの7ペアをコツコツと収集し折にふれ試してきた。

はたしてそのバカさ加減を嘲笑されるのか、それとも執念深い熱心さに感心してもらえるのか、読者のご判断にお任せしよう(笑)。

今回の対象は小振りの箱に容れた「AXIOM80」なのですっかり様相が変わった。じっくりと時間をかけてこれらの7ペアを「ためつすがめつ」試聴してみた。

真空管アンプはこういう「球を差し換えて音の変化を楽しむ」ことが簡単にできるところが良い、これだから真空管アンプは止められない(笑)。

その結果
、これまで見向きもしなかった「MHL4」と「AC/HL」が急浮上したのには驚いた。

何しろ「μ」が前者は20前後、後者は30前後とこれらの中で大きい方なので元気が良くて溌溂とした音が出るのが特徴。

その点、STCなどは聴き疲れがしないし、品のいい音は出るんだけど「μ」が小さいだけにあまりにも控えめ過ぎて、もう少し野性味が欲しい気がした。

ただし、これも周辺環境次第でアンプ内蔵の「インターステージトランス」(UTC:Aー19)の容量が増えれば大いに挽回のチャンスがある。

いずれにしても、お値段が3倍ほど違うし部品も回路も凝りに凝っている「300B」アンプと比べるのは、はなから酷だがどうにか聴ける状態に到達した。


これらの2つの「秘策」を講じて「F」さんの再度のご来訪を迎える準備が整ったことになる。

Fさん、前回に懲りずにいつでもどうぞ~(笑)。

最後に、今回のスピーカーとアンプの「トライ&エラー」を通じて痛切に感じたことは、やっぱりオーディオはいろいろ理屈をこね繰り回すよりも、そんな時間があったら即行動に移す、つまり「やってみなくちゃ分からん!」に尽きますね~(笑)。



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