「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

ピンチはチャンス~後編~

2018年10月23日 | オーディオ談義

前回からの続きです。

オーディオの愉しみというのは「好きな音楽を好きな音で聴ける」ことに尽きるが、そのほかにも新しい機器を購入したりあるいは改造した後で「はたしてどんな音が出るんだろう」と、興味津々で耳をかたむける瞬間にあると言っても過言ではあるまい。

この心理はオーディオ愛好家であれば手に取るように分かりますよねえ(笑)。

まったく胸がわくわくする瞬間だがその結果、出てきた音に「喜ぶ」かそれとも「哀しむか」の確率から言えば我が家の場合は五分五分といったところだろうか。まことに「丁か半か」の博打みたいなものだといえないこともない(笑)。

その点、今回改造を終えて到着した「PX25シングル」アンプの場合は、博士の秘術を尽くした入魂の作品なので良くなっていることは確実だが、それがどの程度までかというのがハイライトである。

デジタルカメラのご機嫌が直ったみたいなので画像を挙げておこう。

     

前段管は「SX112」(トリタンフィラメント)だから不足はない。トリタンフィラメントのスピード感と情報量の多さは酸化被膜フィラメントがとうてい及ぶところではない。

繋いだスピーカーは「AXIOM80]と並んで我が家の至宝ともいえる「トライアクショム」(グッドマン:イギリス)だ。

     

ここで思うのがオーディオ愛好家には2種類のタイプがあって、期待どおりの好きな音が出てきたときに「笑いが止まらないタイプ」ともう一つは逆に「しんみりして感涙に咽ぶタイプ」(笑)。

前者はネアカ、後者はネクラといったところだが、自分は秘かに後者に分類されると自覚している。

改造後の「PX25シングル」と「トライアクショム」の同じイギリス勢同士の組み合わせを聴いて「やっとここまで来たか!」と思わず涙ぐんでしまった。

ブリティッシュサウンドの神髄とでもいうべきか、音にそこはかとなく気品が漂うのが何よりも素晴らしい!イギリス人というのは老獪というのか、やっぱり一括りに出来ない人種だなあとつくづく思い知らされる。

それに周波数レンジが広くなっており低音域の沈み込みが明らかに違う。また改造前は無音時にごく微かにブ~ンというハム音がしていたのがまったく皆無となっている。

念のため「どこをどう弄ったのですか?」と博士にお訊ねすると「前段管の切り替え部分の抵抗を整理してシンプルにしたことと、リップルフィルター関連のコンデンサーの容量を3倍にしました。」

エッ、リップルフィルターって何? 素人の悲しさでサッパリ(笑)。

それはさておき、これには後日談があって博士から「実はアンプの裏蓋をつけ忘れてしまいました。そのままだと芸がないので私のお気に入りの「6SN7WGT」(シルヴァニア:クロームトップ)を2本同梱して送付しておきます。」

    

以前、我が家の「6SN7GTアンプをグレードアップしたいのでいい真空管を教えてください。」とお訊ねしたところ「6SN7はピンからキリまでありますが、コスパから考えますとシルヴァニアのクロームトップといったところでしょう。手元に10本以上ありますので2~3本なら譲ってあげてもいいですよ。」

「ハイ、そのうちお願いします。」で終わっていたのだが、何とタダで手に入ってしまった。

まことに初めから終わりまで「ピンチはチャンス」だった(笑)。

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