「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

真夏の夜のピアノ協奏曲

2016年07月28日 | 音楽談義

去る日曜日(24日)の夕方のことだった。来たる1週間のブログの腹案を練っていたところ、何と女性からメールが飛び込んできた! 素直にうれしい(笑)。 仮にS子さんとしておこう。 内容は次のとおり。

「初めまして、先日、クラシック音楽カフェで検索をかけて、色々と読んでいくうちに、「音楽&オーディオ」の小部屋にたどり着き、いくつかの記事を読んでいくと、私が大好きな音楽家のひとりシューマンのピアノコンチェルトについて、ちょっと悲しい気持ちになってしまいました。

シューマンの音楽を好きという方は少ないと思いますが、私はシューマンが好きです。

ややこしいお話は置いといて、是非、以下の演奏を聴いて欲しくてメールを差し上げました。私は、この演奏は名演、名盤だと思っています。クララへの愛を込めたこのピアノ協奏曲を聴いて、心が動いてくれると嬉しいです。

<ピアノ> ペーター・レーゼル  <指揮>  クルト・マズア  <演奏>  ゲヴァントハウス管弦楽団

唐突で失礼しました。」

やっぱりというか音楽の話だったが(笑)、文中に「ちょっと悲しい気持ちになった」とあったのに「ン?」。

女性を悲しませるなんて「男の風上」にもおけないが(笑)、どういう意味なんだろう。文脈から推すと、大好きなシューマンの音楽があまりにもマイナー過ぎて誰も取り上げてくれないということだろうか。

シューマンがお好きとは、そんじょそこらのミーチャン、ハーチャンではないだろうし、「マズア と ゲヴァントハウス」のコンビはかねてから音楽性の高さで評判がいいと仄聞(そくぶん)している。折角のお薦めなのでHMVで購入しようかと迷っていた矢先にS子さんから「ニの矢」が飛んできた。

「本来は音質の良いオーディオでCDを聴いて頂きたいところですが、、こちらにありました。https://youtu.be/R-8JVRVjJBE 」

「ユー・チューブ」である。CDを買わなくて済んだようだ(笑)。さっそくパソコンで全曲を通して聴いてみたが、「凄くいいですねえ!」

およそ2時間後に次のように返信した。

「メール拝読しました。さっそくご紹介のあった曲目を聴かせていただきました。非常にロマンの香り漂う演目と演奏ですね。思わずうっとりと聞き惚れました。マズア~ゲヴァントハウスはやはり名コンビですね。

パソコンではなくてオーディオシステムだともっと興に乗れるのにと惜しいです。ついでにシューマンで思い出したので、往年のピアニスト「リパッティ」に同曲の演奏があったことを思い出しました。

録音は悪いのですがカラヤン指揮のCD盤がありましたので、つい引っ張り出して聴きました。グリークのピアノ協奏曲とカップリングです。もちろん近代の優秀録音とでは比較になりませんが・・。」

というわけで「リパッティ」全集の登場。4枚組の最後に「シューマンのピアノ協奏曲/グリークのピアノ協奏曲」のカップリング。

           

実を言うと、この全集を購入したお目当てはモーツァルトとバッハの作品だったのでシューマンは聴く気がしなくて、恥ずかしながら初めての試聴だった。

しかし、実際に聴いてみるとこの録音だけは絶対にイケませぬ!サーノイズをカットするために高音域をすっぱりカットしているのだ。まったくこの歴史的な演奏に何ということをしてくれたのだ!

ノイズだらけでいいから原音で是非鑑賞したかった。これが「もしレコードなら」と実に惜しまれる。むしろ、ついでに聴いたグリークのピアノ協奏曲の方が良かった。第二楽章の冒頭の幽玄極まりない美しい旋律に思わず目頭が熱くなった。さすがはリパッティ!

S子さんのおかげでリパッティの鑑賞が出来てラッキー。

最後に、S子さんからの「三の矢」のメールとそれに対する返信で締めくくるとしよう。

「唐突に送りつけたURLで、早速視聴くださりありがとうございました。マズア~ゲヴァントハウスは名コンビですね。

ピアノ、指揮、楽団がピタッとひとつになり、音の揺らぎにゆらゆら揺さぶられて、毎日聴いていました。日に何度も聴くこともありました。あのような熱い音を続けて何度も聴くとフラフラで脱け殻みたいになってしまいます(笑)

リパッティの同曲も拝聴しましたよ。古い音は趣があって嫌いではないです。グルミォーとハスキルのモーツァルトのピアノソナタのライヴ版がまさにそうですが、好きです。セピア色の音とでもいうか。

カラヤンは大好きで、ベルリンに就任した頃のカッコ良さ!晩年はずっと眼を瞑ってましたが、若きキーシンとのチャイコフスキーのピアノ協奏曲は大!大好きです。DVDまで買いました。

北九州の若松にカラヤン縁の象牙のピアノに触れたくて、数ヶ月前に行ったのですが、既にヤマハが引き取った後でお目に掛かることは出来なかったです。とても残念でした。

それからグリーグとのカップリングは、結構出てたような?私は持ってないですが。このCDは随分前は、名盤としても有名だったようですね。」

すぐに返信した。

「キーシン~カラヤン~チャイコの協奏曲は、たしかこのブログでも扱った記憶がありますよ。めくってみましたら <指揮者カラヤンが涙した唯一の演奏家(2014.10.30)> でした。



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